先週は、ある企業様で、参加者の層は若干異なりますが
情報整理と共有の研修コンテンツを実施させていただきました。
2社とも内容は少し違うのですが、どちらでも同じワークを取り入れました。
参加者それぞれにバラバラの情報カードを配り、それを出し合って
1つの答えにたどり着いてもらう、という情報整理のゲームです。
面白いのは、2社ともまったく同じところでつまずかれたことです。
制限時間が来ても、答えが出ない。
種明かしをすると、必ず誰かの手元に、まだ出されていないカードが
残っているんです。
「なんで言わなかったんですか?」と聞くと、
返ってくる答えもだいたい同じです。
これは関係ないと思ったので…
みんなもう知ってると思って…
わざわざ言うほどのことでもないかなと…
そうなんです。情報が足りなかったのではなく、
情報は全員がちゃんと持っていた。
ただ、出されなかっただけなんですね。
これ、私自身も本当によくやってしまいます。
社内でメンバーに仕事を頼む時、自分の頭の中にある背景を全部は言わずに、
結論だけ渡してしまうんです。
このお客様にはこういう経緯があって、だからこの資料はこの順番で…
という前提が、私の中では当たり前になっているので、
わざわざ言うことでもないと思ってしまう。
でも受け取った側からすると、判断する材料がない。
出来上がってきたものを見て、あれ?と思って、
そこで初めて「あ、あの話してなかったな」と気づくわけです。
言わなかった私が悪いのに、一瞬「なんでやろ」と思ってしまうんですから、
なかなか人間の思考とは…自分勝手ですね(笑)
自分が持っている情報の価値は、自分では判断できない。
これが、このゲームの一番の学びだと思っています。
では、どうすれば情報が出てくるチームになるのか。
ポイントは3つです。
まず1つ目は、「関係ないかもしれませんが」を前置きにして、
とにかく出してしまうことです。
その情報が要るのか要らないのかを決めるのは、自分ではなく場です。
自分で取捨選択してしまった時点で、
チームはその情報を検討する機会すら失います。
2つ目は、口頭だけで済ませず、書いて見えるようにすることです。
研修でポストイットを使うのには、ちゃんと理由があります。
口で言った情報は、その場で流れて消えてしまうんですね。
紙に書いて机に並べると、全員が同時に全体を見られるようになり、
何が足りていないのかも一目で分かります。
3つ目は、リーダーが「他に何かある人?」と
全体に向かって聞かないことです。
この聞き方だと、たいてい誰も手を挙げません。
そうではなく、「〇〇さん、手元には何が残ってますか?」と、
一人ずつ名前で聞く。
これだけで、埋もれていた情報が驚くほど出てきます。
会議で結論が出ない。認識がずれる。
後から「聞いてない」が出てくる。
その原因は、情報がなかったからではなく、
持っている人が出さなかったから、ということが本当に多いです。
そして出さなかった理由は、たいてい悪意ではありません。
気を遣った、遠慮した、大したことないと思った。
ただそれだけなんです。
だからこそ、出しやすい空気をつくることが、
リーダーの大事な仕事になります。
先週は福岡まで足を運びましたが、業種も地域も違う会社で
同じ場面に出会うと、これは業界の問題ではないな、と改めて感じます。
うちの中学生の娘も、先週から2学期が始まりました。
夏が終わって、いよいよ後半戦です。
今週の会議で1つだけ、「関係ないかもしれませんが」と言ってみる。
ぜひ皆さんも試してみてください。
そこから話が動き出すことが、本当によくあります。
