女性キャリア研修

無理をやめよう!

先日とある企業様で女性活躍推進の1つである
女性管理職養成研修を実施させて頂きました。

基本的には男性管理職養成研修と同じコンテンツですが
例や題材に少し女性ならでは、の要素が入っています。

初回の先日はコーチング初級から。

まずはしっかり聴くことと掘り下げること。

ポジティブにゴール設定できるように
ポジティブな聴き方を心掛ける、を学び
実践してもらいました。

思ってた以上に難しい。。。

深掘りしても、「だって無理」という返答が多い。。。

同じように思っていることだと一緒に愚痴ってしまう。。。

といった言った感想が多かったです。

ロールプレイングを私も順に見ていたんですが
色んな制約に頭がしばられていて
「無理」と思っている方が多いな、と思いました。

これ、実はこの企業に限ったことではなく
他の企業でもほぼほぼ同じような反応です。

というのも、彼女たちが多くの制約の中で生きることに
慣れすぎていて、制約を外して考えることが出来にくいんです。

保育園のお迎えは私しか行けないから残業は出来ない。。。

子育てしながら管理職してる人はいないから無理。。。

会社の色んなことが男性中心で、
本当に女性ってこの中で活躍できるの?

結局社長も役員も女性にならないと
何も変わらないんじゃない?それまでは何やっても無理だよ。。。

結婚したら転勤は無理。

子供ができたら、フルタイムは無理。

何か制約や障壁がある→無理だよ
となる。

したいのか?どうありたいか?
は二の次なんです。

もちろん、制約や障壁を乗り越えてでもしたいのか?
に対して「そこまでは。。。」って意見もあります。

ここが難しいところで、
ある意味いい逃げ道になっている人もいます。

ただ、全員ではないんです。

色んな工夫して、協力もしてもらって
でも仕事もこんな風にしたい!
と思っている人も多くいます。
(なかなか声を上げにくい、という背景もご理解ください)

私は研修で彼女たちに、まずは声をあげてみようよ、
とお伝えしています。

全ての制約や障壁がなくなるわけではないけれど
少なくとも「無理」って思ってしまっている時点で
絶対になくならない。むしろ障壁は高くなる。

だからこそ、

じゃあどうしたら?

って考える癖とたった1つでいいから行動を起こすこと。

これが自分自身のキャリアを切り開くことなんだと思います。

当然これって女性だけじゃなく、男性も全く同じですけどね。

為せば成る!!ですよね。

どうしたら?が道を切り開く

弊社では毎月3~4回、
日本の人事部サイトにて無料オンラインセミナーを行っています。
(ちょっと宣伝ですが、ご興味のある方はぜひ!)

やはりその中でも、女性活躍推進に関するセミナーは
毎回多くのお申し込みを頂きます。
有難いです!

女性活躍推進法が施行されてもう5年以上経ち、
来年4月にかなり大きな改正が施行されます。

これまで301人以上の事業者が義務対象でしたが、
この対象範囲が拡大となり101人以上の
事業者も義務対象となりました。

この改正法施行に向けて、
「これは大変!うちも義務対象!何かしなきゃ!」
という企業様が増えてきています。

先日もとある企業様から
「女性活躍推進って本当に意味ある??」
といった根本的なところから

「じゃ、具体的に何をすれば?」
といったご相談を頂きました。

いつも女性活躍推進セミナーや女性キャリア研修でお伝えしているのですが、
この女性活躍推進、何も「女性を特別扱いしましょうね」ってことではないんです。

本当の意味で男女平等に機会を均等にしていきましょう、
というのが本質だと思っています。

当然ながら教育の機会(社内で言うと教育研修の機会)、昇進昇格の機会然りです。

ですが、逆の見方をすると転勤の機会、深夜勤務の機会も当然男性と同じように発生します。

ただ、やはりライフイベント上、出産や育児といった観点から
家事育児との両立可能なように取り組んでくださいね、というニュアンスのもの。

ということは・・・ライフイベント前であれば
当たり前に転勤も深夜勤務もありあり!ってことです。

男性ではまだ日本では育休を取得する方は少ないですが
介護が入ってくると、介護休暇や時短勤務をする
男性社員も増えてくるものです。

ここも同じように、時間や働く場所に制限がある
社員に対して配慮をすると共に
仕事とライフの両立可能な方法を提供する、
が正しいと思っています。

ただ、この辺りの意識や感覚が多少違う方がいるのも理解できます。

特に女性活躍においては、
「女性でも当然昇進昇格の機会は男性と一緒よね。
でも子供のいるから転勤も出来ないし、残業も出来ないわ」
が当たり前と思っている女性社員もなかにはいらっしゃいます。

これ、ちょっと違うと思うんですよね。

もちろんサービス残業なんてする必要はないと思ってますし
仕事は限られた時間の中で成果をどう上げるか?です。

無限の時間があれば、ある意味誰でも出来るものです。
(頑張れば…)

でも間違えないで頂きたいのは、権利と義務は同時ってこと。

成長したいと思うけど、時間はこれ以上さけない、では難しいです。

もちろん経営陣や人事サイドにとっても、
「時間や働く場所に制限のある社員をどう活かすか?」
は重要な視点です。

せっかく優秀でスキルもある方が、
「時間と働く場所」によって、
他の会社へ転職してしまうのはもったいないですから。

女性活躍推進とは、この双方が
「制限あるけれども、もっともっと成長して貢献していくためには、具体的にどうしたらいいか?」
を前向きに話し合い検討することだと思うんですよね。

その結果、職種転換や配置換えといった対応がある場合もあるでしょう。

でも大前提、働く社員側も
「制限あるけれどももっと成長して貢献したい」
という意欲は必要ですし、

そのためには、勉強することも必要です。
(時間は作らないといけませんよね。)

通勤時間の時間の使い方を変えてみる、
タイムマネジメントを見直してみる、
色んな方法はあると思います。

最初から「時間は作れない!=残業できない」ではなく、
「どうしたら?」という前向きな思考を持つこと。

この「どうしたら?」が道を開くんです。

ですから、「ロールモデルを用意してその中から選択する」のではなく、
自分自身で「自分のキャリアを切り開く」ということが大事だと思っています。

これ、女性だけではなく男性ももちろんです。

ただ、女性の場合、ライフイベントを考えると、
かなり早い段階からこの切り開くキャリアを意識しておかないと
切り開く前にライフイベントがやってきてしまう人もいます。

だからこそ、早くから「自律して切り開く」だ大事ですよね。

キャリアを築くってどうゆうこと?

今日は先日のオンライン女性キャリア研修での気付きから。

全4回の最終回でした。

この日のプログラムの1つに「新しいアイデアを評価する」コンテンツがあります。

事前にワークやライフでの課題を挙げてきてもらいます。

そして研修内のグループディスカッションで課題を整理し
新しいアイデア案を出していきます。

あるグループのグループディスカッションを見ていて、おおお!と思いました。

時短勤務をしていた女性社員が、
今年から時短勤務を繰り上げで辞めて
通常勤務に変更したとのこと。

そこに至ったご自身の心情や課題を語ってくれました。

時短勤務の時には、本当に時間に追われていた。

通常勤務の社員とは、時間の流れ方が全然違うと感じていたし
午後3時を超えると、その流れは一気に早くなる。

時短勤務の場合は4時までしか働けないので
あと1時間しかない、と気持ち的にも焦ってしまう。

その時間に追われている感覚がしんどくて
時短勤務から通常勤務に戻ると、
気持ち的にも余裕が出来てすごく楽になった。

これまで自分が時短勤務に入るまでは、
時短勤務っていいな、と思っていたところもあるし

おそらく周囲の男性社員やまだライフイベント前の
女性社員もそう思っている人も多いと思う。

でも実際に時短勤務をしてみると、仕事でもプライベートでも
とにかく時間に追われていて、気持ちに余裕が持てなかった。

こうゆう気持ちは時短勤務経験者しか分からないと思う。
と・・・。

これ、本当にリアルな話ですよね。

今回の研修では、時短勤務者も多かったので、
この話には皆さん共感してました。

また、育児と両立して働くには、
時短勤務しかないと思っていたことも話してくれました。

育児と両立するには、当たり前のように
時短勤務しか方法がないと思いこんでいたこと、
そしてその思い込みは単なる思い込みだったことも。

育児しながらの働き方はたくさんあって、
しかもこのコロナ禍の副産物として、在宅勤務も可能になり
その可能性も広がったと。

通常勤務に戻ったら、自分のキャリアもすごく広がったと感じたことも。

すごくいいディスカッションからの気付きだったと思います。

グループの他の人もどんどん発言して、素晴らしい気付きがたくさん出てきました。

時短勤務者は責任のない仕事を担う場合が多く、
会社やお客様への貢献も感じにくくなり
モチベーションも下がりやすい。

その中で、自分のキャリアを築く、という概念がなくなってしまってくる。

でも責任のある仕事をすることで、
自分の遣り甲斐や楽しさを感じることも出来るし、
もっとこんなことをしてみたい
という気持ちも生まれてくる。

つまり、キャリアを築くってことは、
責任のある仕事を通じて貢献することの積み重ねだよね、と。

その通りなんですよね。ディスカッションを通じて
このような気付きがうまれたこと、本当にすごい!!

やっぱり研修は「腑落ち」です。

正解を教えてもらうことではなく自分たちで気付くこと。
それが腑落ちに繋がります。
(当社の研修プログラムはこの『腑落ち』を大事にしているので
8割が実践ワーク中心となってます。※ちょっと宣伝!)

本当にいい気付き、腑落ちだったと思います。

研修は生き物。だからこそ楽しい!

私も毎回多くの気づきを頂いてます!感謝です。