2026年 5月 の投稿一覧

みんな違うからこそ組織である

先日、ある企業様で一般職員向けハラスメント研修」を実施して参りました。
多くの企業様が直面しているであろう「あるある」について研修をしてきたので
そこでの気づきや想いを今日はお伝えしたいと思います。

最近、インターネットやSNSなどで「〇〇ハラ」という言葉を本当によく目にしますよね。
先日の研修でも、以下のような日常の些細な摩擦までハラスメントだと捉えている方が
非常に多くいらっしゃいました。

「スメハラ(ニオイのハラスメント)」
「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」
「あの人、いつも言い方が少しきつい!」
「今日はちょっと機嫌が悪そう…」
「顔つきや雰囲気が、なんだか怒っているみたいで怖い」

こういった事例を挙げて、
「自分が不快・不愉快に感じたら、それはもうすべてハラスメントだ!」
という認識が、現場レベルで広く浸透しつつあるのを感じます。

しかし、こうした「インターネットや世間一般で言われるハラスメント」と、
「組織において法的に問われるハラスメント」は違います。

研修の中で「皆さんがハラスメントだと思っているその事象、
実は組織におけるハラスメントの定義とは少し違うんですよ」
とお伝えしたところ……
会場からは「えっ!?そうなの!?」と大きなどよめきが起きました(笑)!

その後のディスカッションで「これはハラスメントか否か?」
というケーススタディを解いていただいたのですが、
「今までだったら120%ハラスメントだと思っていたけれど、
今日学んだ基準に照らし合わせると違うよね…」と、
皆さんの視点がガラッと変わる瞬間を目の当たりにし、
しっかり学んでいただけたことが、私個人的にもすごく嬉しかったです。

そしてもう一つ。
現場には非常に根深い誤解がありました。
それは「相談窓口=懲罰機関」だと思っている方が多い、ということです。

「窓口に訴えたのに、なんであの人が罰せられないんだ!」
と不満を持たれるケース、皆さんの会社でも耳にしたことはありませんか?

これも研修の中でしっかりとお伝えしました。
相談窓口は決して「罰を与えるための機関」ではなく、
「組織を良くするための改善機関」なのです。

もちろん、調査の結果として組織の法的なハラスメントに該当すれば、
懲戒処分になることもあります。
しかしそうでない場合は、当事者間のコミュニケーションを改善する施策に乗り出したり、
再発防止に努めていくことこそが、窓口の本来の役割です。

このお話をすると、「なるほど…」と、深く頷かれる受講生の方が
たくさんいらっしゃいました。

「何でもかんでもハラスメントになるのでは…」
と腫れ物に触るようなコミュニケーションになったり、
逆に窓口への過剰な期待から不満が生まれたり。
こうした現場のモヤモヤは、「正しい定義」と「窓口の本来の役割」
を知ることで大きく改善できます。

さらに研修の最後では、もう一つ大切なことをお伝えしました。
会社という社会は、価値観や感じ方、考え方、そして物事の解釈の仕方が
まったく違う人たちが一緒に働いている場所です。
逆にこれが全員一緒、という組織の方がおかしいですよね…。

それが大前提だからこそ、
「相手はこう思うかもしれない」
「こう感じるかもしれない」
と、相手の立場や状況を踏まえた上で、お互いが一歩歩み寄って
コミュニケーションを取ることが何よりも大切になってきます。

今回の研修を通じて、受講生の皆さんが「正しい知識」という安心感を手に入れ、
お互いを思いやるコミュニケーションへの第一歩を踏み出してくださったことを、
私もとても嬉しく思いました。

みんな違うからこそ、強い組織である。
これはまさしくそうで、だからこそイノベーションも生まれるし
切磋琢磨も相乗効果もあります。
みんな一緒、の方が実は恐ろしい組織ですよね。
みんな違うからこそ起こり得る不愉快。
これはハラスメントではなく、その不愉快に気付き、
お互いに理解し合うポイントなんですよね。

皆さんの会社では、「不快=ハラスメント」という誤解は広がっていませんか?
もし「うちもそうかも…」と思われたら、
ぜひ一度、組織内の認識をすり合わせる機会を作ってみてはいかがでしょうか。

「AIの言いなりロボット」になる前に必要なこと

最近、チームのマネジメントや育成にAIをガンガン活用している私ですが、
(先日もお客様のAI活用について盛り上がりました(笑)!)
今日は、活用しつつも…頭をよぎる「落とし穴」についてお話しします。

AIの商談分析やトークの改善案って、ホンマに的確なんです。
「ここをこう直せばもっと良くなる」っていう正解を、
一瞬で出してくれます。
普段ずっと社内にいてメンバーの営業活動を見ているわけではなく
出張等での外出も多いので…
「これで教育の手間がめっちゃ省けるやん!」
って、最初は感動しっぱなしでした。

今のところ、メンバーもAIのアドバイスを素直に聞いて、
うまく営業活動に活かしてくれています。

でも、同時に怖さも感じています。
「このままAIが『完璧な正解』を出し続けたら、
メンバーはそのうち自分の頭で考えるのをやめてしまうんじゃない…?」と。

今はまだ大丈夫です。
でも、もしこのまま「AIの言う通りにすればうまくいく」
という環境に慣れきってしまったら、どうなるか。

「AIがこう言ってたので、この通りにやります」
「AIが作ったスクリプトやから、そのまま読みます」

そんな風に、「AIの言いなりに動くだけのロボット」になってしまう危険性が、
すぐそこまで来ている気がしたんです。

もし考える力を手放してしまったら、
想定外の質問をお客様からされた時にフリーズしてしまうし、
何より仕事への「当事者意識」が完全にゼロになってしまいます。

それを防ぐために、これからメンバーに絶対に身につけさせないといけないもの。
それは【まずは自分で考える癖】だと痛感しています。

具体的には…
① AIの言うことを「疑問視」できる知識を持つこと
AIは賢いですが、現場のリアルな空気や
お客様の感情まで完璧に読めるわけじゃありません。
だからこそ、「AIはこう言ってるけど、このお客様にこのアプローチでいいんかな?」
と、一度立ち止まって疑問を持てるだけの「基礎知識」や
「自分の頭で考えるベース」が絶対に必要です。

② 実際にやってみて、「自分の強み」と照らし合わせて振り返ること
AIのアドバイス通りにやってみて、「できた!やったー!」で終わらせないこと。
「実際に言われた通りやってみたけど、
私の『親しみやすさ』っていう強みには合ってなかったな。
次は自分のキャラに合わせてこうアレンジしてみよう」
という風に、自分の経験と強みをフィルターにして振り返るプロセスです。

AIが「最適な正解」を即座に出してくれる今の時代。
私たち人間の上司の役割は、その正解をただメンバーに実行させることじゃありません。
AIの答えを「絶対のルール」ではなく、
「自分で考えるための素材」として扱うように促しています。

メンバーを「AIの言いなりロボット」にするか、
「自分の強みを活かしてAIを使いこなす優秀なプロ」に育てるか。
それは、私たち上司が「自分で考える癖」をどう引き出せるかにかかっています。

もし、「最近、AIの出した答えに頼りすぎちゃうかな…」と少しでも不安を感じたら、
ぜひ今日から「AIはこう言ってるけど、あなたはどう思う?」
って問いかけてみてくださいね!

昨年よりも一気に夏が来た!と感じる暑さですが…
暑さ以上に、今日も熱い1日にしていきましょう!

「見守られてる安心感」と「おもろく働く」姿勢

GWも明けて、初夏を感じる季節になりましたね。
皆様、いかがお過ごしでしょうか。
そろそろ新入社員研修も終え、いよいよ現場配属という
企業様も多いかと思います。

一方で、5月中旬は新しい環境に飛び込んだ新入社員や若手社員に、
そろそろ心身の疲れが出やすい時期でもあります。

彼らのメンタルヘルスを守る上で一番効くのは、特別な制度ではなく、
現場の上司や先輩である皆様との「毎日の関わり」です。

「週末はゆっくり休めた?」
「ちょっと顔色疲れてるみたいやけど、大丈夫?」
といった些細な気遣いが、
「ちゃんと見てくれてるんやな」という強力な安心感に繋がります。

新しい環境でプレッシャーを感じている新入社員にとって、
上司や先輩との毎日のちょっとした対話は、不安を解消するための大事な時間です。

また単に不安を解消するだけではなく、それに加えて、
先輩や管理職自身が「おもろく働く」背中を見せることも、
立派なメンタルケアになります。
「今日こんな失敗やってしまった~」と笑い飛ばしたり、
「この仕事のこういう所、けっこうおもろくない?」
「このお客様、じつはこんな課題を持ってらっしゃってて…
そこでこんな風に盛り上がったわ~」
とポジティブな面を共有したり。。。
肩の力が抜けたコミュニケーションが、
ガチガチに緊張した新入社員の心をスッと軽くしてくれます。

ここで意識していただきたいのが「ワクワクおもろく働く」というスパイスです。
真面目に指導する時間も大事ですが、
時には「最近なんかおもろいことあった?」と聞いてみたり、
新入社員の失敗を「それ、ええネタになるな!」と笑いに変えてあげたり。
仕事の「おもろさ」を一緒に見つける関わりが、最高のストレス発散にもなります。

いわゆる今の時期の五月病。
気温差の激しい気候で、疲れが溜まっている時はどうしても体調を崩しやすくなります。
もうベテランの社会人にとってみれば、
そんな体調管理も社会人として当たり前!と思うところもありますが…
社会人になってまだ日の浅い新入社員や若手社員にとっては
まだまだ「当たり前」にはなっていないものです。

「ちょっと疲れ溜まってへん?」
「休む時はしっかり休もうね」と、
上司や先輩から率先して声に出してもらうことで、ふっと心が軽くなります。
心も体も健やかに「おもろく働ける」風土を作っていくことが大事ですね。