経営

欲しい年収は…たった○○○万円!!??

この質問も必ず新入社員研修で聞く質問です。

「じゃあ、将来あなたたちはいくら年収が欲しいの?」

 

もちろん新入社員研修の段階ですから、

部長がいくらの年収なのか?なんてことは彼らは知りません。

単純に自分自身がいくら欲しいのか?ということを聞いています。

10年前では、「1000万円!」「3000万円!」など何も知らないが故に、

かなりの高額年収を挙げている社員も多くいました。

およそ平均は、企業によって業種業態は異なりますが、約800万円でした。

ところが…ここ数年の平均は250万円なんです。

40歳になったときは?と聞いても高くて400万円なんですね。

私自身最初は驚きを隠せませんでした。

なぜ250万円なのか、と聞くと、

月10万円あればかなり自由に使えるので十分だそうです。

10万円×12か月で120万円、で、貯金が100万円できるから、

年収250万円で十分だそうです。(ちなみにこの金額のほとんどが自宅からの通勤者です)

一人暮らしをしている社員は300万円と少し高めでしたが、

10年前に比べるとかなり低いですね。

そこで、かれらに「人生とキャリア設計シート」を記入していってもらいます。

プライベートにおいて、自分が何歳で結婚や出産し、子供は何人いて、

持ち家なのか賃貸なのか?という人生の設計プランを自由に書いていってもらいます。

するとそこから、必要なお金がいくら掛かるのか?という試算ができていきます。

到底ですが、年収250万円では彼らの思う人生設計は出来ないわけです。

すると、おかしいよね?足りないよね?ということになってきます。

10年前であれば、もっと稼がなくては!という意識が芽生えたり、

じゃあ40歳では管理職になってないといけないよね、と感じたり、があったのですが、

今の彼らは違います。

「持ち家はやめて、親と同居にしよう。」

「親の家をもらおう。」

「子供の大学は奨学金で行ってもらおう。」

らしいです。まさしくパラサイト!!!ビックリです。

まだ現実味がない、ということも考慮しても親や周囲への依存がかなり高いなと、

感じざるを得ません。

ただ、こういった傾向がその後ずっと続くのか、というとそうでもありません。

仕事を通じて彼らは大きく成長していきます。

入社して数年後に彼らに会うと、また全然違った回答を聞くことが多いです。

しかし、上司である30代後半から40代後半の方々は、

彼らのこの考え方が理解出来ないんですね。

中には非常に憤慨してしまう上司の方もいるくらいです。というのも、

上司の方々の価値観として、

新入社員時代から「早く管理職になりたい。もっと稼ぎたい」という志向が高く、

昇給や昇進が自己肯定の唯一の手段だったからです。

ですからひたすら仕事を頑張って、その評価として昇給や昇進を望んできた世代なのです。

ですから、彼らの「上に行きたくない」という考え方が理解出来ない、

むしろ嫌悪感を持ってしまうということが現実起こってしまっています。

「管理職」になりたい人はたった1割!?

長く研修のお仕事をさせて頂いてきて、

私自身大きな気付きと時代の変化や新入社員の変化を

目の当たりにすることが多くあります。

毎年4月は多くの企業様にて新入社員研修をさせて頂きますが、

その際に必ず聞いている質問があります。

 

「この中で将来管理職(部長、店長など企業によって聞き方を変えますが)になりたい人?」

 

10年ほど前では全員とは言いませんが、

9割以上の新入社員が手を挙げていました。

もちろんそれが全て本心とは言いません。

というのも、新入社員研修の多くでは、

人事部の人や管轄の上司、企業によっては役員や社長が、

研修を後ろで見ています。

つまり、上司に見られている状態で行うことが多いです。

その中で、忖度も含めて9割以上の新入社員が手を挙げているんですね。

もちろん入社して数日の彼らですから、

夢溢れてやる気いっぱいの社員もいます。

 

それが、ここ数年は1割以下…

というのが悲しいですが現実です。

後ろに社長が居ても…です。

彼らは管理職ということよりも、

ワークライフバランス重視や自分のやりたい仕事が出来ればいい、

という価値観があり、

また管理職にいいイメージを持っていない、

というのもあるでしょう。

彼らから見ると、上司があまり楽しそうに働いていない、

特に中間管理職は愚痴が多く、

尊敬できない、なんて声もよく聞きます。

高い給料と引き換えに、

重い責任や多くの時間を仕事で強いられるのであれば、

給料が低いままでいいので、

それよりもプライベートの時間(趣味や自分のための時間)を多く持って

有意義な人生を送りたい、というのが彼らの価値観です。

 

 

多くの企業においては、

新卒採用は将来の会社を担う人材を確保するために実施しています。

そんな彼らが入社した時に、管理職になりたいと思っていない…。

なんだか少し悲しくなりますね。

でもこの価値観の変化が時代の変化ではないかと思います。

ただ、だからと言って、彼らの価値観がそのままずっと続くのか、

というとこれも違います。

数年後に彼らに会うと、全然違う価値観を持っていることも多くあります。

あんなに管理職にはなりたくない、と言っていた彼らが

会社の柱となり邁進している人も多くいます。

実際に管理職になった人も多くいます。

新人の彼らが抱いているのは、

これまでの学生時代で培った価値観です。

それがこの先ずっと続くわけではないということを理解しましょう。

そして、その価値観や考え方よりも、こっちのほうが楽しいよ、

人生ワクワクして面白いよ、示し教えてあげることが上司の役割だと思います。

そして彼らも成長していくのです。

だからこそ、単にスキルや仕事の仕方やアドバイスをするだけではなく、

彼の考え方、価値観すべて含めて育てていく必要があるのではないかと思います。

ある意味学校よりも家庭よりも会社を通じて気付き学ぶことが多くある、

と私は思います。

なぜ若者は成果を上げられなくなったのか??

従来の支配型マネジメントをしていると

「どうして成果をあげれないんだ!?

それは気合と根性が足りないからだ!」

と安直に仰る上司が多くいます。

成果を上げるまでの努力をせず、

それまでに辛い、しんどいとすぐに辞めてしまうから成果が上がらないんだ!

と豪語されます。これも一理正しいと思います。

実際にすぐに辞めてしまう若者、

辛いことからすぐに逃げ出してしまう若者がいることも事実です。

しかし、今の時代、

なかなか成果を上げることが難しくなっているということも

少し理解して頂きたいと思います。

 

私が新入社員だった約20年前に比べて、

今の若者は大変だなぁと思うことが多くあります。

例えば、インターネットが普及したおかげで、

仕事のスピードがどんどん上がりました。

ひと昔前であれば、3日間の猶予があった仕事でも、

今では数時間で、みたいなことも日常茶飯事です。

単純に情報社会となり、お客様もひと昔前に比べて、

非常に博識になり、すぐに検索することで多くの情報を得ることが出来ます。

要は、お客様はひと昔前よりも随分賢くなったのです。

つまり新人レベルの人が簡単に成果を上げられる時代ではなくなってしまったのです。

今の時代は情報社会、ひいでは知識社会と言えます。

ひと昔前であれば、知識や経験の欠如は気合や根性でカバーできました。

これは「質」より「量」の時代だったからです。

しかし今は「量」よりも「質」の時代です。

ですから質が伴わない新人は成果を上げられない、という時代であること、

そしてそれは「量」ではカバーできないということを理解しましょう。

 

では、質を上げるにはどうしたらいいのか?ですね。

これは矛盾しているようですが、

量をすることでしか質を上げることは出来ません。

多くの仕事を経験し、そこから質を高め続けることでしか出来ないのです。

ただし、ひと昔前であれば、質の低い仕事を量をしていれば成果はついてきたので、

それだけで自分が成長していることを感じられたし、

上司にも認めて褒めてもらえたし、

自分でも少しずつ自信が付いてきたのです。

しかし今の時代は、質の低い仕事をしている間は

どれだけ量をしてもなかなか成果が結びついてこない、という時代です。

そして成果が出ないことで、上司にも怒られ、認めてもらえず、

自信喪失に繋がり、仕事もだんだん嫌になってきて、心が折れてしまいます。

そして上司には「気合・根性」が足りないと否定される。

必死になって頑張っても成果が出ない。

そしてまた叱られる。どんどん自分に自信がなくなり、

どんどん「この仕事が自分に合わないのではないか?」と疑問が生まれ、

そしてどんどん仕事が嫌になってくる。

この悪循環に陥ってしまうのです。

気合や根性だけではなかはなか売れない、

成果が上げられないという時代になってしまったと

いうことをしっかり理解した上で、

プロセスをしっかり評価してあげる、

成果にまだ結びついていなくてもそのプロセスを認め褒めてあげることで、

質の高い仕事につなげていくことが、

今の時代には求められているのです。

上司の常識は、若者の非常識!?

よく管理職研修で聞く言葉です。

「ほんとに最近の若い子の常識が分からない。。。

彼らは何を考えてるんだか…。」言いたいことは良く分かります。

上司の常識が部下には通じないことがたくさんあります。

私自身も上司に教えてもらったこと、

そして実践してきたことですが、

今の時代に彼らに言うと、それはあり得ない、

と言われることが多くあります。

 

【1】誰よりも早く来て、誰よりも遅く帰れ。誰よりも多く働け。

今この言葉を言うと、パワハラになりますね。働き方改革、も言われます。

 

【2】上司に可愛がられる部下になれ。上司に誘われたら断るな。

これも今あり得ない、と言われますね。仕事とプライベートを分けてるので、とよく言われます。

 

【3】目上の人には自分から立って挨拶をしに行け。

これも何のためにするんですか?意味ありますか?って言われちゃいますね。

 

【4】はい、喜んで!の精神でどんな仕事も自ら手を挙げろ。

必要以上の仕事をしたくない、なぜ私なんですか?他にも手がありてる人いますよね?と言われますね。仕事を増やしてくれて、スキルを付けてくれてありがとう、とは言われませんね。

 

【5】つまらないジョークでも笑って付き合え。

上司のつまらないジョークに対して露骨に嫌な顔されたり、仕事以外の時間には付き合ってくれない、悲しいですがよくありますね。

 

【6】上司も人間。機嫌の良し悪し、人の好き嫌いくらいは多少ある。

上司は完璧、と思っている人も多いですね。上司の気持ちを部下が考えてくれない、なんてこともよく聞きますね。

 

【7】人生は平等だが、公平ではないことを理解しろ。他人の評価が全て。

どうしてあの人のほうが評価されてるんですか?私はどうして評価されないんですか?

憤りはわかりますが、評価されていないことが、

現実今の自分の評価であることをなかなか受け入れられない若者が多いようです。

 

などなど、上司の常識が部下には通じない、

ということはよくあります。

 

私は新入社員研修などでは、上司の常識ではなく、

これはビジネス世界での常識であり、世界共通の常識でもあるから、

自分の価値観や常識を一旦捨てて、

ビジネスパーソンとして素直に聴きいれる、という姿勢を持ちましょう、

とは彼らには必ず伝えます。

世代間価値観の違い、時代の違いも大きく関係しているところもあるのではないかと思いますが、

彼らのこれまでの常識ではそれが正しいと育ってきたのです。

しかし実際に話をしてみると、

「社会ってそういうものなんですね」と素直に受け入れる若者も多くいます。

是非彼らに大きな偏見を持つのではなく、

まずは彼らをしっかり知り理解した上で、

もっと心を開いて話をしてみてください。

案外受け入れてくれることも多いんだなと発見できるはずです。

GW前に、会社イベント「手巻き寿司!」★

大型連休GWも終わり…

通常通りの日常が戻ってきました。

 

当社では、年に数回、会社イベントを開催しています。

各自の子供が小さいこともあり、子供が喜ぶようなイベントを行ったり…。

ですが、今回は前回かなり好評だった「手巻き寿司」。

 

なかなか少人数で手巻き寿司は出来ないので(笑)

みんなでワイワイ言いながら楽しみました。

今回のメインは今が旬の「北海道産うに」!

これには、「うに苦手」と言ってた人も

「うにってこんなにおいしいんだ!」と大絶賛してもらいました!

 

会社経営していくうえで、福利厚生を充実させて

社員満足を高めていくことは、すごく重要です。

もちろん給与や賞与など金銭で支払うことも重要だと思います。

しかし、こういう会社イベントでは、金銭では得られないものがあると思います。

同じ経験をした、同じ空間を楽しんだ。

そういう想い出が積み重なって、仲間になっていくんだとも思います。

もちろん、これは小規模でしか出来ないことなのかもしれません。

そして、何より大事なことは、皆が来たい、と思ってもらえるような

イベントにしていかなければいけません。

「行かなくては…」と思われてしまっては意味がないですから。

まだまだ小さな当社ですが、こうゆう絆を大事にしながら

日々精進していき、社員皆が「ワクワク夢中になれる会社」を作っていきたいと思います。

管理職マネジメント研修1年間…の集大成とは?

昨日約1年間継続して実施させて頂いた

管理職マネジメント研修の最終回を終えました。

これまでマネジメントに必要な様々な知識を

講義は少なめにワークやゲーム、ディスカッションを通じて

また、毎回の宿題を実践して…

気付き、学んで頂きました。

 

最終回のプログラムの目玉は

これまでの研修や宿題を通じて

「成果」を発表して頂きます。

もちろん目に見える定量的成果もありますが

自分自身の気付きや変化、成長を発表して頂きます。

 

この発表をこれまでおそらく…

3000名くらいやって頂きました。

発表を見ただけで、

正直「その人の本気度」が分かります。

どれだけ真剣に研修や宿題に取り組んだか?

研修で学んだことをちゃんと現場で実践できているか?

発表だけで分かります。

 

あぁ、素晴らしい!と感銘を受けるほど実践され

その中で失敗もしながら、自分なりのアレンジをし、

そして自分自身のものへと

既に変化させていっている方。

(所謂腹落ちしている、というものですね。)

 

まだ思っている程度だな、という感じで

気持ちや意識的に多少の変化はあるが、

実践レベルではまだまだ…という方。

 

残念ながら口だけだな…という方。

ようやく、最終回になって…はっと気付いた方。

同じ研修を受けてもその感じ方や成果は様々です。

 

マネジメント研修なので、

もちろんスキルやテクニックはたくさんお伝えしますし、

実践もたくさん行います。

しかし、本当に研修で学んだことを現場で実践した方は

本質(真髄)に気付くわけです。

 

「本気度が試されている」と。

部下もバカではありません。

本気になっていない上司にはついていかないものです。

上司の本気度が部下や仲間に伝播していく。

それが「心に火を付ける」ってことなんだと思います。

 

部下の心に火を付ける

研修を実施させて頂いた皆様には…

そんな上司になってほしいと願います。

また私自身も常にそうありたい、そうでなければ、と思います。

恊働…心を合わせて共に働く。

管理職研修で学んだことは「自分自身を振り返ること」だった。

 

先日最終回を迎えたある企業様での参加された管理職の方の気付きと学び。

どうしたら部下を育てられるのか?を学んだが、

それ以上に「僕は部下にどうなってほしいのか?」を

自分自身で深く問うた研修だったと発表されました。

その内容と想いに、心打たれるところがたくさんありました!

 

「あれも出来ない…」

「なんで、仕事が出来ないんだろう?」

「どうしたら、成果が出るようになるんだろう?」

 

と研修を受ける前までは、そんな想いばかりを抱いていました。

しかしこの研修を受けて、そんな上司だと誰もついてこない、と気付き…

では、自分は部下の彼らにどんな人になってもらいたいのだろう?

と考えるようになりました。

 

そもそも彼らはどんな仕事をして、どんな人間になりたいんだろう?

あっ!!!!

自分はこれまで何年も彼らと接してきたのに…

彼等の想いも夢も聞いたことがなかった…。。。。

 

部下の夢を聞いてみよう。

もしその夢がないなら、一緒に考えよう。

そこから部下との本当のコミュニケーションが始まりました。

 

それまでは、仕事の指示命令、報告、たまに部下からの愚痴文句

がコミュニケーションの主な内容でした。

しかし、今では相談と語り、「共に考える・学ぶ」が

主なコミュニケーションになっています。

 

不思議なことに、彼等から愚痴や文句は出なくなりました。

「あれ、やっていいですか?」「もっとこうしたいんですが、いいですか?」

報告よりも相談が多くなりました。

毎日すごく楽しそうに仕事をしてくれるようになりました。

本当にみるみる変わっていきました。

 

指導面や営業面において、僕は特に何も変わっていません。

何か特別な具体的なアドバイスもしていないし、

何か特別な施策もしていません。

今までと同じやり方、同じ商品です。

3か月終わってみると、売上が約1.3倍になってました。

 

変わったことは、たった1つです。

それは、上司である僕自身の変化です。

これまで「出来ていないところを詰め、叱咤激励する」上司でした。

それが、「彼らのやり方・考え方を認められる」上司に変わったことです。

 

研修の回を重ね、色んな宿題をしていくうちに…

結局は、僕自身が「こうだ!」という確固たるものを

持っていなかったことに気付きました。

僕自身が今の自分の目の前の仕事に追われ、

仕事に対する遣り甲斐も明確に感じられず…

でもやらなくてはいけない…

その責任感だけで毎日仕事をしていた感じがします。

それでは、人はついてきてくれない…。

それに気づいた研修でした。

結局、人は人にしかついてこない。

僕自身が自分自身を振り返り、自分の人間力を上げることでしか

部下はついてきてくれないんです。

 

素晴らしい発表に心を打たれました。

学んで頂きたいこと、気付いて頂きたいことに到達して頂けて

私自身本当に嬉しく思いました。

恊働という考え方を私自身大事にしています。

普通は協力して働くという協働という字を使いますが

心を合わせて力を集結して働く、という考え方です。

これは単に上司の考えを押し付けるのではなく、

部下(部下はもちろん部下以外の人ともですが)と心を通わせ

お互いに、お互いの立場や気持ちを思い図り、

真の思いやりを持ちながら、同じ夢を持って成果を上げていくという考え方です。

共に働く仲間として、是非「恊働」「恊学」取り入れてみてください。

「遣り甲斐」は勤務して10年、でつかめるもの!?

今、どの会社も採用情報に「当社の仕事のやりがい」掲載していますよね。

私自身、ながく自社やお客様の採用活動に携わってきて、

学生から「御社の仕事のやりがいを教えてください」

という質問をたくさん受けました。

 

もちろんどの仕事にも色んな遣り甲斐があります。

お客様のお役に立つ、働く仲間と一緒に達成感を味わう、

自分自身の成長を感じる、上司や周囲から認められる、

自分の仕事が社会の役に立っている、社会に貢献していると感じる…などなど。

 

職種や業種は異なれど、その遣り甲斐は

おそらく共通しているのではないでしょうか。

しかし、その遣り甲斐、いつ感じるのか?

上司に褒められる、お客様に感謝される、

など刹那的な遣り甲斐は仕事を通じて日々感じます。

しかし刹那的な遣り甲斐では、辛くなった時にすぐに辞めたくなります。

 

遣り甲斐が本当に本物になって、

自分自身の天職とおもえるほどになるのは

いつくらいになれば感じるのか?

(本物になれば、多少の辛いことが起こっても辞めようとは思わなくなります。)

私自身の経験や多くの企業人のヒアリングから、

それは10年単位ではないかと思います。

 

楽しいことも面白いことも、

辛いことも逃げたくなるようなことも、

会社に行きたくないということも、

繰り返し繰り返し歯を食いしばって経験して、

初めて「これが自分の天職だ」と

思えるようになるのではないかと思います。

 

だからこそ、

ロイヤリティの醸成には長く時間がかかるのです。

 

一人前になるまでに10年かかる、

そういう理由はここにあるのではないかと思います。

 

自分の仕事が「これが自分の天職だ」と思えるようになれば、

人や周りから「遣り甲斐を享受されなくても」、

自分自身で遣り甲斐を感じられるようになるのではないかと思います。

 

しかし、それまでに間は、お客様や上司、共に働く仲間に

「遣り甲斐を享受してもらう=与えてもらう」

ことが必要なのではないかと思うのです。

 

特に最近のゆとりさとり世代においては、

幼少期から思春期にかけてのコミュニケーション量の不足から

「自己肯定感」が自分自身で醸成出来ていないという傾向があります。

つまり、誰かから常に

「あなたのことは必要だ」

「あなたのことは大好きだ」

と言ってもらわなければ、

自分自身の存在価値を感じにくい、という傾向があります。

これは職場においても同様です。

 

「仕事にやりがいを持て」

自己肯定が出来ていない彼らに、それが通じるでしょうか?

ましてや入社数年間はキャリアも浅く

仕事のスキルもまだまだ未成熟です。

自分自身の存在、スキルそのすべてに自信がなく、

自己肯定出来ない、

しかし彼らは「やらなくてはいけない」という

責任感は非常にある世代なんですね。

 

仕事にやりがいを感じられない自分はダメな人間だ…。

これだけ一生懸命頑張っているのに、

遣り甲斐を感じられないのは、

この仕事が合っていないのではないか?

そしてそんな気持ちを持っていることを誰も分かってくれない…。

 

これらのジレンマにより鬱状態になる若者が多いのです。

 

「仕事にやりがいなんて持たなくてもいいよ。」

私はいつも新入社員研修や、キャリアの浅いメンバーにはそうお伝えしています。

だって、60歳になっている人だって、管理職だって、

たとえ自営業をしている人だって、

遣り甲斐を持っていない人は世の中たくさんいます。

金曜日の安い居酒屋に行ってみてください。

多くのサラリーマンが「仕事面白くないよな」「あいつ、ムカつくよな」

って仕事や上司の文句や愚痴を言っています。

文句や愚痴が出ないほど、それほど本当に仕事に遣り甲斐を感じている人は、

実は結構少ないのではないかと思います。

仕事に遣り甲斐を感じない…。それでもいいんです。

それ自体が悪ではないのです。

 

ただ、私は有難いことに仕事に遣り甲斐を感じています。

遣り甲斐は絶対あった方が楽しい。

仕事だけではなく、人生そのものが楽しくなります。

だからこそ、矛盾しているようにも聞こえますが、

出来れば仕事に遣り甲斐を感じてほしいです。

そのためにはどうしたらいいのか??答えは簡単です。

 

仕事に遣り甲斐を探そうとするな。

今の仕事に夢中になれる素直な心を持て。

これだけです。

 

青い鳥症候群ではないですが、

遣り甲斐を探して探して転職を繰り返し、

結果どんどん落ちていった人を多く見てきました。

遣り甲斐は探して見つかるものではないんですよね。

誰かに与えてもらうものでもありません。

自分でも不思議なほど夢中になってみて、

初めて本当の「遣り甲斐」を感じるものです。

 

「仕事に遣り甲斐なんて持たなくてもいいよ。

きっとそのうち勝手にやってくるから。

でも、それには10年くらい掛かるから、

その間にしんどくなったら

「遣り甲斐」のおすそ分けを周りの人からもらったらいいよ。」

と伝えています。

 

特に管理職の方々には、部下の方に「遣り甲斐のおすそ分け」

をしてあげることが上司の仕事ですよ、とお伝えしています。

決して遣り甲斐を与えること、教えることが上司の仕事ではありません。

それは彼らが自分で苦労しながら見つけていかなくてはいけないものなのです。

ただ、上司として「遣り甲斐のおすそ分け」を、

時々彼らがしんどくなった時にしてあげることで、

彼らはまた山を一つ越えられるのです。

悩むこととは、脳で考えることに心が絡むこと。

先日、とある企業様にて入社2年目社員の研修を実施させて頂きました。

弊社は主には管理職研修が多いので、

普段は40代から50代の方々が参加者なのに対し、

やはり彼らは若くて(笑)

新鮮な気持ちで研修をさせて頂きました。

2日間の研修で、仲間と共に考え意見を交換し

そしてお互いに多くを学んで頂けたと思います。

最後は数名が涙する場面も(笑)

 

彼らは、実はすごく悩んでいたんですね。

入社する前に描いていたものとは全然違う。

自分が成長していることが感じられない。

会社に対してもそんなに遣り甲斐を持てない。

今の仕事は本当に自分で合っているんだろうか?

そんな悩みです。

 

だれもがぶち当たる、そんな社会人の壁ですが、

ここ数年、就職活動にあたる前に、彼らはたくさんの時間を使って

自己分析を行います。

自分はどんな仕事をしたいのか、どんな仕事が向いているのか。

 

そしてまた多くの時間を使って企業研究をします。

そしてたくさんの会社の説明会に行き、多くの面接を受け、

なかには数社、数十社の内定をもらい

そこから厳選して入社します。

 

だからこそ、悩んでしまうんですね。

本当にこの会社でいいんだろうか?と…。

 

そしてそんなことを悩んでいることを言うこと自体が

「出来ていない自分」を露呈することになるので

同期にも先輩にも、もちろん上司にも言えずに

一人で悶々と悩んでしまうんです。

そして悩んでいる自分に疲弊してしまっているんですね。

 

ですが、蓋を開けてみると、じつは大小あれど、

ほぼ全員が悩んでいることで

そして、私たち社会人先輩もみんなその壁にはぶち当たってきているんです。

 

彼ら若い社会人に伝えたいこと。

悩むことはいいことです。どんどん悩んでください。

悩むとは、脳で考えることに心がかき乱されることです。

(脳⇒つきへんをりっしんべんに変える⇒悩 という字になります)

だから悩む過ぎると心が疲れます。

そんなときは、同期でも先輩でも、出来れば上司に!

愚痴でも不満でも不安でもいいのでどんどん吐き出していってください。

最初はプラスのことでもマイナスのことでも何でもいいので

心のままに吐き出すことです。

でも、だんだん少しずつでもいいので、マイナスのことを少しずつ減らしていきます。

すると、想いは叶います。

(吐く⇒くちへんにプラス、マイナス)

(叶う⇒くちへんにプラスのみ。マイナスを失くす)

 

 

 

真の女性活躍推進ってなんだろう?

203030という政府の女性活躍推進プロジェクトが施行され、

各社ともに、女性活躍に向けて様々な施策が行われています。

先日も大手小売業の企業様からご相談を頂きました。

 

昨年から当社も女性活躍推進プロジェクトの1つとして

女性社員を対象とした研修を行っているが

まだまだ全員の女性には出来なくて

子育て中の女性社員に限定して行ったが…

結果彼女たちのモチベーションは上がった人もいるし

このままの働き方でゆっくりキャリアでいいんです。

今更キャリアキャリアって言われても…という女性社員も半分くらいいました。

また、受け入れ側の男性管理職からも

女性活躍ってどうなの??権利ばかり主張するようになった社員もいて

これって本当に有益なのか?という不満や疑問の声も上がってきています。。。

 

こういうご相談、実は昨年から増え続けています。

一概に女性活躍といっても、全員の女性社員が管理職を目指し

バリバリ働いていく、という働き方を望んでいるわけではありません。

またいくら望もうとも、例えばお子様の年齢や近くに祖父母がいるのかどうか

ご主人の職業や性格など。。。

女性一人ではなかなか思った通りに出来ないというのも現実です。

 

また、男性管理職としても、女性がモチベーション高く、

やる気や向上心を持って仕事に取り組んでくれるのは嬉しいものの、

「私、女性なんで」とある意味権利ばかり主張しているように

見えてしまう、というのも現実問題あります。

ただ、彼女たちが本当に権利ばかりを主張しているのかというと

そうではないケースも多々あります。

ここには双方のコミュニケーションの問題が潜んでいるんですね。

また、男性と女性とでは事象に対して感じること、求めることが

大きく異なります。

特に、役職が異なり、上司と部下の立場にあって

しかも女性社員が子育て中で時短社員ともなれば

全く立場も状況も異なるわけですから

コミュニケーションは更に難しくなってしまっているのです。

そんなつもりで言ったのではなないのに…ということです(笑)

 

ある面白い例をご紹介しましょう。

ある映像を見て、そんなときなんて声を掛けるか?という質問です。

映像の内容は…

時短で働いている女性社員。毎日限られた時間の中で

非常に責任感の強い彼女は、他の社員に出来る限り迷惑をかけないように

毎日おしゃべりする時間も惜しんで仕事に邁進していました。

それでも、上司や周りの男性社員、時短社員ではない女性社員から

「自分がお荷物的な存在」として思われているのではないか

と日々感じていたのです。(実際はそうではないことも多くありますが…)

ある日、保育所から子供が熱があるので早めに迎えに来るように

と連絡が来ました。

旦那様に連絡しても「無理」とのことです。

近くに頼れる祖父母もいません。

彼女は上司や周りの社員に残っていた仕事をお願いし

謝りながら会社を早退します。

そしてダッシュで保育所に向かい、子供を連れて帰る道すがら

子供もしんどいので、泣き始めます。

仕事も中途半端。みんなに迷惑を掛けている。

子育ても中途半端。子供にも申し訳ない。

そんな思いのとき、子供がふと「ママ、大丈夫?」と聞きます。

色んな気持ちが溢れ出て、彼女は泣いてしまいます。

さて、そんな彼女になんて声を掛けますか?

 

女性活躍研修で男性管理職に聞くと…

「旦那さんは手伝ってくれないの?」

「もう少し期限のない仕事だけに変更しようか?」

「大丈夫?疲れているんじゃない?」

といった回答が多いのです。

 

実はこの回答、全て間違っています。

余計に彼女を追い詰めてしまうんですね。

「うん。良く頑張ってるね。」

これだけでいいんです。

同僚であれば、軽くハグしてあげるのもいいでしょう。

女性が求めているのは、「今の自分を分かってほしい」という共感です。

しかし男性は「問題があるのであれば解決してあげなければ」と

問題解決に走ります。

特に管理職ともなれば、「自分が何とかしなければ」という責任感も

出てきます。

それではなかなかうまくいかないんですね。

 

女性活躍、と言いますが、今の時代女性だけけではなく

若手男性も同じ傾向が強くあります。

もちろんそれを支える制度や風土も必要ではありますが

女性活躍って本当は女性だけではなく

男女関係なく、もっともっとお互いの立場を理解し

状況や背景を踏まえた真のコミュニケーションを取ること

解決していくことが多いんですね。