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ロジカルは訓練で身につく

先週ある会社で、ロジカルシンキング研修を実施させていただきました。
参加者は若手から中堅の皆様です。
研修の冒頭でいつも聞くのですが、「ロジカルシンキングが得意な方?」と聞くと、
ほぼ手は挙がりません。

逆に「苦手な方?」と聞くと、ほとんどの方の手が挙がります。
私は感覚で仕事をしているので…とか、頭の中では分かってるのに、
話すとぐちゃぐちゃになってしまうんですよ〜とか。
そもそも理屈っぽい人だと思われたくない、という声もよく出てきます。

その気持ち、本当によく分かります。
というのも、以前にもお伝えしましたが、私自身が超感情人間で、
昔はロジカルシンキングがとても苦手だったからです。

若い頃の私は、なんとなくこっちの方がいい感じがする、絶対こっちの方が面白いやん、
で物事を決めていました。
ですから提案をしても、上司から「で、根拠は?」と聞かれた瞬間に固まってしまう。
熱意だけで押し切ろうとして、伝わらないのは相手のせいだと思っていたことも
ありました。

今思うと、なかなかの自己中ですね(笑)
ただ20代後半の時に、これではあかん!と思ってロジカルシンキングを学び、
意識して実践するように心がけてきました。

すると今では、論理的に考えることは意識しなくてもできるようになりました。
つまりロジカルシンキングと言うのは、生まれ持った性格やセンスではなく、
完全に訓練で身に付くスキルなんですね。

私が実際にやってきたのは、とても地味なことです。
まず1つ目は、話す前に「結論は一言で言うと何か?」と自分に問うことです。
頭の中で一度だけ、この問いを挟む。それだけです。
最初はとても不自然ですし、時間もかかります。
でもこれを何百回と繰り返していると、勝手に口が結論から動くようになります。

2つ目は、「なぜそう思うのか?」と「だから何が言えるのか?」を、
自分の意見に対して何度も問いかけることです。
感情型の人は、実は理由がないわけではありません。
感覚の下にちゃんと理由が眠っているのに、それを言語化していないだけなんです。
ですからこの問いかけを繰り返すと、自分の感覚がだんだん言葉になっていきます。

3つ目は、頭の中で考えずに、必ず紙に書き出して並べることです。
頭の中でこねくり回すから、ぐちゃぐちゃになるんですね。
書き出して、似たものをまとめて、順番に並べる。
これだけで話は驚くほど整理されます。

このロジカルシンキングが身に付くと、ビジネスにおいてはとても有利です。
まず提案が通りやすくなります。
相手が納得するための材料を、こちらから渡せるようになるからです。

次に、意思決定が速くなります。
自分が何で迷っているのか、その論点がはっきりするからです。

そして何より、この人は物事を整理して考えられる人だ、と信頼されます。
任される仕事の質そのものが、変わってくるんです。

ただ、ここで一つお伝えしておきたいことがあります。
ロジカルになるということは、感情を捨てるということでは決してありません。
熱意や共感は、人を動かす最大のエネルギーです。
ただ、そのエネルギーを相手に届けるには、通り道が必要なんです。
ロジックはその通り道であり、器なんですね。
ですから感情型の方がロジックを手に入れると、
実は一番強いんじゃないかな、と思っています。
中身の熱さは、元々持っているわけですから。

研修の最後に、冒頭で「苦手です」と言っていた方が、
これって才能じゃないんですね、練習なんですね、と笑って言ってくださいました。
まさにその通りです。
苦手だと思っていることの多くは、才能の問題ではなく、単に練習量の問題だったりします。

早いもので、8月ももう終わります。
9月からの後半戦、まずは「結論は一言で言うと何か?」の問いかけ1つだけでも、
ぜひ皆さんも普段の会話の中に取り入れてみてください。
そうすることでトレーニングされ、無意識にできるようになります。

未来を明るく描くことが今の解決になる

先日、社会福祉法人様向けに「キャリアデザイン研修」を行ってきました。
今回の研修の1つのプログラムで、「20年後の未来」をリアルに想像し、
そのうえで、何を今しようか?を考える、
なんともワクワクする時間を過ごしてきたので、
今日はその時のことを共有させていただきますね。

まず、20年後である2046年の日本と福祉業界を想像してもらいました。
人口は減少し、AIや介護ロボットが当たり前になった世界です。
そんな社会を前提に、自分が2046年の経営陣になったつもりで、
「最強の自社」を妄想し、ビジネス誌の表紙を飾る見出し
を考えるワークを行いました。

ルールはただ一つ、「『今の自社には無理だ』という
現状の延長線上での思考(制約)を完全に捨てること」です。
最初は「ええ〜、20年後なんて…」「今のままで精一杯やのに…」と
戸惑っていた皆さんも、制約を外してはなしていくと、
少しずつペンが進み始めました。

そして、そのうえで次のプログラム、新規事業企画ゲームです。
ランダムに引いた2枚のカードを掛け合わせて、
「今のうちの会社じゃ絶対無理だろう」と思うくらいの斬新なアイデアを
どんどん短い時間の中で出し続ける、というゲームワークです。

「予算の心配も、上司の顔色も、今の法律も、一切気にしないでください!」
と伝えると…。

「これ、AIと○○掛け合わせたらめっちゃ良くない!?」
「いやいや、それやったら施設ごと空飛ぶようにしたらどう?」
「それ最高!これが出来る会社やったら、一生働きたいわ〜!」

あちこちから笑い声と熱い議論が飛び交い、
誰も否定することなく本気で面白がっていて、
参加者の皆さんの表情はめちゃくちゃキラキラしていました。
会場全体が、未来を創るおおもろさ、いっぱいでした。

この研修での皆さんの姿を見て、私自身も大きな気付きがありました。
それは、「制約を取っ払って未来を考えることで、
今まで思いつきもしなかったアイデアが広がり、
現状の壁を越えるヒントが見つかる」ことです。

日々の忙しい現場にいると、
どうしても「人が足りない」「予算がない」「ルールで決まっている」
という制約ばかりに目がいってしまい、
「今は無理やな」と諦めてしまうことが少なくありません。

でも、一旦そのリミッターを外して「こんなサービスがあったら絶対に楽しい!」と未来を明るく捉えてみる。

すると不思議なことに、そうやって自由に広げたアイデアを眺めているうちに、
「あれ?これ全部は無理でも、この部分なら今のやり方を少し変えれば
できるんちゃう?」と、今抱えている課題への解決策に繋がっていくんです。

制約をなくして未来をワクワクしながら描くことが、
結果的に「今の具体的な対策」への第一歩になる。
研修後の皆さんのスッキリとした笑顔を見て、改めてそう確信しました。

これからも、皆さんが「今」の限界を越えて、
ワクワクする未来を一緒に創っていけるよう、
全力でサポートしていきたいと思います!

海とAIに触れた夏休み

今年の夏休みは、思い切って「ダイビング三昧」のスケジュールを組んでみました。
まずは和歌山の豊かな海でしっかりと潜り込み、
そこから韓国の済州島(チェジュ)へ。
ひたすら青い海と向き合う、なんとも贅沢な日々を送っています。

今回のチェジュ旅行は、娘との2人旅。
普段のバタバタとした日常から離れ、
南国のゆったりとした時間の中で心底リラックスしています。
娘もすっかり大きくなり、他愛のないことから少し真面目なことまで、
ゆっくりと色々な話ができるのは、親としてとても嬉しく、
かけがえのない時間だなと感じています。

さて、そんなチェジュでのダイビングですが、
今回潜ってみて一番驚いたのは「日本とのシステムの違い」でした。

日本のダイビングといえば、1つのポイントに向けて船を出し、
終わったら港に戻るか、同じ船で次のポイントへ移動するスタイルが一般的ですよね。
ところがチェジュのダイビング船は、まるで「海の路線バス」なんです。

大きな船に大勢のダイバーを一度にドサッと乗せて出発したかと思うと、
ポイントA、ポイントB、ポイントC……と、
順番にダイバーをどんどん海へ降ろしていきます。
そして、ダイビングが終わって浮上する時間になると、
また同じ船が順番にポイントを回って、
海面で待つダイバーたちを次々と回収していくのです。

「なるほど、これなら船の稼働に無駄がない!」と唸ってしまいました。
国が変われば、海の楽しみ方だけでなく、それを支えるシステムや合理性もまったく違う。
文化の違いを肌で(しかも海の上で)感じる、とても面白い体験でした。

日中たっぷり海を満喫し、美味しいものを食べてホテルへ戻る。
ここからは、のんびり南の島のリゾートタイム……と言いたいところですが、
現実はそう甘くありません(笑)。

夜になると、私はホテルの部屋でPCを開き、ガッツリ仕事モードに突入しています。
そして私のすぐ隣では、娘がノートを広げて夏休みの宿題と必死に格闘中。
(ちなみに、休みの終わりが近づいているのに、宿題は全然終わっていません。
横でうんうん唸っています……!)

リゾート地特有ののんびりした空気が漂う窓の外とは裏腹に、
部屋の中は親子の静かな、しかし熾烈な作業空間となっています。

そんな夜のPC仕事中、私の中でちょっとした、
いや、かなり大きな衝撃体験がありました。

つい先日から、Cloud Codeを本格的に使い込んでみたのですが、
その精度が尋常ではない!!凄すぎる!!!
これまでもGeminiやマナスといったAIツールを活用してきましたが、
それらとは全く違う次元、数段も上のレベルです。
(とっくに私のレベルは超えてます!!)

こちらの意図を深く汲み取り、的確で無駄のない!
そして瞬時に生成してくれる。
まるで、超優秀なアシスタント(私よりもはるかに優秀な)が
数人以上いる感覚です。

自然とテクノロジーの両方の凄みを感じた今年の夏休み。
このエネルギーを胸に、休み明けからの仕事もさらに加速させていきたいと思います。

まだまだ暑い日が続きますが、皆様もどうか充実した夏をお過ごしください!
(まずは隣で唸っている娘の宿題が、無事に終わることを祈るばかりです……)

パーパスを生きたものにする

先日、ある企業様で管理職研修を実施させていただき
その時に感じたことを今日は共有したいと思います。

会社が掲げる立派なパーパス。
しかし、研修に参加された管理職の方々に話を伺うと、
「正直、壁に貼ってあるお題目にしか感じられない」
「日々の数字に追われて、それどころじゃない」
という、本音と諦めが入り交じった感じです。

管理職でさえ腹落ちしていないのだから、
現場の一般社員に浸透するはずないですよね。

でも今の時代、パーパスはめちゃくちゃ大事です。
正解のない環境(ものすごい勢いでどんどん変化する環境)で、
迷ったときの判断基準だからです。

では、このお題目になってしまっているパーパスを
どうすれば浸透(生きた言葉にする)できるのか?

会社の大きなパーパスを一旦横に置き、
自部署のパーパス、マイパーパス(自分自身の働く意義)を
ディスカッションして作るワークを行います。

「自分たちのチームは、誰の、どんな不を解消しているのか?」
「わたし自身は、この仕事を通じてどうありたいのか?」

はじめは戸惑っていた管理職の皆さんでしたが、
具体的にエピソードを話しているうちに、変化が起こります。

「うちの部署の仕事って、社会にこんな影響を与えてたんや…。」
「自分が若手時代に大切にしていた思いと、会社のパーパス、実は一緒やったやん」

遠くにあった会社のパーパス(お題目だった)が、
自部署や自分自身と結びついた瞬間、皆様が自分の言葉で話し始めます。
やらされ感や他人事だったパーパスが、自分ごととして見えた瞬間でした。

パーパスは、上から降らせるだけでは浸透しません。
全員で唱和する、暗記させる、テストして確かめる、なんてことは
愚の骨頂と言われています。(やらされ感しかない…)

現場のリーダーたちが、自分の言葉で翻訳するプロセス(=マイパーパスとの接続)
があって初めて、パーパスは強力なマネジメントの武器になります。
パーパスの言葉を使って指導する
パーパスの体現化する言動に対してほめる
パーパスを具現化しているエピソードを傾聴する

これは直接的な業務内容だけではなく、
特にマイパーパスについては、プライベートにも大きく影響してきます。
どんな人になりたいか?
どんな人生にしたいか?
それを支え応援するのも、仕事です。

ワークライフバランスという言葉が独り歩きを始めて
ワークとライフが完全に切り離され
どちらか一方が重くなれば、どちらか一方が軽くなる、
と思われがちですが、その一方で
ワークとライフが相乗効果を発揮することも多々あります。

私自身はワークもライフもどんどん境目がなくなり
どっちをしていても、どっちにも影響があり
どっちかで得た知識や経験は、片方でも大いに影響を及ぼし
その相乗効果で、何もストレスに感じない、
という非常に有難い環境にいます。(経営者だから、と言われればそうですが…)

ワークもライフも充実したい、今の時代だからこそ
パーパスはなくてはならないもの、なんですね。

熟練たちへのマネジメント

先週は、連日さまざまな企業様で「管理職研修」に登壇してまいりました。
現場で奮闘する管理職の皆様のリアルな悩みに触れる中で、
多くの企業様で共通して挙がった「ある切実な課題」について今日はお伝えします。

「40〜50代の『もう変わりたくない』というメンバー
(特に長年ルーティン業務を支えてきたベテラン事務職層)に対して、
どう指導・育成すればいいのか?」という悩みです。

私自身、ひとりの働く女性としてこのご相談を受けるたび、
非常に複雑な思いです。
正直なところ…
「自分はあんな風に変化を拒む姿勢にはなりたくない」と自戒する一方で、
「彼女たちがそうやって心を閉ざしてしまうのも、無理はない」と、
その背景にある現実も痛いほどわかるからです。

彼女たちの多くは、入社から長年
「決められた事務作業を、正確にミスなくこなすこと」を期待され、
その役割を何十年も忠実に全うし、縁の下の力持ちとして会社を支えてきました。
(もちろん女性だけではなく、男性も該当すると思いますが
圧倒的人数の多い女性という意味で「彼女たち」としています。)

ですが…
昨今のDXや業務効率化の波の中で、
突然「自ら業務を改善してほしい」「新しいITツールを使ってほしい」と求められる。
これは彼女たちからすれば、
「会社から突然、評価のルールを変えられた(後出しジャンケンをされた)」
という理不尽さに感じてしまうのは…気持ちは分かります。

これは決して「女性だから」「事務職だから」という個人の問題ではなく、
過去の組織システムと現在の変革期との間に起きた構造的なギャップです。

だからこそ、若手向けのマネジメント論をそのまま当てはめても通用しません。
では、彼女たちに前を向いてもらうためには、どうするか??

1. 「成長」の押し付けではなく、「実利」を共有する
長年、正確性を武器にしてきたベテラン層に
「スキルアップして市場価値を高めよう」という言葉は響かず…
むしろ「今までの自分を否定された」と自己防衛を招きかねません。
(私もこれ、何度も経験しました…)

変化を促す際は、「このシステムを入れると、月末の締め作業が1日早くなる」
「お互いに気兼ねなく有休が取れるようになる」といった、
日々の働きやすさや効率性(実利)のメリットに翻訳して伝えることがポイントです。

2. 「抵抗」の裏にある戸惑いに寄り添う
「変わりたくない」という頑なな態度は、単なる怠慢ではなく、
「これまで自分がやってきた仕事の価値がなくなるのではないか」
という恐怖や戸惑いの裏返しではないかな、と思います。
まずは管理職側が、その「ルールの急な変更に対する不安」を理解し、
頭ごなしの正論で追い詰めないスタンスを持つことが重要です。
不安に寄り添う感じです。

3. 過去の「貢献」に敬意を払い、プロとして頼る
長年部署を支えてきた彼女たちは、マニュアル化されていない暗黙知を握る
ある意味職場の熟練さんたちです。

「これまでミスなく業務が回ってきたのは〇〇さんのおかげです」と
過去の貢献に最大限の敬意(リスペクト)を払うこと。
その上で、
「今の課題を一番知っている〇〇さんの視点から、新しいツールの使い勝手を見てほしい」
と、事前にアドバイザーとして巻き込んでいく、が本当に大事です!(これなくしては、何もかもうまくいきません!過去これが面倒…と思ってすっ飛ばして何度も痛い目見ました…)

仕事でもプライベートでも…
正論だけを武器に真正面からぶつかると、空気が凍りつきます。
人間は機械ではなく、心がありますから、まずは心にアプローチ!です。
これを面倒くさくなって、正論突破しようとすると…
管理職自身もメンタル消耗してしまいがちです。
相手のプライドとこれまでの蓄積を尊重しながら、少しずつ変化の波に乗せていく
「熟練たちへのマネジメント」が求められます。

研修では、こうした「現場の泥臭いリアルな課題」に真正面から向き合い、
参加者の方が「明日から使える」実践的な解決策ろ武器として手に入れ
「お!!できるかも」と思って頂ける
プラス元気になる!を共に創ってます。
さすがに週5日、6日の研修続きになると、身体的にはハードなんですが…
でも心はあったかくなる、そんな山口です。
ということで今週も研修連続週。
元気に登壇したいと思います。

「ぬるま湯の仲良しクラブ」にならないために

最近、いろんな企業様でハラスメント研修を実施させていただく機会が
本当に多いのですが、現場の管理職の方々と本音でお話しすると、
ちょっと心配になる声をよく聞くんです。

「指導して『パワハラだ』って言われるのが怖い」
「そこまでリスクを負うくらいなら、最初から部下とは少し距離を置きたい…」
「いろいろ面倒くさいから、だったら言わない(任せない)。」

圧倒的に多いのが、こういう戸惑いの声なんですよね。

昔のような理不尽な指導がなくなるのは、もちろん良いことです。
でも、その反動で
「とにかく波風を立てないようにしよう」
「相手を否定しないようにしよう」
という防衛本能が働きすぎている気がします。

その結果、どうなっているか?
当たり障りのない意見しか出ない、「ぬるま湯の仲良しクラブ」になってしまっている
組織がめちゃくちゃ増えているんです。

ハッキリ言ってしまうと、全員が「それ、いいですね!」と
ただ賛同するだけの会議や仕事なら、
わざわざ集まってやる意味ってないと思うんです。

新しい価値やイノベーションって、異なる意見や価値観が少しぶつかり合う中から
「じゃあ、こういうアプローチはどう?」と生まれてくるものです。

「心理的安全性」はすごく大事なキーワードですが、
それを「誰も反対意見を言わないこと」だと勘違いしてしまうと、
組織はただ衰退を待つだけになってしまいます。

今の時代、経営層や管理職が仕掛けないといけないのは、
表面的な馴れ合いではなく「健全なコンフリクト(生産的な衝突)」だと思います。

では、人間関係を壊さずに、どうやって意見をぶつけ合うのか?

1. 「ヒト」と「コト」をきっちり切り離す
私たちは「自分の意見を否定される=自分自身を否定された」と
受け取ってしまいがちです。
「あなたの『案』には反対やけど、あなたの『人柄や能力』はリスペクトしているよ」
という共通認識を、組織のカルチャーとして根付かせることが第一歩です。

2. あえて「悪魔の代弁者」を任命する
会議や意見交換の場で、
「今日は〇〇さんに、あえて反対意見を言う『ツッコミ役』をお願いします」
と最初に設定してしまうんです。
役割として反対意見を言うなら、角も立ちません。
「それって本当にそう?」という視点が入るだけで、
議論の質はグッと上がります。

3. 経営陣・管理職から「自分の非」を認める
健全な衝突を生むには、上の立場にいる人が「完璧なふり」
をやめるのが一番早いです。
「この前の私の判断、ちょっとズレてたかもしれん。みんなはどう思う?」
と、リーダー自らが「突っ込まれどころ」を見せる。
これが最高のカンフル剤になります。
この方法、私はしょっちゅう使っています(意図的ではなく、結構素です)
間違えることは多々あるし、ほぼ色んなものを忘れてしまうし
結構その時のノリみたいなもので物事決めてしまうし…。
なので「あっ。ちゃうわー。ごめんごめん。」は日常茶飯事です。

ハラスメントを恐れて「波風を立てない組織」を作っても、
それは一見平和そうに見えるだけで、
実は組織の成長が止まってしまっている状態です。

表面的な「仲良しクラブ」ではなく、
時にはしっかりと意見をぶつけ合える「本当の意味で強いチーム」
が、今まさに必要な時代になっていると日々強く感じます。

早いもので、今年も半分終わりました。
梅雨が明けた瞬間、夏本番の暑さと蝉の声がやってきましたね。
暑さに負けず、強いチームで、更に加速度を上げていきたいと思います。

食わず嫌いをなくすには?

先日、会社のイベントでメンバーたちとスキューバダイビングに行ってきました。
私にとっては最高のリラックス方法の一つなのですが、
今回はちょっと嬉しいことがありました。

私はライセンスを持っていて、ご存じのように年に3~4回宮古島に
潜りに行っていますが、メンバーは体験ダイビングをしてもらって
私はその横でファンダイビングを楽しんできました!(別行動(笑)!)

これまで私が何度勧めても、
「海に潜るなんて絶対に怖い!」
「息ができなかったらどうしよう…」と
頑なに断っていたメンバーが、今回思い切って挑戦してくれました。
(無理やり私が超説得した、という背景がありますが…)

潜る前はガチガチに緊張していたメンバー。
しかし、いざ海から上がってくると……

「思った以上に怖くなかったです!」
「海の中ってすごい魚がいっぱいですね、すごく楽しかった!」

と、満面の笑みで言ってくれたんです。
その姿を見て、
「やっぱり、何事も実際にやってみないと本当のところは分からないし、
やってみたら印象は大きく変わるものだな」
と改めて実感しました。

これって、ビジネスの現場でもまったく同じことが言えますよね。
身近な例を挙げると、最近話題の「AIツールの導入」です。
何を隠そう、私自身も最初は
「操作が難しそう」「本当に仕事の役に立つの?」
と、どこか冷ややかな目で見ていた一人でした。

しかし、「まずは試しに…」と少しずつ触り始めてみたところ、
その印象は180度覆りました。

今では、議事録作成、データ分析、資料作成など、
ほぼすべての事務作業でAIをフル活用しています。
(AIなかったら、仕事がマジで回っていません)

以前なら数時間かかっていたデスクワークが、
AIという優秀なアシスタントに任せることで、
あっという間に終わるようになりました。

おかげで自分自身は、より本質的な考える仕事や、
お客様と向き合う時間に集中できています。
(実際に商談件数もものすごく増えています)

とはいえ、新しいことに対して「難しそう」「失敗したらどうしよう」
と抵抗感を覚えるのは、人間の防衛本能として当然のこと。

だからこそ、組織の中で新しいツールや手法を浸透させるには、
メンバーが「小さく試せる環境」をマネジメント側がどう整えるかが鍵になります。

いきなり「明日から全部AIでやれ!」と海に突き落とすのではなく、
まずは足の着く浅瀬で、ほんの少しだけ水に顔をつけるのを手伝ってあげる感覚です。

そのために必要なのは、失敗を許容し、心理的ハードルを極限まで下げる声かけです。
例えば、私がメンバーに新しいことを勧める時は、こんな言葉をかけるようにしています。

「まずは1週間だけ、とりあえず、お試しでやってみたら?」
(期間を限定してハードルを下げる)

「今回AIに書かせてみて。変な文章になったら、笑い話にすればいいし」
(一部だけ任せる・失敗を許容する)

「使ってみて使いにくかったら、元のやり方に戻して全然OKやし」
(逃げ道を用意して安心させる)

「設定だけ一緒にやろか。とりあえず触ってみよ~」
(最初の面倒な部分を伴走する)

「完璧にこなさなければ」というプレッシャーを取り除き、
「ダメなら戻せばいい」という安心感を与えられるかどうかが、
メンバーが最初の一歩を踏み出すための最大のモチベーションになります。
「ダメで元々、ちょっと試してみようよ」と、
声をかけてみるのが効果的です。

案外メンバーも、
「それならやってみようかな。……なんだ、思ったより簡単で便利ですね!」
と、笑顔を見せてくれるかもしれませんね。

何もしないことが失敗。
チャレンジをして、そこから軌道修正していくのが成功。
だから失敗したらダメ、ではなく
失敗いっぱいしようよ、がすごく大事ですね。
今週もたくさんチャレンジし、トライ&エラーをしていきましょう!

広い意味のコンプライアンス

先日ある企業様で実施したコンプライアンス研修で、
非常に深い気づきがありましたので、今日はそれをお伝えしようと思います。

コンプライアンスと聞くと、皆様はどのようなことを思い浮かべますか?
横領やデータ改ざん、情報漏洩といった「明らかな法律違反」を
イメージされる方が多いのではないでしょうか。

今回の研修では、参加者に
「マナーやモラルの欠如も、広い意味でのコンプライアンス違反になり得るか?」
という問いを投げかけました。
(ケーススタディ問題を研修前に、コンプラ違反になるか否か?をしてもらったんです)

すると、驚くべきことに…
「ほとんどの人が、マナーやモラル違反はコンプライアンス違反ではない」
と回答されていました。(研修前は)

たしかに、法律に違反していなければ警察に捕まることはありません。
しかし、現代のビジネスにおいて「コンプライアンス(法令遵守)」の定義は、
単なる法律の範囲を超え、「社会的規範や企業倫理を守ること」
へと大きく広がっています。

では、法律違反ではないけれど「コンプライアンス違反」として
企業に大ダメージを与えるのは、どのようなケースでしょうか。
現場でよくある「身近にも潜んでいそうな具体的な例」
= 法令違反ではないが「アウト=広い意味でコンプラ違反」  
を5つご紹介します。

1、SNSでの「ちょっとした悪ふざけ」(モラルの欠如)
 従業員が個人のSNSで、特定の顧客や取引先を揶揄するような発言をしたとします。
 発覚すれば「モラルのない社員を放置している企業」として大炎上し、
 企業のブランドイメージや社会的信用は一瞬で地に落ちます。

2、度重なる遅刻やルーズな対応(ビジネスマナーの欠如)
 「いつも会議に数分遅れてくる」
 「メールの返信が極端に遅い」
 単なる個人のマナーの問題と片付けられがちですが、
 組織全体で蔓延すると「あの会社はだらしない」という評価に直結し、
 取引先からの信用を失います。

3、威圧的な態度や言葉遣い(コミュニケーションのモラル)
 明確なパワハラ認定されるレベルでなくても、
 常に機嫌が悪く、周囲に威圧的な態度をとる人がいるとします。
 職場の心理的安全性を著しく低下させ、離職率の増加や生産性の低下を招くため、
 企業倫理の観点からは明らかな「違反」です。

4、常態化している「ギリギリ出勤」(職場モラルの低下)
 始業時間の1分前やジャストに駆け込んでくる出勤態度。
 労働法上は「遅刻」ではなくても、
 周囲に「今日も来るのだろうか」と無用な心配をかけたり、
 朝の業務のスタートダッシュを遅らせたりします。
 また、そのような時間管理しか出来ない人に重要な仕事は任せられません。
 (社内でも顧客からも)
 こうした「自分さえルール(時間)に間に合えばいい」という利己的な姿勢は、
 チームワークを乱すモラル違反と言えます。

5、外出先や通勤時での「態度の悪さ」(公共マナーの欠如)
 「歩きスマホで人にぶつかりそうになる」
 「駅や路上で大声で話す」
 「指定外の場所での喫煙」など。
 これらも直接的な法律違反に問われにくいものですが、
 もし会社のロゴ入りバッジをつけていたり、
 社名がわかる状態であったりすれば、
 「〇〇会社の社員はマナーが悪い」と、
 地域社会からの信頼を根底から崩す重大なリスクになります。

これらの例からわかるように、現代のコンプライアンスは
「世間や周囲から見て、正しい(恥ずかしくない)行動ができているか」
という社会からの期待に応えることと同義になっています。

「法律違反ではないから(就業規則違反ではないから)大丈夫」という認識は、
実は非常に危険です。
日々の小さなマナー違反やモラルの欠如が積み重なることで、
企業のブランドは少しずつ削られ、
最終的に大きなコンプライアンス違反(不祥事)へと繋がっていきます。

という研修をして、お昼休みに休憩場所でランチを取ってたら
(レンタル会議場で、休憩場所がありました)
同じビルで研修をしていた、別の会社の参加者たち(おそらく2-3年目くらい?)が
昼休憩に、ランチをとっていたんですが…
社内情報(誰がどんな人か(良くない情報)も業務内容も)も
顧客情報(どんなお客様に対してどう思っているか?=良くない情報)も
大きな声でわぁわぁ言っていて…
耳に入り、不快感を感じる内容が盛りだくさんでした…。
表の案内板をみると、誰もが知ってる大手上場企業の名前が…。
あぁ、残念…。
という、正しく!!コンプライアンスの重要さを痛感した次第です。

給与逆転現象はこれからどうなる?

採用市場がかつてない激戦を迎えている2026年、
新卒初任給の引き上げは多くの企業で「不可避な経営戦略」となりました。

直近のデータによると、主要企業の初任給平均は28万円を超え、
(なんと60万円越えという企業もあります ※残業代等含む、や次世代リーダー採用など)
平均で、この3年間で上昇率は約15%に達しています。
優秀な若手を確保するための「投資」として、
初任給を上げざるを得ない経営判断は、合理的なものかもしれません。

しかし、その「合理的な判断」が、現場では「不条理な現実」として
色んな問題を引き起こしていることを忘れてはいけません。
今日は、ある企業様からご相談いただいた、2つの会話をご紹介します。

「現場の空気が最悪…」
このご時世なので、新人を採用するために初任給を上げたのは理解できます。
でも、既存社員の給与テーブルが据え置きのままなんです。
手のかかる新人より、残業をして現場を回している
入社3年目の社員の給与が低いという事態が、
隠しようもなくバレてしまいました。
入社3年目の社員からは『やってられない…』と詰められ、私には返す言葉がありませんでした……
客観的に見ても…必死に新人育成をしている彼らが、
新入社員よりも安い給与で現場を担っています。やってられない、と思うのは私から見ても当然のように思えます…。

「エース社員から辞めていく…」
会社が新人を欲しがるのは分かります。
でも、ビジネスマナーから実務の何から何まで、
私が時間を削って指導している新人の方が、
私より給料が高いなんて。。。
これまで、私が必死に積み上げてきた努力や成果は、
会社にとって『その程度の価値』しかなかったということですよね。
と言われて返す言葉がありませんでした…。

このお悩み…奥が深すぎます…。
「市場相場」という理屈だけでは、人は動かないんですよね。
頭では、最近の新入社員は人口減もあり、売り手市場。
だから給与がどんどん上昇していくのは仕方ない…と分かっています。
でも現実としては…やってられない、と感じるわけです。

日本の人口減少は今後ますます激化します。
ではこの「給与逆転」による既存社員の不満問題、どうなるのか?
これは、今だけの一過性のトラブルではなく、
日本の雇用システム全体が根底から変わるための「生みの苦しみ」とも言えるでしょう。

2026年現在、初任給の引き上げ競争は激化の一途を辿っていますが、
この先、企業や働く個人の環境は以下の3点において変化していくと予想されます。

1. 企業間の「二極化」の加速
べースアップできるか、脱落するか?
企業は「全社員の給与テーブルを丸ごと引き上げられる(ベースアップできる)企業」と、
「原資がなく、新卒の初任給だけを上げて既存社員の不満を放置する(あるいは初任給アップすら諦める)企業」
の2つにはっきりと分かれます。

大手企業はすでに、新卒の給与引き上げと同時に既存社員の大幅なベースアップを実施し、
逆転現象の解消に動いています。
一方で、多くの中小企業にとっては人件費の高騰が重荷となり、
「新卒が採れない」か「既存社員が辞める」かの残酷な二者択一を迫られています。

2. 「年功序列」の完全な終焉と「ジョブ型」への強制シフト
「入社3年目だから、新人より給料が高いはずだ」
という年次ベースの考え方(職能資格制度など)は、完全に崩壊しそうです。
高騰する初任給を正当化し、かつ既存社員の不満を抑えるためには、
「年齢や社歴に関係なく、今どんな役割(ジョブ)を担い、どれだけ成果を出しているか」
で給与を決めるシステム(ジョブ型雇用・役割給)へ移行せざるを得ません。
「新人はこの役割だから〇〇万円」「OJT担当はこの役割だから〇〇万円」
と明確に定義づけられ、実力主義がかつてないスピードで浸透していきます。

3. 報われない「中堅社員」の大移動時代
自社で不遇な扱いを受けた入社3年目〜中堅層が、
自分の市場価値を正当に評価してくれる他社へと流出する「大移動」が本格化します。
労働市場全体で給与水準が上がっている今、
「自社に不満を抱えながら残るより、他社に『経験者』として転職した方が
一気に給料が上がる」という事実に多くの若手・中堅が気づいています。
企業側からすれば、莫大なコストをかけて採用・育成した社員を
他社に奪われることになるため、これからは「いかに採用するか」以上に
「いかに既存社員を辞めさせないか(リテンション)」が経営の最重要課題となります。

中小企業にとって、さらに難しい時代に突入しているとヒシヒシと感じます。
人が採用できないから、AIにシフトする、も多いと思います。
優秀な人材をいかに辞めさせずに育てるか?
人材育成もこれまで以上に色んな方法が出てきそうです。
私も時代を先取りできるように更に学んでいかないと!ですね。

インプットすることで得る気付き

最近、幼稚園や保育園のお客様から
「メンタルヘルス対策」や「不適切保育の防止」に関する研修を
ご依頼いただく機会が増えています。

実はこの研修の準備のおかげで、私自身本当に勉強とそして反省をした次第です。
それは、保育現場で「不適切」とされる言葉がけが、
そのまま『大人のマネジメントや部下育成(子育て)にも当てはまる』からです。

例えば、無意識のうちに(嫌味とかいうつもりじゃなく…)
メンバーに対してこんな言葉を普通にたくさん言ってしまっていることに
改めて気づいたんです…。

「他の人はもっと早くやってるよ」
「急いで! これ終わらないと帰れないよ」
「これができないと、やばいって…」

皆様、いかがでしょうか。
「ハッとした」
「焦っている時に言ってしまうかも…」
と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

私自身も現在中学生になる娘の子育ての中で、

「〇〇しないと、〜させてあげないよ」
「みんなやってるから、〇〇もしないと…」
といった言葉を、1日に何十回も言っていたなと
猛反省したばかりです。

これらは決して悪意があるわけではなく、
「相手(メンバーや子ども)をなんとか動かそう」
「チームをまとめよう」
とする一生懸命さや、業績へのプレッシャーから無意識に出てしまう言葉です。

しかし、言われた側からすると
「脅し」や「比較」「一方的な押し付け」として受け取られ、
結果的にモチベーションや自主性を奪ってしまいます。
(何度も言われると…心が傷付く、もありますね)

では、こうした言葉を現場でどう防ぎ、
自発的なチームを作ればよいのか?
ポイントは大きく2つです。

1. 「肯定的な言葉」と「目的」に言い換える
「〇〇しないと〜させない」という否定的な条件付けは、
「これを達成したら、次の〇〇ができるね」
と肯定的な見通しに変えるだけで、相手の受け取り方が大きく変わります。

「急いで」という曖昧な指示も、
「〇日までに終わらせるために、今日はここまでやろう」
と具体化することで、相手は安心して動くことができます。

2. リーダー自身に「心の余裕」を持たせる環境づくり
強い言葉が出てしまう時、リーダーの心の中には
「焦り」や「余裕のなさ」があります。
スケジュールに少しの余白を持たせること。

そして何より、「今いっぱいいっぱいだから手伝って」と、
上司自身がチームにSOSを出せる心理的安全性こそが、
マネジメントの質を保つ最大の防波堤になります。

マネジメントの改善は、決して「リーダーの言葉尻を監視すること」ではありません。
リーダー自身が心にゆとりを持ち、
メンバーと前向きなコミュニケーションが取れる環境を作ることこそが、
本質的な解決策です。

私は研修でも、こうした
「無意識の言葉の改善(コミュニケーションスキル)」から
「心理的安全性の高いチームビルディング」まで、
受講者の方に、ある意味「偉そうに」前に立ち、研修しているわけですが…
自分はどうなの?と振り返ると、子育てにおいても社内のマネジメントでも
反省することが本当に多かったです。

喉元過ぎれば熱さ忘れる
ではないですが、何か問題が起こった時には
その原因や自分自身の言動を振り返り反省するんですが
ついつい日々の中で、忘れていってしまいます。
特に無意識のコミュニケーションは
無意識なので、自覚がなかなか出来ない…。

私もいつも研修をするたび、新しいコンテンツを作る際に勉強するたび
あああ…。そうだった…。
と反省ばかりです。
だからこそ、インプットする機会って本当に大事だな、と思います。