正論は受け入れにくいもの

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先日あるお客様と、来期についての研修のお打ち合わせに行って参りました。
以前からお付き合いのあるお客様で、
管理職研修や一般社員研修など、様々な研修を実施させて頂いております。

今回ご相談頂きましたのは、カスタマーハラスメント研修です。
BtoCビジネスをされていらっしゃいます企業様ですが
キャリアの浅いメンバーは…「カスタマーハラスメント」と感じると
ついつい…自分は悪くない…相手が悪いんだと言うふうに認識してしまいがちです。

ただ…お打ち合わせでお話を聞いていると
そのほとんどはカスタマーハラスメントではなく
クレームだったんです。

クレーム対応。苦手な方も多いと思います。
正しいクレーム対応の仕方を知らないうちに
クレーム対応をしなくてはいけないので、
自分の対応が合ってるかどうかもわからないまま、実は対応しています。

当然ですが、クレーム対応は、時には心が傷つくこともありますね。
クレームに慣れていない方、特にキャリアの浅い方にとっては
クレーム対応の業務そのものがストレスの1つになっていることも多いです。

正しいやり方を知ると…
そういうスキルがあるんだ!
そういうスキルで対応すればいいんだ!
と思えるんですが、、、
クレームとは何ぞや、を知らないうちに、クレーム=カスタマーハラスメントだと
インターネットなどの一部の情報から
何でもかんでもカスタマーハラスメントだ!と思ってしまうと、
拒否感だけが先走ってしまいます。

もちろん中にはハラスメントだよね、もあると思いますが、
何がクレームで、何がカスタマーハラスメントになるのかを
しっかり理解した上で、対応スキルを身に付け、
実際に経験として対応していくと、
実はクレーム対応はそれほどストレスに感じないものだったりします。

カスタマーハラスメントだけではなく、
社内の人間関係やコミュニケーションにも同じことが言えます。
ハラスメントの種類が400種類を超え、
何でもかんでもハラスメント!と言う傾向があるように感じます。

実際、来期の新入社員研修や若手研修では
何でもかんでもハラスメントって言わずに、
自分自身が対応できることもたくさんあるんだよ
を知ってほしい、そんなプログラムを!というご要望もたくさんあります。

先日の打ち合わせでもお話ししたんですが、
人は感情の生き物です。
正しい正論を振りかざせば振りかざすほど、
相手は受け入れられない、と感じることが多くあります。

クレーム対応スキルの1つでもあるんですが、
正論を言うのではなく、
寄り添ったり、相手の立場に立って伝えたり、先に謝ったりすることが
正論を言うよりもまず大切なことです。

このスキルは、すごく知識がいるわけでも、すごいスキルが必要でもなく
ほんとにちょっとした「言い方」なんですが、
この「言い方」を間違うと、クレームをさらに大きくしてしまうこともありますし
この「言い方」が正しいと、スムーズに終わらせることにつながるだけでなく
聞いてくれた!ちゃんと対応してくれた!気持ちよく対応してくれた!
と顧客満足UPにつながることもあります。

社内の人間関係も同じです。
もちろん時には正しいことを伝えることも必要ですが、
その前に相手の気持ちを配慮したり
相手が本当は何を言いたいのかを考えながら言葉を選んだり、が大切です。
このちょっとした配慮が「伝わりやすさ」なんです。

私もまだまだできていないことが多いなぁと感じています。
仕事では、先に聞くこと、相手の気持ちを先に考えて伝えることを意識してますが、
ついついプライベート、特に子育てになると
あぁ、めんどくさい…というのが正直なところです。

自分がせっかちな性格ということもありますが、
早く結論を出す傾向にあるんです。
こうしたらいいやん。
きっと相手はこう思ってるんちゃう?
気にすんなって!!
みたいな言葉っていうのが口癖のように出てきてしまっています。

先日も娘から、
「ママとは違うのよ!!」と言われました。
私が思っていることと、彼女が感じていることが違うんだと
頭では分かっているつもりですが、
全然分かっていない時も、ことも、あります。
私の言っていることは正論で、彼女には受け入れにくいことが多々あります。
それはなぜか??
特に「世界の広さ」が私とは違うからです。

私は大人ですし、自分の世界がある意味広いんです。
多くのお客様にも接するし、いろんな会社様、いろんな業種様とお仕事させて頂いているし
社内のメンバーだけではなく、外にも多くの世界があります。
だからついつい、娘の話を聴いていると、そんなことで??と思ってしまうし
私はそんな小さなことにくよくよしてるより、
他にこっちに違う世界があるやん、と思えるのですが
まだまだ娘の世界は小さな小さな世界なんです。
そこをいつも理解しきれなくて、ついつい面倒だし
楽観的に、気にすんなって!そんなこともあるって!!と締めくくってしまっています。

常に、相手の世界観や感じ方を意識しながら
話を聴き、言葉を選んで話す、を意識しなきゃいけないなぁと改めて感じた週末でした。

さて、いよいよ3月になりました。
つい先日、年が明けたと思ってたのにもう期末です。
3月決算の会社も多いと思います。
4月になると多くの新入社員が社会に出てきます。
彼らが「働く面白さ」を1日でも早く感じられるように、
いろんな会社様での研修を通じて、私もサポートしていきたいなぁと思います。

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