リミットを意識する

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先日とある企業様でセカンドキャリア研修を実施させて頂きました。

この企業様では55歳で役職定年があり、
参加対象者は40代後半の管理職の方々。

つまり、ぶっちゃけ言うと。。。

部長クラスに昇進しなければ、
55歳でほとんどの方が役職定年を迎えられます。

もちろん後継管理職が居ない部署など
一部例外の方はいらっしゃいますが。。。

最近はこの役職定年前のセカンドキャリア研修の
ご相談が増えてきました。

景気の低迷が続いていたのと、
定年の引き上げによって、
この役職定年を設ける企業も増えてきたんですね。

確かに、若い世代からすると、能力も実績もある。

でも上のポストが空かない限り、実質課長職に就けない、
ということも起こってきています。

この役職定年を迎える前に彼自身の
今後のキャリア形成とスキルの伝承について考え気づき、

分かりやすく言うと
「リミットのある中で具体的に何をどうするのか?」
について考えて頂く、
という研修がセカンドキャリア形成研修です。

とは言え、対象は40代後半の方々。

会社からとっても、
まだまだもうひと頑張り、
もう一成長してほしい次第。

リミットを悲観的に捉えるのではなく、
「じゃ、いつまでに何をどうする?」と
前向きにとらえてほしい、という期待があります。

実際に研修を行ってみて、皆さんのディスカッションや発表を聞いてみると

ほとんどの方が「役職定年を意識していない」ということが分かりました。

ぼんやりとは分かっているけど、
実際には目の前の仕事に追われてしまっていて
深く考えていなかった、
というのが正直な感想でした。

ただ、もともと力のある方々。

ディスカッションを通じて、多くの学びを得られていきます。

年齢もあって、プライバート領域では

・親の介護にどのくらいの費用って掛かるの?
・定年後の自分たちの生活費ってどのくらい掛かるの?
・健康に人生100年、生きていくには具体的に何をすべき?

といったところが大きな関心事。

仕事領域では、

・時間のない中で、育成を具体的にどう進めるのか?
・職種柄、自分で勉強しなければいけないところも多く、その姿勢をどう伝えていくか?

といったところが多く意見として出てきました。

そして、この「リミットを意識する」というところ。

ここに皆さん多くの気づきがあったようです。

私もそうですが、若い時には
「40代って考えられなーい!おばさんだよ~」と
思ってましたが、実際にこの年になると…

まず「おばさんちゃう!!まだまだいける!!」と思ったり(笑)
(ここ大事!!いつまでも自分が若いと思いこむ!!)

「まだまだ大人じゃない。子供やなぁ。。。」と思うことが多いんです。

そして当然ですが、仕事でも何でもリミットがあると意識していない。

いつまでも、自分だけが「働き続けられる」と思っている、というところです。

まがいなりにも…社長をさせて頂いており、

当然ながら社員のことを考えると、自分にはリミットがあり、
いつなんどき、何かが起こっても、
会社として持続可能な状態にしておかなければいけないわけですが、

じゃそれに対して何をしているのか?と問うと、
実際には何もしていないんです。

まがいなりにも社長である私がそうなのですから
定年退職があるから、と言って、
ほとんどの方がそのリミットを意識するのは
1年前くらいではないでしょうか?

1年ってほんとあっという間なんですよね。

出来ることなんてちょっとしかない。

継承や育成なんて、何年もかかるわけです。

だからこそ「リミットを意識する」ことの大切さを、
私自身皆さんから教えてもらった気がします。

うん。やっぱり研修は生き物です。
そして教えることは教わること、だと思うんです。

皆さんも「リミット」意識していますか?
気持ちはいつまでも若く!でも計画はリミットを意識して!
改めて大事ですよね。

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