他の企業って…実際の離職率ってどのくらいなの??
ですが、これは企業様により、また業種業態によって様々ですが、
業種や企業規模では3年で9割、と言っても過言ではないと思います。
これまで多くの企業様で離職率を下げるための研修を実施させて頂きましたが、
不人気業種や中小企業においては当初お聞きした離職率は3年でほとんどいなくなる…。
5~7年目の中堅になると数名残っている程度…。というご相談をよく受けます。
では離職率ってどうやって算出しているのか?
その定義とは?
ですが、一定の期間内でどれくらいの割合の社員が辞めたのかを示しています。
つまり期間が重要なんですね。
例えば10人が入社して、1年以内には1人だけ退職、
しかしその後3年以内に9人退職した場合、
1年以内の離職率は10%、3年以内の離職率は90%ということになります。
厚生労働省が2017年9月に最新の「新規学卒者の3年以内の離職率」を発表していますが、
大卒者の離職率は32.2%に対し、中学卒者の離職率は67.7%となっています。
つまり全体では約50%弱の離職率になる、というわけです。
また、興味深いところではいずれも1年以内の離職率が最も高いという点です。
大卒の場合、3年以内の離職率が32.2%、そのうち4割を占める12.2%が、
中卒については、3年以内の離職率67.7%のうち、7割の45.4%が1年以内に離職しています。
企業側の対策としては、1年以内の離職率をどこまで抑えられるか?
がポイントになってくるわけです。
また、企業規模別にみると5人未満規模であれば59.1%、
5~29人規模であれば50.2%と、やはり規模が小さいほど離職率は高くなります。
これは人数が多いと、色んな人間関係が多層化しており、
相談相手、メンターなどフォローも行き届き、
離職を思いとどまることもあると思います。
業種別にみると、その他に分類されていますが、最も高い離職率は67.6%となっています。
ただ、現場でお客様の生の声を聞くと…
「いやいや当社は3年でほぼ全員辞めてるよ」という声もよく聞きます。
なぜか??それは、この算出方法にあります。
この厚生労働省の数値は、
雇用保険の加入届が提出された新規被保険者資格取得者の生年月日、
資格取得加入日等、資格取得理由から
学歴ごとに新規学卒者と推定される就職者数を算出し、
更にその離職日から離職者数・離職率を算出しています。
中小企業では、まずはアルバイト雇用にて「試用期間(3~6カ月が多い)」を経て、
正社員雇用に切り替え、そして雇用保険に加入する、
という雇用形態を導入している企業も少なくありません。
(まだまだ実態として雇用保険に加入させていない企業もあります。)
この雇用保険未加入時の離職者を入れると、実数値としては3年で9割、
という数字になってしまうではないかと思います。
特に離職率の高い飲食業、生活関連サービス業、小売業、福祉業においては、
この試用期間内で離職する人が多いようです。
ですから、企業規模、業種よっては、
少し大げさな言い方かもしれませんが、
3年で9割、というのも納得できる数値ではないでしょうか。
このような時代…早期離職をどのように防止していくのか?
は企業にとって重要な経営課題の1つになっています。
ぜひ、このブログでのあれこれノウハウ、活かしていってくださいね!