人材育成

「管理職」になりたい人はたった1割!?

長く研修のお仕事をさせて頂いてきて、

私自身大きな気付きと時代の変化や新入社員の変化を

目の当たりにすることが多くあります。

毎年4月は多くの企業様にて新入社員研修をさせて頂きますが、

その際に必ず聞いている質問があります。

 

「この中で将来管理職(部長、店長など企業によって聞き方を変えますが)になりたい人?」

 

10年ほど前では全員とは言いませんが、

9割以上の新入社員が手を挙げていました。

もちろんそれが全て本心とは言いません。

というのも、新入社員研修の多くでは、

人事部の人や管轄の上司、企業によっては役員や社長が、

研修を後ろで見ています。

つまり、上司に見られている状態で行うことが多いです。

その中で、忖度も含めて9割以上の新入社員が手を挙げているんですね。

もちろん入社して数日の彼らですから、

夢溢れてやる気いっぱいの社員もいます。

 

それが、ここ数年は1割以下…

というのが悲しいですが現実です。

後ろに社長が居ても…です。

彼らは管理職ということよりも、

ワークライフバランス重視や自分のやりたい仕事が出来ればいい、

という価値観があり、

また管理職にいいイメージを持っていない、

というのもあるでしょう。

彼らから見ると、上司があまり楽しそうに働いていない、

特に中間管理職は愚痴が多く、

尊敬できない、なんて声もよく聞きます。

高い給料と引き換えに、

重い責任や多くの時間を仕事で強いられるのであれば、

給料が低いままでいいので、

それよりもプライベートの時間(趣味や自分のための時間)を多く持って

有意義な人生を送りたい、というのが彼らの価値観です。

 

 

多くの企業においては、

新卒採用は将来の会社を担う人材を確保するために実施しています。

そんな彼らが入社した時に、管理職になりたいと思っていない…。

なんだか少し悲しくなりますね。

でもこの価値観の変化が時代の変化ではないかと思います。

ただ、だからと言って、彼らの価値観がそのままずっと続くのか、

というとこれも違います。

数年後に彼らに会うと、全然違う価値観を持っていることも多くあります。

あんなに管理職にはなりたくない、と言っていた彼らが

会社の柱となり邁進している人も多くいます。

実際に管理職になった人も多くいます。

新人の彼らが抱いているのは、

これまでの学生時代で培った価値観です。

それがこの先ずっと続くわけではないということを理解しましょう。

そして、その価値観や考え方よりも、こっちのほうが楽しいよ、

人生ワクワクして面白いよ、示し教えてあげることが上司の役割だと思います。

そして彼らも成長していくのです。

だからこそ、単にスキルや仕事の仕方やアドバイスをするだけではなく、

彼の考え方、価値観すべて含めて育てていく必要があるのではないかと思います。

ある意味学校よりも家庭よりも会社を通じて気付き学ぶことが多くある、

と私は思います。

人事採用担当者の悔しさ…新人の皆さん分かってあげて!!!

あいにくの大雨の中、多くの企業様にお越し頂いて、

今日は東京センチュリープレイス丸の内にてセミナーを実施してきました。

 

当社の管理職育成研修、女性活躍推進研修、育ボス研修のプログラムを

少しずつご紹介しながら、とは言え、何か1つでも体感してもらえれば…

と、ちょっとしたワークも実践して頂きました。

 

「研修とは思えない笑い有りの内容で面白かった」

「マシンガントークで知識満載なのに、聴きやすかった」

「これまでの知識だけの研修と違って、現場感がたくさんあった」

 

と大変喜んで頂き、お褒めのお言葉も、ご相談もたくさん頂きました。

 

とある企業様からのご相談で、

「一通り、全ての階級別研修も実施しているし、毎年継続して研修は行っています。

各自それなりに知識も得たし、分かっていると思います。

でも、現場にそれが活きていない。。。

毎年毎年『やっぱり辞めます』という若手が後を絶たない…。

もっと早く相談してくれていれば、何とか出来たのに、、、。

という人事採用担当者ならではのジレンマや悔しさがあって…。」と。

 

人事担当者は、採用段階、内定段階、新入社員研修と約1~1年半関わります。

大きな夢や希望を持って入社してくれ、

出来る限りの研修を行って、現場へ配属するのに、見送ります。

「絶対○○さんなら大丈夫!現場でも頑張って!!何かあったらいつでも相談してね。」と。

そして新入社員も…

「ありがとうございます!頑張ります!」と笑顔いっぱいで

時には頑張って!とハグもして、見送ります。

 

しかし早い人で数か月…

「やっぱり無理です。辞めます。」と退社の報告をして来られます。

なんで??あんなに頑張ろうって言ってたのに…。

なんで??あんなに夢も希望もあったのに…。

と悔しい思いを毎年していらっしゃいます。

 

なぜ毎年毎年管理職に「育成の仕方」研修も行っていて、

改善されないのか?研修で学んだことを現場で活かせないのか?

ここで研修の見直しを是非してみてください。

ポイント① 現場で活かせる内容やツールなどになっているか??

ポイント② 強制力を持って実践させる仕組みになっているか??

ポイント③ やってみようと思える「楽しさ」があるか??

です。

 

管理職も人間です。

彼らがこれならやってみよう、と思えるほど簡単なツールになっていなければいけません。

彼らが無理やりにでもやらなくてならない、宿題添削の仕組みがないと続きません。

継続出来ないものは、現場に活かせず、根付かず、成果も出ません。

楽しくなければ人はしません。

 

これが、当社の研修の強みでもあり、成果の出ている理由です。

有難いことに、この強みにご理解共感頂き、

毎年毎年継続して研修を実施して頂いております。

今日のセミーで何か1つでもいいので、お役に立てれば光栄です。

本日も感謝感謝の1日です。ありがとうございます!

なぜ若者は成果を上げられなくなったのか??

従来の支配型マネジメントをしていると

「どうして成果をあげれないんだ!?

それは気合と根性が足りないからだ!」

と安直に仰る上司が多くいます。

成果を上げるまでの努力をせず、

それまでに辛い、しんどいとすぐに辞めてしまうから成果が上がらないんだ!

と豪語されます。これも一理正しいと思います。

実際にすぐに辞めてしまう若者、

辛いことからすぐに逃げ出してしまう若者がいることも事実です。

しかし、今の時代、

なかなか成果を上げることが難しくなっているということも

少し理解して頂きたいと思います。

 

私が新入社員だった約20年前に比べて、

今の若者は大変だなぁと思うことが多くあります。

例えば、インターネットが普及したおかげで、

仕事のスピードがどんどん上がりました。

ひと昔前であれば、3日間の猶予があった仕事でも、

今では数時間で、みたいなことも日常茶飯事です。

単純に情報社会となり、お客様もひと昔前に比べて、

非常に博識になり、すぐに検索することで多くの情報を得ることが出来ます。

要は、お客様はひと昔前よりも随分賢くなったのです。

つまり新人レベルの人が簡単に成果を上げられる時代ではなくなってしまったのです。

今の時代は情報社会、ひいでは知識社会と言えます。

ひと昔前であれば、知識や経験の欠如は気合や根性でカバーできました。

これは「質」より「量」の時代だったからです。

しかし今は「量」よりも「質」の時代です。

ですから質が伴わない新人は成果を上げられない、という時代であること、

そしてそれは「量」ではカバーできないということを理解しましょう。

 

では、質を上げるにはどうしたらいいのか?ですね。

これは矛盾しているようですが、

量をすることでしか質を上げることは出来ません。

多くの仕事を経験し、そこから質を高め続けることでしか出来ないのです。

ただし、ひと昔前であれば、質の低い仕事を量をしていれば成果はついてきたので、

それだけで自分が成長していることを感じられたし、

上司にも認めて褒めてもらえたし、

自分でも少しずつ自信が付いてきたのです。

しかし今の時代は、質の低い仕事をしている間は

どれだけ量をしてもなかなか成果が結びついてこない、という時代です。

そして成果が出ないことで、上司にも怒られ、認めてもらえず、

自信喪失に繋がり、仕事もだんだん嫌になってきて、心が折れてしまいます。

そして上司には「気合・根性」が足りないと否定される。

必死になって頑張っても成果が出ない。

そしてまた叱られる。どんどん自分に自信がなくなり、

どんどん「この仕事が自分に合わないのではないか?」と疑問が生まれ、

そしてどんどん仕事が嫌になってくる。

この悪循環に陥ってしまうのです。

気合や根性だけではなかはなか売れない、

成果が上げられないという時代になってしまったと

いうことをしっかり理解した上で、

プロセスをしっかり評価してあげる、

成果にまだ結びついていなくてもそのプロセスを認め褒めてあげることで、

質の高い仕事につなげていくことが、

今の時代には求められているのです。

上司の常識は、若者の非常識!?

よく管理職研修で聞く言葉です。

「ほんとに最近の若い子の常識が分からない。。。

彼らは何を考えてるんだか…。」言いたいことは良く分かります。

上司の常識が部下には通じないことがたくさんあります。

私自身も上司に教えてもらったこと、

そして実践してきたことですが、

今の時代に彼らに言うと、それはあり得ない、

と言われることが多くあります。

 

【1】誰よりも早く来て、誰よりも遅く帰れ。誰よりも多く働け。

今この言葉を言うと、パワハラになりますね。働き方改革、も言われます。

 

【2】上司に可愛がられる部下になれ。上司に誘われたら断るな。

これも今あり得ない、と言われますね。仕事とプライベートを分けてるので、とよく言われます。

 

【3】目上の人には自分から立って挨拶をしに行け。

これも何のためにするんですか?意味ありますか?って言われちゃいますね。

 

【4】はい、喜んで!の精神でどんな仕事も自ら手を挙げろ。

必要以上の仕事をしたくない、なぜ私なんですか?他にも手がありてる人いますよね?と言われますね。仕事を増やしてくれて、スキルを付けてくれてありがとう、とは言われませんね。

 

【5】つまらないジョークでも笑って付き合え。

上司のつまらないジョークに対して露骨に嫌な顔されたり、仕事以外の時間には付き合ってくれない、悲しいですがよくありますね。

 

【6】上司も人間。機嫌の良し悪し、人の好き嫌いくらいは多少ある。

上司は完璧、と思っている人も多いですね。上司の気持ちを部下が考えてくれない、なんてこともよく聞きますね。

 

【7】人生は平等だが、公平ではないことを理解しろ。他人の評価が全て。

どうしてあの人のほうが評価されてるんですか?私はどうして評価されないんですか?

憤りはわかりますが、評価されていないことが、

現実今の自分の評価であることをなかなか受け入れられない若者が多いようです。

 

などなど、上司の常識が部下には通じない、

ということはよくあります。

 

私は新入社員研修などでは、上司の常識ではなく、

これはビジネス世界での常識であり、世界共通の常識でもあるから、

自分の価値観や常識を一旦捨てて、

ビジネスパーソンとして素直に聴きいれる、という姿勢を持ちましょう、

とは彼らには必ず伝えます。

世代間価値観の違い、時代の違いも大きく関係しているところもあるのではないかと思いますが、

彼らのこれまでの常識ではそれが正しいと育ってきたのです。

しかし実際に話をしてみると、

「社会ってそういうものなんですね」と素直に受け入れる若者も多くいます。

是非彼らに大きな偏見を持つのではなく、

まずは彼らをしっかり知り理解した上で、

もっと心を開いて話をしてみてください。

案外受け入れてくれることも多いんだなと発見できるはずです。

早期離職の本当の理由は「人間関係」!

大手転職サイトリクナビNEXTが行った

「早期離職の本音とタテマエアンケート」では、

新卒者入社3年以内に離職した本音ランキングが明らかになりました。

ちなみに、タテマエでは、1位「キャリアアップが望めなかった」、

2位「労働時間・環境が不満だった」の2大退職理由となっており、

この2つで50%を超えています。

では、本当に彼らの本音はどうだったのか?見ていきましょう。

 

1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
2
位:労働時間・環境が不満だった(14%)
3
位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
4
位:給与が低かった(12%)
5
位:仕事内容が面白くなかった(9%)
6
位:社長がワンマンだった(7%)
7
位:社風が合わなかった(6%)
7
位:会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)
7
位:キャリアアップしたかった(6%)
10
位:昇進・評価が不満だった(4%)

転職理由と退職理由の本音ランキングBest10(リクナビNEXTより)

ここから、1位と3位の36%が人間関係により離職していることが分かります。

また新入社員は多くの不安を持っています。

ここでは、新入社員が抱える不安についても少し触れておきます。

 

【1】人間関係築けるか?の不安

学生時代の人間関係はある意味「類友」です。

ほぼ似たような考え方、価値観を通じて友人関係となり、

そして「楽しい時を共に過ごす」ことがメインとなっています。

これに対して、職場での人間関係は年齢やキャリア、

考え方や価値観も人それぞれです。

そして、職場においては「仕事を通じて」の人間関係となります。

私たち社会人にとってはごくごく当たり前のことですが、

これまで学生だった彼らにとっては、ある意味異世界とも言えるでしょう。

ですから、会社でうまくやっていけるんだろうか?

上司とはうまくやっていけるんだろうか?

といった不安感を持っていることを理解しましょう。

 

【2】仕事が出来るか?の不安

ゆとりさとり世代の特徴として、

親にも教師にも怒られた経験がない、という人が多くいます。

また幼少期から青年期にかけて、自己容認が出来ていない世代とも言われます。

つまり、自分に自信がなく、そしてミスをして怒られることを異常に恐れます。

上司世代は「怒られてなんぼ」という価値観の中で育った方も多いので、

怒られることは当然、という考えを持っている方が多いのですが、

彼らはそうではありません。

ミスをし、会社に迷惑を掛けたり、自分の責任を感じたり、

そしてそのことで怒られたり、という事態をとにかく恐れます。

これまで私の部下でも、実際にミスをしてみると、

リカバーできないミスは仕事上そうそうあるものではなく、

必ずリカバーできるんだということが分かってくるのですが、

その経験をするまでは異常にミスをしてしまう自分に対して不安感を持っていました。

彼らは自分の自信がないことの裏返しとして、

仕事が出来るのか?という不安感を持っていることを理解しましょう。

 

【3】目標が持てないことへの不安

彼らが抱える不安の1つに目標を持てないことも挙げられます。

この会社にいて自分自身の将来が見えない、抱けないといった不安です。

このままここで働き続けてもいいのだろうか?

もっと自分自身のやりたいことがあるんではないか?

といった疑問が出てきてしまい、目標が見えなくなります。

上司に相談しても明確な答えが得られない、

といったケースも多く出ているようです。

彼らがそんな不安を抱えていることも理解しましょう。

 

彼らのこの3つの不安を理解した上で、

彼らの気持ちを察し、気持ちを汲み取り、

しっかりと向き合ってあげるそんな上司が求められています。

しかし実際には冒頭のタテマエアンケートにあったように、

上司と良い人間関係が築けずに、

その結果相談しないまま退職していく若者が多くいます。

まず自分自身の価値観や認識を一旦横に置いておき、

彼らを知ること、ここから始めましょう。

6年間選んで続けて頂けていることに感謝です。

今日は、6年間ずっと管理職育成研修をご依頼頂いている企業様にて

本年度の管理職研修スタートの1日となりました。

毎年毎年、少しずつブラッシュあっぷしつつ…

新たな情報なども盛り込みつつ…

本日も楽しみながら実践をたくさんして頂きながら、学んで頂けました。

 

この研修を6年間もずっとご支持頂けていることに感謝の1日です。

また、6年前と随分、雰囲気が変わったというのが印象です。

認めてほめて育てる管理職研修の内容が、かなり社内でも浸透してきた…

と仰っていました。

ですので、研修に参加される方々も、「あぁ、聞いたことある」や

「このシート見たことある」といった感覚を持って研修を受けられるので

スムーズに入っていきやすい、というものあると思います。

 

社内の雰囲気というものは、ダイレクトに社風や風土醸成が出ますね。

色んな企業様から「社内風土を良くしたい」「風通しの良い会社風土にしたい」と

ご相談頂きますが、いつもその時に、今日の企業様を事例としてご紹介させて頂いています。

 

研修を続けていくと、やはり3年くらいで社内風土や雰囲気が変わってきます。

これは、認め合い、尊重し合うという精神が徐々に根付き始めていくからです。

そして、コミュニケーションが活発になっていくことで

より信頼関係が増したり、絆が生まれたり、、、してきます。

もちろん、他にも制度や仕組みも必要だったりもすると思います。

 

今日は改めて、6年間もずっと変わらずご支持頂けていることに感謝すると共に…

今日の参加者の「目が輝いている」感じ。。。。

研修をしていて醍醐味を嬉しく有難く、感謝です。

管理職マネジメント研修1年間…の集大成とは?

昨日約1年間継続して実施させて頂いた

管理職マネジメント研修の最終回を終えました。

これまでマネジメントに必要な様々な知識を

講義は少なめにワークやゲーム、ディスカッションを通じて

また、毎回の宿題を実践して…

気付き、学んで頂きました。

 

最終回のプログラムの目玉は

これまでの研修や宿題を通じて

「成果」を発表して頂きます。

もちろん目に見える定量的成果もありますが

自分自身の気付きや変化、成長を発表して頂きます。

 

この発表をこれまでおそらく…

3000名くらいやって頂きました。

発表を見ただけで、

正直「その人の本気度」が分かります。

どれだけ真剣に研修や宿題に取り組んだか?

研修で学んだことをちゃんと現場で実践できているか?

発表だけで分かります。

 

あぁ、素晴らしい!と感銘を受けるほど実践され

その中で失敗もしながら、自分なりのアレンジをし、

そして自分自身のものへと

既に変化させていっている方。

(所謂腹落ちしている、というものですね。)

 

まだ思っている程度だな、という感じで

気持ちや意識的に多少の変化はあるが、

実践レベルではまだまだ…という方。

 

残念ながら口だけだな…という方。

ようやく、最終回になって…はっと気付いた方。

同じ研修を受けてもその感じ方や成果は様々です。

 

マネジメント研修なので、

もちろんスキルやテクニックはたくさんお伝えしますし、

実践もたくさん行います。

しかし、本当に研修で学んだことを現場で実践した方は

本質(真髄)に気付くわけです。

 

「本気度が試されている」と。

部下もバカではありません。

本気になっていない上司にはついていかないものです。

上司の本気度が部下や仲間に伝播していく。

それが「心に火を付ける」ってことなんだと思います。

 

部下の心に火を付ける

研修を実施させて頂いた皆様には…

そんな上司になってほしいと願います。

また私自身も常にそうありたい、そうでなければ、と思います。

恊働…心を合わせて共に働く。

管理職研修で学んだことは「自分自身を振り返ること」だった。

 

先日最終回を迎えたある企業様での参加された管理職の方の気付きと学び。

どうしたら部下を育てられるのか?を学んだが、

それ以上に「僕は部下にどうなってほしいのか?」を

自分自身で深く問うた研修だったと発表されました。

その内容と想いに、心打たれるところがたくさんありました!

 

「あれも出来ない…」

「なんで、仕事が出来ないんだろう?」

「どうしたら、成果が出るようになるんだろう?」

 

と研修を受ける前までは、そんな想いばかりを抱いていました。

しかしこの研修を受けて、そんな上司だと誰もついてこない、と気付き…

では、自分は部下の彼らにどんな人になってもらいたいのだろう?

と考えるようになりました。

 

そもそも彼らはどんな仕事をして、どんな人間になりたいんだろう?

あっ!!!!

自分はこれまで何年も彼らと接してきたのに…

彼等の想いも夢も聞いたことがなかった…。。。。

 

部下の夢を聞いてみよう。

もしその夢がないなら、一緒に考えよう。

そこから部下との本当のコミュニケーションが始まりました。

 

それまでは、仕事の指示命令、報告、たまに部下からの愚痴文句

がコミュニケーションの主な内容でした。

しかし、今では相談と語り、「共に考える・学ぶ」が

主なコミュニケーションになっています。

 

不思議なことに、彼等から愚痴や文句は出なくなりました。

「あれ、やっていいですか?」「もっとこうしたいんですが、いいですか?」

報告よりも相談が多くなりました。

毎日すごく楽しそうに仕事をしてくれるようになりました。

本当にみるみる変わっていきました。

 

指導面や営業面において、僕は特に何も変わっていません。

何か特別な具体的なアドバイスもしていないし、

何か特別な施策もしていません。

今までと同じやり方、同じ商品です。

3か月終わってみると、売上が約1.3倍になってました。

 

変わったことは、たった1つです。

それは、上司である僕自身の変化です。

これまで「出来ていないところを詰め、叱咤激励する」上司でした。

それが、「彼らのやり方・考え方を認められる」上司に変わったことです。

 

研修の回を重ね、色んな宿題をしていくうちに…

結局は、僕自身が「こうだ!」という確固たるものを

持っていなかったことに気付きました。

僕自身が今の自分の目の前の仕事に追われ、

仕事に対する遣り甲斐も明確に感じられず…

でもやらなくてはいけない…

その責任感だけで毎日仕事をしていた感じがします。

それでは、人はついてきてくれない…。

それに気づいた研修でした。

結局、人は人にしかついてこない。

僕自身が自分自身を振り返り、自分の人間力を上げることでしか

部下はついてきてくれないんです。

 

素晴らしい発表に心を打たれました。

学んで頂きたいこと、気付いて頂きたいことに到達して頂けて

私自身本当に嬉しく思いました。

恊働という考え方を私自身大事にしています。

普通は協力して働くという協働という字を使いますが

心を合わせて力を集結して働く、という考え方です。

これは単に上司の考えを押し付けるのではなく、

部下(部下はもちろん部下以外の人ともですが)と心を通わせ

お互いに、お互いの立場や気持ちを思い図り、

真の思いやりを持ちながら、同じ夢を持って成果を上げていくという考え方です。

共に働く仲間として、是非「恊働」「恊学」取り入れてみてください。

「遣り甲斐」は勤務して10年、でつかめるもの!?

今、どの会社も採用情報に「当社の仕事のやりがい」掲載していますよね。

私自身、ながく自社やお客様の採用活動に携わってきて、

学生から「御社の仕事のやりがいを教えてください」

という質問をたくさん受けました。

 

もちろんどの仕事にも色んな遣り甲斐があります。

お客様のお役に立つ、働く仲間と一緒に達成感を味わう、

自分自身の成長を感じる、上司や周囲から認められる、

自分の仕事が社会の役に立っている、社会に貢献していると感じる…などなど。

 

職種や業種は異なれど、その遣り甲斐は

おそらく共通しているのではないでしょうか。

しかし、その遣り甲斐、いつ感じるのか?

上司に褒められる、お客様に感謝される、

など刹那的な遣り甲斐は仕事を通じて日々感じます。

しかし刹那的な遣り甲斐では、辛くなった時にすぐに辞めたくなります。

 

遣り甲斐が本当に本物になって、

自分自身の天職とおもえるほどになるのは

いつくらいになれば感じるのか?

(本物になれば、多少の辛いことが起こっても辞めようとは思わなくなります。)

私自身の経験や多くの企業人のヒアリングから、

それは10年単位ではないかと思います。

 

楽しいことも面白いことも、

辛いことも逃げたくなるようなことも、

会社に行きたくないということも、

繰り返し繰り返し歯を食いしばって経験して、

初めて「これが自分の天職だ」と

思えるようになるのではないかと思います。

 

だからこそ、

ロイヤリティの醸成には長く時間がかかるのです。

 

一人前になるまでに10年かかる、

そういう理由はここにあるのではないかと思います。

 

自分の仕事が「これが自分の天職だ」と思えるようになれば、

人や周りから「遣り甲斐を享受されなくても」、

自分自身で遣り甲斐を感じられるようになるのではないかと思います。

 

しかし、それまでに間は、お客様や上司、共に働く仲間に

「遣り甲斐を享受してもらう=与えてもらう」

ことが必要なのではないかと思うのです。

 

特に最近のゆとりさとり世代においては、

幼少期から思春期にかけてのコミュニケーション量の不足から

「自己肯定感」が自分自身で醸成出来ていないという傾向があります。

つまり、誰かから常に

「あなたのことは必要だ」

「あなたのことは大好きだ」

と言ってもらわなければ、

自分自身の存在価値を感じにくい、という傾向があります。

これは職場においても同様です。

 

「仕事にやりがいを持て」

自己肯定が出来ていない彼らに、それが通じるでしょうか?

ましてや入社数年間はキャリアも浅く

仕事のスキルもまだまだ未成熟です。

自分自身の存在、スキルそのすべてに自信がなく、

自己肯定出来ない、

しかし彼らは「やらなくてはいけない」という

責任感は非常にある世代なんですね。

 

仕事にやりがいを感じられない自分はダメな人間だ…。

これだけ一生懸命頑張っているのに、

遣り甲斐を感じられないのは、

この仕事が合っていないのではないか?

そしてそんな気持ちを持っていることを誰も分かってくれない…。

 

これらのジレンマにより鬱状態になる若者が多いのです。

 

「仕事にやりがいなんて持たなくてもいいよ。」

私はいつも新入社員研修や、キャリアの浅いメンバーにはそうお伝えしています。

だって、60歳になっている人だって、管理職だって、

たとえ自営業をしている人だって、

遣り甲斐を持っていない人は世の中たくさんいます。

金曜日の安い居酒屋に行ってみてください。

多くのサラリーマンが「仕事面白くないよな」「あいつ、ムカつくよな」

って仕事や上司の文句や愚痴を言っています。

文句や愚痴が出ないほど、それほど本当に仕事に遣り甲斐を感じている人は、

実は結構少ないのではないかと思います。

仕事に遣り甲斐を感じない…。それでもいいんです。

それ自体が悪ではないのです。

 

ただ、私は有難いことに仕事に遣り甲斐を感じています。

遣り甲斐は絶対あった方が楽しい。

仕事だけではなく、人生そのものが楽しくなります。

だからこそ、矛盾しているようにも聞こえますが、

出来れば仕事に遣り甲斐を感じてほしいです。

そのためにはどうしたらいいのか??答えは簡単です。

 

仕事に遣り甲斐を探そうとするな。

今の仕事に夢中になれる素直な心を持て。

これだけです。

 

青い鳥症候群ではないですが、

遣り甲斐を探して探して転職を繰り返し、

結果どんどん落ちていった人を多く見てきました。

遣り甲斐は探して見つかるものではないんですよね。

誰かに与えてもらうものでもありません。

自分でも不思議なほど夢中になってみて、

初めて本当の「遣り甲斐」を感じるものです。

 

「仕事に遣り甲斐なんて持たなくてもいいよ。

きっとそのうち勝手にやってくるから。

でも、それには10年くらい掛かるから、

その間にしんどくなったら

「遣り甲斐」のおすそ分けを周りの人からもらったらいいよ。」

と伝えています。

 

特に管理職の方々には、部下の方に「遣り甲斐のおすそ分け」

をしてあげることが上司の仕事ですよ、とお伝えしています。

決して遣り甲斐を与えること、教えることが上司の仕事ではありません。

それは彼らが自分で苦労しながら見つけていかなくてはいけないものなのです。

ただ、上司として「遣り甲斐のおすそ分け」を、

時々彼らがしんどくなった時にしてあげることで、

彼らはまた山を一つ越えられるのです。

悩むこととは、脳で考えることに心が絡むこと。

先日、とある企業様にて入社2年目社員の研修を実施させて頂きました。

弊社は主には管理職研修が多いので、

普段は40代から50代の方々が参加者なのに対し、

やはり彼らは若くて(笑)

新鮮な気持ちで研修をさせて頂きました。

2日間の研修で、仲間と共に考え意見を交換し

そしてお互いに多くを学んで頂けたと思います。

最後は数名が涙する場面も(笑)

 

彼らは、実はすごく悩んでいたんですね。

入社する前に描いていたものとは全然違う。

自分が成長していることが感じられない。

会社に対してもそんなに遣り甲斐を持てない。

今の仕事は本当に自分で合っているんだろうか?

そんな悩みです。

 

だれもがぶち当たる、そんな社会人の壁ですが、

ここ数年、就職活動にあたる前に、彼らはたくさんの時間を使って

自己分析を行います。

自分はどんな仕事をしたいのか、どんな仕事が向いているのか。

 

そしてまた多くの時間を使って企業研究をします。

そしてたくさんの会社の説明会に行き、多くの面接を受け、

なかには数社、数十社の内定をもらい

そこから厳選して入社します。

 

だからこそ、悩んでしまうんですね。

本当にこの会社でいいんだろうか?と…。

 

そしてそんなことを悩んでいることを言うこと自体が

「出来ていない自分」を露呈することになるので

同期にも先輩にも、もちろん上司にも言えずに

一人で悶々と悩んでしまうんです。

そして悩んでいる自分に疲弊してしまっているんですね。

 

ですが、蓋を開けてみると、じつは大小あれど、

ほぼ全員が悩んでいることで

そして、私たち社会人先輩もみんなその壁にはぶち当たってきているんです。

 

彼ら若い社会人に伝えたいこと。

悩むことはいいことです。どんどん悩んでください。

悩むとは、脳で考えることに心がかき乱されることです。

(脳⇒つきへんをりっしんべんに変える⇒悩 という字になります)

だから悩む過ぎると心が疲れます。

そんなときは、同期でも先輩でも、出来れば上司に!

愚痴でも不満でも不安でもいいのでどんどん吐き出していってください。

最初はプラスのことでもマイナスのことでも何でもいいので

心のままに吐き出すことです。

でも、だんだん少しずつでもいいので、マイナスのことを少しずつ減らしていきます。

すると、想いは叶います。

(吐く⇒くちへんにプラス、マイナス)

(叶う⇒くちへんにプラスのみ。マイナスを失くす)