働くとは?

ちょっとした差が大きな差に

先日の研修で思ったことをつらつらと…
この日は、とある会社の若手キャリア研修で
入社1年目から3年目の方々が対象でした。
人数が多いので2グループに分けて2日程で実施しました。

1日程目の研修では、みなさんすごく盛り上がって
すごく嬉しい出来事なんですが
講師としては、時間通りに終わることも求められているので
時間調整しながら進めました。

みなさん、ディスカッションしても時間足りない!って感じで
ゲームをしても、めちゃくちゃ盛り上がる!!
講義をしているときにも、うなづいたり、
なるほど!って顔をしている人が多い。
そんな1日程目でした。

ところが2日程目の研修を実施してみて、開始5分で
これはおかしいぞ?ってことに気付きます。
前回の1日程目とは全然違って
みんな、顔が暗い。聞いていない。
ディスカッションしても、秒で終わってスマホを見ている人もいる。
みんなでゲームしてても
「これ、俺分からんわー」と最初から参加意欲が低い人もいる。

これはよくないな、とプログラムを多少変更して
みんなが参加意欲が高まるような内容を先にしたり
追加したりして調整していきました。

研修終了後、このメンバー構成について聞いたところ、
意図は全くなく
2日程開示し、各自に調整しやすい日程を選んでもらった、とのこと。

ただ、この2日程のメンバーを見て、気づいたことが。
偶然なんですが
1日程目には
2~3年目のメンバーがポジティブで明るく引っ張っていってくれる人が多かった
逆に2日程目には
2~3年目のメンバーは真面目だが、黙々とするタイプが多く
中には、ちょっと問題かも?と言われているメンバーがいました。

ただ、この2~3年目の人数はどちらの日程も4~5名程度。
全体で30名弱なので、少数派なんです。

今回の件、リーダーシップでのいい事例になったな、と思うんです。
たった少数派(グループ分けすると1つのテーブルに1名いるかいないかレベル)でも彼らの発言が周りに対する影響がどれほど大きいか?が顕著に分かります。

1日程目の明るい先輩たちも、ぐいぐい引っ張っているわけではなかったんです。
ただ、グループの中で、明るく振舞っている。
ニコニコみんなの話を聞いている。
積極的に質問をしたり、発言をしている。
そして何より、一生懸命楽しそうに研修に参加している。

でもこのリーダーシップが周りに与える影響力は大きく
グループ内でのディスカッションやワークがどんどん深堀されていき
最終的に会場全体の雰囲気も変えていきます。

逆に2日程目の黙々とした方々も悪いわけではないんです。
ただ、黙々としているので、発言が少なく、質問もあまりない。
ディスカッションなどにおいても、自分の不得意な分野については
分からない、出来ない、といった発言をしてしまう。

このちょっとした差が、結果として大きな差を生み出します。
リーダーシップとは、自分も率先して参加し、周りを巻き込む力です。
自分から積極的に参加し、楽しむことが率先して参加することだと思います。
そしてその言動や姿勢が、結果として周りを巻き込んでいくんです。
自ら飛び込み、自ら楽しむ、大事ですね!

心の持ちよう

先日ある会社様でリーダーシップ研修を行いました。
リーダーシップ研修の中では必ずやるプログラムなんですが、
「組織のビジョンを自分の言葉で表現する」です。
リーダーは組織のビジョンを自分の中に落とし込んで、
それを自分の言葉で伝えていく役割があります。

組織のビジョンをそのままの言葉で伝えても、なかなか伝わりにくいんです。
なぜか??
メンバーにとって、それが現実の、日々の仕事になかなか置き換えられないからです。
また、組織のビジョンを言葉ではわかっていても、
そこに自分のやりたいことや、自分の日々の仕事を投影しにくいから。

ですのでリーダーシップ研修では組織のビジョンに自分のビジョンを照らし合わせそれを自分の言葉で表現していきます。
いわゆるミッションステートメントの1つにもなります。

自分のビジョン。
比較的営業や接客のような、お客様とダイレクトに接している職種や
もしくは研究や開発といった商品にダイエットに関連している職種については、
どちらかと言うと考えやすいんです。
お客様や商品にダイレクトに接しているから、です。
逆に言うと、総務や経理などの職種は比較的難しくなります。

研修の参加者の中に、お客様相談室の方がいらっしゃいました。
お客様からのありがとうも、もちろん貰うんですが…
お客様からのお叱りやクレームの方がむしろ多い、(10倍以上)と仰っていました。

私の想像では…
きっとこの方にとっては難しいだろうな、と思っていたんですが…
実は私の想像とは全然違っていて、
目をキラキラ輝かせながら、お客様からこんなことを言われた!と
楽しそうにお話しされるんです。

色んなお電話をいただくんですよ!
それを色々分析すると本当に色んなことに気付くんです。
と目を輝かせながら話してくれました。

お客様は多くの方が、うちの商品大好きなんですよね。
こういったファンがすごくたくさんいることが、すごく嬉しいです。
と目をキラキラ輝かせて仰っていました。

すると他の方がこんなふうに聞きました。
実際にはお礼の電話よりもクレームの方が圧倒的に多いでしょ?
クレームって大変じゃないですか??

クレームにもいろんな理由があって、もっと期待してたのに…が1番多いんですが、その声を生で頂くことが今後の商品開発に役立つからすごくありがたいんです。
とに仰ってました。

私はそのディスカッション聞きながら、この人すごいなぁと感心しきりでした。
そのまま受け取るとなかなかネガティブなことなので、
気が滅入ってしまうけど、それをポジティブに転換している。

そして自分の仕事がすごくいろんなところに役に立っている、
だからこそ、自分の仕事にすごく自信があるし、誇りに思ってらっしゃるんだなぁってことが伝わりました。

改めて仕事ってほんとに心持ち1つでどう捉えるかによって全然変わります。
素晴らしい学びを今回もありがとうございました。

小さな楽しさを面白がる

土曜日に…
姪っ子、姉、娘、母の女5人で、京都の宇治平等院の
ライトアップを観に行ってきました。
お昼過ぎぐらいから出かけて、まずは宇治の街を食べ歩き、
お抹茶だったり、お茶菓子だったり、パンだったり…を満喫した後、
期間限定の平等院のライトアップに行ってきました。

大河ドラマの影響もあってか、日本人もとっても多く、
またいつものように外国の方々もとっても多く…
少し混雑はしていましたが、楽しい土曜日を過ごしました。

月曜日から金曜日まで出張三昧。
毎日終日研修で、正直少し疲れているからゆっくりしたい!
という気持ちもありましたが、
疲れは楽しさで癒す!!ということで
土曜日は満喫した休日を過ごしました。

いつもこのメルマガでもお伝えをしていますが、
「楽しむ」がとっても大事だと思っています。
仕事もプライベートも、自ら「自分の楽しさを創る」がとっても大事で
ある意味、私の生き方だなぁと思います。
先日の研修後のアンケートでも…
「私のエネルギーの素を知りたい」といった質問をいただきました。

私のミッションステイトメントは「ワクワクおもろく生きる!」です。
自分自身も毎日ワクワク夢中になり、
何が起こっても「おもろいやん!」と笑顔で楽しむこと、
そしてそのエネルギーで周囲も「おもろいやん!」になることです。

社内でもメンバーによく言っているし、子供にも言ってるんですが、
「頑張るよりも楽しめ」です。
頑張るよりも楽しむ方が、より難しいんですが、
「楽しい」と「楽しむ」は全然違います。
自分から飛び込んで主体的になることで「楽しむ」ことが出来ます。

プライベートを主体的に楽しむ、というのはイメージが付きやすいと思います。
仕事になると…なかなかイメージが難しいと思う方もいらっしゃるのではないかな?
と思います。
仕事こそ!みずから楽しむ!が本当に大事です。
そのために必要なことは…
ほんの少しでも面白がること、だと思います。

新人時代のころ、まだまだ昭和的雰囲気の残る社会で
ザ・昭和の会社で「営業=飛び込みとテレアポ」みたいな感じも往々にあり
私も毎日、飛び込みもテレアポもしてました。

飛び込んだ先で塩を投げられる、ってことも数回あったんですが
5回目くらいから、一粒も当たらない!ってスキルを身に着けたんです(笑)
このスキル、今では全く役に立たないスキルになりましたが…
初対面の人に、いくら飛び込み営業が嫌いでも
塩投げるって面白い人やなあと思えるようになりました。
まぁ、これは極端な例ですが…
こんな風に「面白いよな」って思うことを見つけていくことが
仕事を楽しむ、ということだと思います。

お客様にお役に立ててる
喜んでくれた
ありがとうを言ってもらえた
名前を覚えてくれていた
座って話を聞いてくれた
そんな小さな楽しさは毎日の仕事の中で在り溢れています。
今日も小さな楽しさを見つけ、それを面白がる、
そんな1日にしていきましょう。

学びたい意欲は人を幸せにする

今週、東西毎日移動の山口です。
月曜日から、三宮⇒横浜⇒三宮⇒東京⇒三宮と
毎日東へ西へ往復しています。
三宮なので家に帰ることも出来るんですが、
さすがに終日研修毎日なので、三宮でホテルを取って
今日5日ぶりに家に帰ります。
娘に会えるのが楽しみ、はもちろんですが…
愛猫に無性に会いたい、をひしひしと感じながらメルマガを書いています(笑)

さて、先週の研修で、有志の研修がありました。
有志ですから、ものすごく学びたい意欲、習得しようとする意識が高いんです。
研修後のアンケートで私への個別質問を頂いていて
頂いた質問には、個別に返信させて頂いております。
この質問の数がすごい。
ほぼ半数の方が色んな質問を下さいます。

質問の返信に、2時間程度掛かるのですが、
私はこれが毎年毎年、本当に嬉しいです。
毎回アンケートを頂いて、PCの前でニヤニヤ笑ってます。
学びたい人ってそれだけで素敵だと思うし
全力で応援してあげたくなる。

新入社員研修でも必ず伝えますが…
管理職に育成責任があるのと同様に
教わる側には質問責任があります。
教わったことを、自分で深く理解しなおし、
そしてそこから質問して更に深く学ぶ。
この責任が教わる側にあるんです。

今回はその質問から1つご紹介します。
年上、キャリアが自分よりも長い方を巻き込んで
自分がリーダーシップを発揮していかなくてはいけない
その場合にはどうしたらいいですか?という質問です。

まず年上の方とのコミュニケーションは敬意を表しつつ、
が必要ですので、相談する、というスタイルが主流になります。
しかし言わなければならない点は言わなければいけないので、
そこで効果的なのがDESC法という話法です。
これは相手の権利や心情を損なうことなく、でも自分の意見を伝えるスキルになります。

・D(事実を描写する)⇒感情的にならずに事実のみを客観的に具体的に伝える
 例/本日午前中までにお願いしていた仕事がまだ頂いていないのですが…

・E(気持ちを言語化し表現する)⇒出来る限りポジティブな感情を伝える
 例/他の案件もある中で、とてもタイトなスケジュールでお願いしていて
 大変申し訳ございませんが、●●さんが引き受けてくださったので、
 とっても助かっております。

・S(具体的な要求をする)⇒具体的に、数字で表現するのがベスト。
 例/この仕事は明日午前中には課長に提出しなければいけませんので、
 本日の15時までに仕上げて頂きたいのですが、お願いできますか?

・C(相手に選択させる)⇒選択後、こちらの言動を示す
 例/YESの場合(15時までに仕事を仕上げるのに了承した場合、こちらの言動を示す)
 ありがとうございます。本当に助かります。もしかなりタイトであれば、
 私も一緒にしますので、他の案件でもこの案件でも私に手伝えることはありますか?
 例/NOの場合(15時までに仕事を仕上げる、を断った場合、なぜか?理由を伝える)
 今、他の案件もありお忙しいことは十分理解しておりますが、
 この件も●●会議でどうしても必要なんです。
 15時までに出来るように、私もその仕事優先で動きますので、何とかお願いできますか?

DESC法は、コミュニケーションの1つのスキルですが、
年配の方へも、年下の方へも非常によく使うスキルになります。
DESCの中でDSは普段からよく使っているかと思いますが、
最も大切なのはEです。

感情は言語ではなく姿勢や態度に出てしまうから、ですが、
大切なのは冷静に配慮しながら「言語」で伝えること、です。

頂いた質問に返信しながら、
学びたい意欲って素晴らしいな、いいよね、
を感じている山口です。

新しい学び

先日、毎年研修をさせて頂いている企業様との今後の研修のお打合せで
「今年の新卒は離職者が多い…」とお話をお伺いしました。
まだ、今年の新卒者の離職率については、まだ今年なので
色んなアンケートやデータがない状態ですが
この課題、結構色んなお客様から生の声としてお聞きします。

コロナが明けて、どこもかしこも人材不足状態。
超売り手市場。
ネットでもCMでも引く手あまたという情報を流していて
転職活動もすごく簡単に出来てしまう。
今なら自分を高く売れる!と思う人も多いと思います。

本当に離職が増えているのかどうかは、まだデータが出ていないので
正確には分かりませんが…
ここ数年私が感じているのは、「摩擦の経験がない学生が増えたな」です。

長年、人材ビジネスに携わっていて、
面接官研修なども実施させて頂いている中で
私自身が「この質問結構有効だな」と思う面接での質問が
「挫折の経験とその立ち直り方」です。

面接では「特性」をヒアリングする、というのがある意味、鉄則でもあります。
特に面接では、志望動機ややりたいこと=未来のことを
聞く場面がたくさんありますが、これって結構「嘘」が多いんです。
本人も嘘と思っていないことがあります。
学生も練習もしてきてますし、どう答えればいいのか?も分かっています。

過去の経験と特性はなかなか嘘はつきにくいんです。
特性が分かるくらい、深堀しないといけないですが…。
なので私はいつも、未来のことを聞くのではなく
過去のことを聞いているんです。

で、この数年感じるのが、過去の経験として
挫折や摩擦が非常に少ないな、と感じるんです。
誰とも摩擦(喧嘩)をしたことがない、という学生の方が
むしろ多いと思います。

喧嘩が多い、というのもこれはこれで問題ですが
ある程度人と向き合っていれば、合わない人もいれば
苦手な人も出てくるし、摩擦も当然生じます。
(どんな摩擦かは色々ありますが)

でもその摩擦とどう向き合っていくのか?って
結構その後の仕事と向き合い方とよく似ているんです。
仕事も当然ですが、全てがすべて、いいこと楽しいことばかりではありません。

自分が苦手な仕事もあるし、色んな人が関わっているので当然色んな人と接します。
出来る仕事もあれば、苦手な出来ないことも仕事ではあり得ます。
そことどう向き合っていくのか?ってすごく似ているんです。

そして向き合っていくうちに、実は楽しめたり、出来るようになったり
上手に距離をおきつつ、付き合っていたりと
関係性を築けるようになります。

この摩擦経験のない人って、多くはそうなる前にリセットしていることが多いなと
話を聴きながら感じます。
本音を言える友達がいない。
友人との距離感が非常に遠い。
友達と喧嘩をしたことがない。
親友がいない。
(その時その時仲良くなった人が友達で、長続きしていない)
アルバイトを短期間で辞めている。
(元々派遣やタイミーのようなアルバイトしかしていない)
など…。

これらの背景として、色んな本を読んでみると…
インターネットやSNSにより、人間関係の多様化が進み
ストレスが増えた、ということがどうも一因にあるようです。
そして、物事が煩わしくなると、
ブロックやミュート、アプリの削除が簡単に出来てしまうように
人間関係や色んな物事との関係を「なんとなく、そして突然に断ち切る」
リセット症候群になるようです。
(今回、おかげ様でリセット症候群を真剣に学びました!!)

要は、親しくなろう、修復しよう、ではなく
断ち切って、次の関係を築く方が早いし簡単で
そして楽なようです。

これって、まさしく仕事とよく似ているな、と感じます。
どんな仕事でも、度合いによりますが
何かしら摩擦や軋轢はあるものです。
そこと向き合うことで、打開策が生まれてくるんですが
そうしない、というわけです。

私個人的には、「雨降って地固まる」ってすごくいいなと思うし
それって、ほんとその通り!と思うんです。
色んな人と向き合うことで、相手の良いところももっと見えてくるし
自分のダメなところも気付かせてもらえます。
そしてその経験が、また関係性を良くしてくれる。

離職に関する対策は、今も昔も、これ!といった魔法の解決策はありません。
ただ、しっかりと彼らと向き合っていくことしかないな、と
改めて感じます。
そしてそういった向き合い方、ストレスの回避の仕方など(セルフモチベーション)や
自分の得意なこと、したいことを仕事に繋げていく方法を
教えてあげることも大事だな、と。

ということで、新たな研修プログラムも出来そうです(笑)
色んな気付きを色んな方から頂いて
私自身毎日学ばせて頂いております。
ああ、やっぱり仕事ってオモロイ!!

おじさんコミュニティ

3連休が終わり、急に朝晩が涼しくなってきて
ようやく秋の訪れを感じられるようになりました。
ただ、日中はまだまだ30度を超える場所もあるようで
寒暖差が大きくなるので、体調管理が大事な時ですね。
皆さんも是非お気をつけください。

さてここ数日ハラスメント研修で
ハラスメントにならない指導の仕方の1つとして、や
管理職研修での部下育成コミュニケーションとして
アサーティブコミュニケーションを行っています。

この3連休で、この関連の本を読んで…なるほどね、
とすごく納得いった話があったので共有します。

皆さんは「おじさんコミュニティ」という言葉を知っていますか??
ナイスネーミング!(笑)と思ったんですが。

一番古典的な「おじさんコミュニティ」は「タバコ部屋(喫煙所)」。
女性が少なく、閉じた場で仕事にかかわる物事が決まるのが特徴らしいです。
他にも飲みながら、ゴルフで、などで
作り上げられる同質的なコミュニティらしいです。
ここでいう「おじさん」は特定の年代の男性を指しているのではなく、
アフター5も含む長時間をともに過ごすことで築き上げられる、
同質的なコミュニティの構成員を指しています。

同質性は人間にとって気持ちが良いものです。
確かに。。。
言わなくても分かってもらえる。
行間を読んでくれる。
お互いに「そうそう、分かる分かる」が普通に出来てしまうのは
楽ですし、気も合いますし、居心地がいいですよね。

プラスして、同じ考えや価値観の「おじさんコミュニティ」では、
意思決定が、速い。そして一丸になりやすい。
なにより、盛り上がるし、皆一丸となるので
行動変容も起こりやすく、結果成果も出やすい。
だからこうした成功体験が実際に多いのも事実でしょう。
安定した世の中、日本が強かった時代には大きな力を発揮してきました。
それまでやってきたことや方針を守っていけばよかったんです。

しかし、今は違います。
先の読めない時代であり、組織においては思考の幅が広いことが重要です。
つまりダイバーシティ。
色んな価値観や意見を尊重し合う、そんな組織が強いんです。

いろいろな人が入れば当然、すんなりと物事は決まりません。
どうしてそうすべきなのか、説明をする必要が出てきます。
時には面倒なことですが、「異質」な人々が互いに何を考えているのかを
言葉にしあうことで、組織として多角的に物事を見ることができます。

この気持ちや感情を言葉にする、というのがすごく難しく感じてしまうんです。
でも、今の時代、どう思っているか?を
相手が分かってくれるだろう、というのは無理があります。
だって感じ方はものすごく多様化していますから。

私が新卒入社したときには
「みんなのために、会社のために」って言われると
嬉しかったんです。
自分が役に立っている、と思えたし
皆で一丸になってやるって、会社人としてかっこいいな、と思えたからです。

しかし今のZ世代のアンケートでは
74%が「自分のために」働いているんです。
そんな彼らに「会社のために」って伝えても
かっこいいな、とは思ってもらえず、
中には損じゃない?面倒だな。。。と感じる人もいるでしょう。

だからこそ、ビジョンを色んな言葉で伝え続けたり
話し合ったり、聴く場を作ることはすごく重要です。
また、自分の感情を率直に対等に伝えるアサーティブコミュニケーションは
今の時代、いろんな場面で必要になっていると感じます。

欲は生命力

今週はセカンドキャリア研修を数社で実施しており
講師をしながらも、、、
「私のセカンドキャリアもそろそろ考えないといけないよなぁ…」と
考えさせられます。

特に55歳を超える方々になると
この先への閉塞感や不安もかなりあり…
若い時と比べてモチベーションが上がらない…
といったお声もたくさん聞きました。

でもその一方で、既に定年後再雇用されている社員の
モチベーションの低さを実際に一緒に働いていて
「ああゆうのには、なりたくないよな…」とも
思っていらっしゃいます。

若い世代と異なり、50歳を超えた方々に非常に多いのが
「関心がない」なんです。
何かやるにも、重い腰が上がらない、以前に
やりたいと思うことがない、という意見もかなりありました。
ただ、毎日過ごしているだけで、
特に何かしたい、ってことがないんです、と。

このメルマガでも何度もお伝えしていますが、
我々は人間なので、歳と共に、どんどん新しいことやろうとか
新しいこと以前に欲が少なくなってきます。

以前父の主治医だった方が「欲は生命力」とよく言っていて
あれ食べたい、あそこ行きたい、と
欲があるうちは、全然大丈夫!と言っていたのを思い出しました。

この欲が歳と共に、自然と沸かなくなるし
ファーストフードやインスタントラーメンのように
しばらく食べないと、欲しいと思わなくなります。
逆に一度食べてみると、またすぐ食べたいなぁと思うわけです。
ある意味、欲ってものすごく中毒性がありますからね。

大事なことは、欲を意識的に持つようにし続けることです。
最初は意識していたものが、中毒性があるので
そのうち、勝手に出てくるようになります。

セカンドキャリア研修では
よく気力、体力、と言葉が出ますが
気力を持つにも、体力を付けるにも
とにかく最初に欲が必要なんです。

まだまだ欲深い私は、今の仕事でのやりたいことが多すぎて
セカンドキャリアとか
定年後とか全くイメージがわきませんが…
とりあえず、50歳まではひたすら走り切って
50歳になったら一旦考えてみよう、と
思った今週でした。

働きたい世界へ

先日の日曜日、夏休み最後の日曜日。
キッザニアさんにお友達親子と一緒に
娘を連れて行ってきました。

数年ぶりのキッザニアにもう数日前から
銀行のキャッシュカードを準備して
マップを見ながら、何のお仕事をしようかと
念入りに準備をしていた娘です。

電車の運転手、TV局のコメンテーター、声優さん
ラジオDJ、ゲームクリエイター、冷凍食品を作るお仕事と
朝9時から終了15時まで、6時間ほぼ休憩なしで
隙間時間にアルバイトもやって、
大いに仕事体験をしてきました。

うちの娘もそうですが、他の子供たちも
みんな、お仕事体験をものすごく楽しんでいました。

恥ずかしながら…
うちの娘は、仕事の内容とか体験の内容ももちろんですが…
何よりも「お金を稼ぐ」ことがとっても楽しいようです(笑)。。。
毎回「次も稼ぐ!!!」「これはいくら??」と
とにかくこだわって(笑)おりました…。

今回はお仕事体験のみならず、自分で体験して得たお金(キッゾ)を
使って、オリジナルサングラスを作って購入する
という体験も行いました。

人生で初めて自分で稼いだお金で、モノを買いました。
やっぱりその喜びは普段とは違い
家に帰ってからも、ずっとサングラスを付けて
「自分で買ってん!!!」と自慢しておりました。

働く、ということをすごく前向きに捉え
そしてすごく楽しんでいる子供たち。
それを見ているとすごく嬉しくなります。

ただ一方で、こんなに子供の時には働くことを前向きに捉えているのに
いざ実際に働くと…
そうは捉えられない人も多くいるのが
不思議だなぁと思うし、残念に思います。

以前どこかで読んだ覚えがあるのですが
出来れば働きたくない若者が約4~5割に増え
(少し前までは3割程度)
残りの約5~6割の若者も、
「生活のため仕方なく働く」と答えており
「働きたい」と答えた若者は全体の1割程度…。

実際に働いている社会人へのアンケートでは
全体の84%が「働きたくないと思った瞬間がある」との
結果もあります。(少し古いですが…)
ただ、その理由は、人間関係や体力的につらい、
上司との関係性や給与の問題などが上司を占めておりますが
7位に「働かずに暮らしたい」が出てきます。

昔、上司に「宝くじ当たったらどうする??」って聞かれたことがあって
その時も同期や先輩が「仕事辞めます!働きません!」って
答えていた人も多く…ちょっと私的にはビックリしたことがあります。

私は宝くじが当たっても…絶対に働き続けたい。
というのも、遊ぶのも休むのも
働いているからこそ楽しいのであって
ずっと遊んでたら、面白くないやん、と当時は思っていました。

今もその答えは全く同じですが
ずっと働いてきて、やっぱり働く楽しさを知ってしまうと
この楽しさは他のもの(こと)では得れない、と思うんです。

知らないことを知ったり…
新しい人と出会ったり…
自分の仕事が誰かの役に立ったり…
そして何より喜んでもらえる。

遊びや余暇ももちろん楽しいんですが
充実感や達成感はやはり仕事でしか味わえないな…
と思います。

私たちの時代にはなかったキッザニア。
今の子供たちが早い段階から仕事をする楽しさを感じ
働く面白さを感じ、
「働きたい」と思う未来があると信じ、
そしてその未来をやはり今の私たちが作っていかないと
いけないなと思うのです。

仕事の仕組み

先日行った管理職研修でのディスカッションでこんな話題が出ました。

頑張ってるのに給与が上がらないって言われる…
仕事を割り振りすると…これやっても給与上がらないのに
やりたくないオーラを出される…
言ったことはやるけど最低限で、それ以上のプラスαがない…
確かに…
現場でよくある、あるあるですよね。


私も過去こういうことを何度も何度も言われました。
これですね、結構働く上でも、ビジネスそのものでも極めて当たり前のことなんですが…分かっていない人が多いです。

仕事ってまず対価なんです。
この仕事に対して、これだけの金額の価値があると思ってもらえるから
買ってもらえる。継続してもらえる。
例えばこの料理で1000円って価値あるよね、って思ってもらえるからリピートしてもらえる。
不味いな、とかサービス悪いな、これ1000円高いよね、って思われるともうお店には来てもらえないわけです。
言葉選ばずに言うと、お金を支払う人がその価値を決めるわけです。


頑張ってるのに給与が上がらないって言われる…
ですが
この頑張ってるって基準は本人基準なんです。
仕事はいつも他者評価。
他者からみて頑張ってるよね、が基準なんです。
その頑張り、価値があるよね、だと評価は上がるし
まだまだその価値には至ってないよね、だと現状維持か下がるわけです。
それを決めるのは、お金を支払っている経営者(大きな組織であれば上司の場合も)です。


仕事を割り振りすると…これやっても給与上がらないのに
やりたくないオーラを出される…
これ、意欲がないって思われるんです。
先ほどの働く上での価値って、「意欲×能力(スキル)」なんです。
やりたくないオーラ出されると、あぁ意欲ないよね…と思われます。


言ったことはやるけど最低限で、それ以上のプラスαがない…
これも意欲ないよね、と思われる1つ。
昔、私も上司から教えてもらいました。
期日の少し前に出しなさい
ちょっとだけ量を多く出しなさい(1つ出して、って言われたら3つ出せ、です)こうしたことが意欲を図る基準になっているんです。


意欲×能力(スキル)と書きましたが
能力は正直そんなに大きな差は最初はないと思っています。
仕事においてすごくIQがいる、とか
世紀の大発明をしなきゃいけない、とかなら話は別かもしれませんが一般的な職種では、最初にうちってそんなにスキルに差はないんです。
最初からかなりの差が付いているのが、この意欲。
そして意欲×能力は実績にダイレクトに出てきます。
意欲が高ければ、能力もおのずと上がってくるし
そしたら結果もちゃんと付いてくる。


そしてもう1つ大事なことは意欲×能力(スキル)<印象
なんです。
どれだけスキルが高くても、意欲があっても
結局は、あなたの印象ってなんなの?には負けるんです。


大事な仕事を任せたい
この難題を任せたい
チームを任せたい
色んな時に、頭に「よし!あの人に任せよう!」となるのは
どれだけ印象深く残っているか?です。


やりたくないオーラ出してるよね
プラスαないよね
いっつも最低限だけだよね
こんな印象ではダメなんです。


若手や新入社員研修ではこのあたりの話をよくしますが
実は指導する側も結構知らなかったり、
感覚的には分かってるんだけど、言語化出来ていない人も多いです。


さて、世間は来週から夏季休暇の企業様も多いと思います。
弊社も来週は夏季休暇を頂きます。
この時期に営業して頂いてるサービス業や医療関係などなど…いつも本当に頭が下がります。ありがとうございます。


ということで、夏季休暇は休みつつもたまってしまっている本を読みながらインプットの時間を増やしたいと思います。
皆様、暑い暑い今年ですが、素敵な夏季休暇をお過ごしください。

分かりやすく伝える力

先日ある企業様での若手向け研修を実施してきました。
今回のテーマは、「分かりやすく伝える力」です。
ロジカルシンキングもコミュニケーションも両方必要になります。
ワークもトレーニングも盛沢山でかなりの練習をして頂きました。

分かりやすく伝える具体的なスキルを学ぶと
比較的伝えることについては出来るようになってきました。
やっぱり若いと、すぐに素直に取り入れてくれるので
出来るようになるのも早いですね。

ただ、かなり苦戦したのが、
難解な文章を読んでまとめて、それを分かりやすく伝えるという複合したもの。

「なんか国語の授業やってるみたい…」「こんな長い文章分からない…」
「知らない言葉もいっぱい出て来て分かりにくい…」
「昔から国語嫌いなんよね…」

そう、分かりやすく伝えるには、当然その前に正しく理解することが必要です。
普段使わない言葉・長い文章・知らない内容
が出てくると、理解はしにくくなります。
そこに文脈を読み解き、想像しながら、読み解くスキルも必要です。

昨今では本を読む若者も少なくなり、動画に移行してきています。
マニュアルを読んでも理解できない社員が増えたので
マニュアルは動画で覚える、という会社もたくさんあります。

昔、この授業って将来何の役に立つんだろう?
意味ある?これ勉強して、って思ってましたが意味はあるんです!(笑)

正しく理解すること。想像力を働かせること。
相手に伝わるように相手に合わせて言葉を選ぶこと

これって国語の授業で学んでましたよね。
社会人でも必要なスキルですし
ビジネスだけではなく、当然私生活でも必要なスキルなんです。

動画を見てしまうと、理解は出来るけど想像力は働きにくくなります。
だから、本を読みましょうね、と研修でもお伝えしてきました。

特に今回は若手の方々だったので、
普段はLINEで単語か絵文字、スタンプばかり。
きちんとした文章を久しぶりに書いた!という人もいました。

確かにLINEやチャットは便利ですし
スタンプや絵文字は文字よりも楽に簡単に伝わります。
でもそれに慣れ過ぎて楽をし過ぎると
きちんとした文章を書けなくなってしまいます。
(もしくはすごく時間が掛かる…)

ビジネスでもメールが主なツールとなり
文章を書く機会はむしろ電話中心の以前よりも増えています。
だからこそ、分かりやすく書く、伝える力というのは
以前よりもより重要になってきていると思います。

本を読むのも嫌い、国語が一番苦手
長い文章を見るだけで嫌気がする
と言っている娘に対して、これはマジでやばいと
感じている山口でした。