管理職の仕事は大変です。特に中間管理職はそのストレス、けっこうなものですよね。管理職の方へ研修したり、お話しさせて頂くと、半分以上の方が眉間にしわ、腕組み、脚組みしてますね。で、そのままの姿で部下と話をされているのを、よく見かけます。たくさんの課題、たくさんのプレッシャー、ストレス、葛藤…分かります。管理職の方が一番時間がなくて、仕事量が多くて、それももちろん分かります。でもその苦労って部下の方には分かるんでしょうか?
「○○部長、いっつも機嫌悪いよね…」
「○○さん、なんだかこわくて…近寄りがたいよね…」
部下にはこんな風に映っています。部下には上司の都合や置かれている状況、そんなものは見えませんし、全く関係ありません。ただ単に嫌が悪い、怒っている、としか映っていません。
特に、部下の話を聴いているとき、多くは報告が多いですが、特にマイナスな報告であればあるほど、眉間にしわ、腕組み、脚組みで聴いている上司が多くいらっしゃいます。これでは部下は萎縮してしまうだけです。もちろんマイナスな報告なわけですから、怒りたい気持ちも焦りも不安も分かります。しかし腕組みというしぐさは「相手を受け入れない」という心の現れでもあるんですね。相手にそのしぐさだけで「あなたの話を私は最初から受け入れるつもりはないよ」という意思を知らず知らずの間に伝えてしまっている、という訳なのです。心を開いていない上司に対して、部下は心を開いてくれるでしょうか?仮に部下が何か大きな失敗や間違いをしてしまった時であったとしても、眉間にしわ、腕組みされながらの相手に、真摯に自らの言動を心から反省し、今後の対策を立てられるでしょうか?
上司の存在として、いつでもどんな時でもサポート(応援)する人である、と示す。
部下が何か困ったときに、部下が相談できるようにしておく。
これが大切ですね。部下と信頼関係を築くには、お互いに本音で話し合うことが大切です。そして部下に本音で話してもらうには、まずこちらから心を開かなくてはいけません。そのためにも、眉間にしわ、腕組みしながら話を聴くのではなく、部下の顔を、目をしっかり見て、部下に寄り添うように話を聴いてみてあげてください。