先日ある会社の管理職研修でロジカルシンキングを実践的に行いました。
自社の良いところを考えようというのが大枠なんですが、
単純に挙げるだけではなく、
挙げた項目に対して信憑性のあるエビデンスを出して
比較検討し分析する、を実施いたしました。
それまで例えば…
給料をもっと上げて欲しい…
福利厚生こんなものが欲しい…
休みがもっと欲しい…
勤務時間(残業)減らしたい…
といったある意味不満といった項目も上がってたんですが、
実際にこの比較検討してみると、
同業他社と比べてどの項目も、今現在回っていることが分かったんです。
給与水準も5%以上高いよね。
年間休日も10日近く多いよね。
残業時間に至っては同業他社に比べて平均半分以下だよね。
他にも同業他社の中ではまだ施設が古いところもあるので、
うちは設備施設が最新になっているよね。
その結果、具体的に現場としては冷暖房完備な場所で業務ができてるよね。
で、自分たちで振り返ってみると…
10年位前には、暑い中寒い中業務をしていて
暑い!寒い!と文句不満を言っていたことを彼らは思い出しました。
また他にも手入力手作業が多かったこと。
現在はiPadが導入されていて、業務効率が非常に上がっている。
しかも簡単にできる。
その結果、残業時間が同業他社と比べて半分以下になっていることに
繋がっていると会得されました。
前回のメルマガでもお伝えしましたが、
ありがたいの反対語は当たり前です。
今の現状が当たり前になっているので、ありがたさが薄れてきます。
給料が上がった時、残業が減った時、休日が増えた時、
新しいものが導入された時、効率化ができるようになった時、
その一瞬はありがたいと多くの人が思うでしょう。
でもその環境にだんだん慣れていく。
また、その環境がスタート地点から用意されている。
するとそれが当たり前になるんです。
今ある当たり前は当たり前ではない。
今あるものにありがたいと思うことが非常に大事です。
これ実は、残念ですが弊社でも大きな課題の1つです。
コロナの時にテレワークを全面的に導入しました。
コロナ過真っ最中は、週5日テレワークだったんです。
それがコロナが落ち着きを取り戻すとともに、
テレワークの弊害も出てきて、
今では週二日テレワークにしております。
すると前はもっとテレワークできたのに…と不満があるのも事実です。
また週二日テレワーク可能にしているんですが、
あくまで可能なので出勤する必要があるときには
テレワークはゼロでも週1日でも出勤すべきなんですが、
基本的に週2は取ろうとします。
本来やらなければいけないことを後回しにしたり
誰か出勤している人に頼んだり
という弊害があるのも事実です。
人間の慣れって怖いなぁと思います。
一度権利として手に入れたものを当然だと思い、
手放すときには「自分の権利が少なくなった」と感じるからです。
改めてありがたいと思うことを考えさせられます。