管理職と言えども、この時代ですから、
ほとんどの方がプレイングマネジャーではないでしょうか?
先日もお客様から
「自分は売り上げも部署で一番上げなくてはいけないし、
でも部下も既に20名ほどいてる、
そして毎年4月になると新入社員が数名入ってくるので、
彼らも育てていかないといけない。
毎日本当に時間がなくて、どうしたらいいんでしょうか?」
というご相談を受けました。
日常業務に忙殺されていることが多く、
ほとんど部下とのコミュニケーションもなかなか取れていない、
話を聴いてあげる時間もなくて、
仕事上の具体的なアドバイスしか出来ていない、と仰っていました。
私自身長い間プレイングマネジャーだったので
(現在もまだプレイングマネジャーですが)
そのお気持ちは大変よく分かります。
私の口癖が「忙しい…」「時間がない…」だったこともあります。
しかしそれではなかなか部下は相談できないんですよね。
彼らも遠慮してしまって、
「こんなことを聞いたら迷惑なのではないか」
「このくらいのことなら、自分で処理してしまおう」
と思ってしまうのです。彼らに悪気があるわけではなくて、
ある意味上司に気を遣ってくれているんですね。
そして何か大きなトラブルが起こった時に、
その原因や対応事実を掘り返してみると…
「どうしてもっと早くに相談しなかったんだ!?」
「どうしてそんな対応をしたんだ?ちゃんと相談しろよ。」
ということが多いですね。
そして管理職はまたそのトラブル処理に忙殺されてしまう、
という負のスパイラルになっているわけです。
そこに気付いたので、
私は「忙しい」「時間がない」この言葉を言わないようにしよう、
もっと彼らの話を聴こう、と決め、
毎日『部下とのコミュニケーションタイム』を作りました。
すると、かなり細かいことまで把握できるようになったり、
単純なミスが少なくなったりと、すぐに効果が出始めました。
トラブルが大きくなる前に先手を打つことができるようになり、
大きなトラブルに発展してしまうこともなくなりました。
また適切なアドバイスを適切なタイミングで出来ることにより、
顧客拡販や新規開拓など売上貢献にも繋がりました。
では、実際に彼らとのコミュニケーションに時間を作ったら、
他の仕事をする時間がなくなったのか?
というと実はそうでもなく…
結局同じ量の仕事が同じ時間で出来てしまっていたんですね。
ただ、いろんなことを単純化したり簡略化したりしました。
これも効率化しなければと思っている時にはなかなか出来なかったのですが、
いざ時間が本当になくなってしまうと、効率化せざるを得なくなり、
勝手に出来てしまっていたんですね。
また同時に自分自身の営業効率も飛躍的に上がりました。
要は何度も何度も訪問したりする時間がなくなったので、
3回で決めよう、と言う風に自分自身の意識が変わったことで、
結果営業効率が上がっていったのだと思います。
時間は無限にあるものではなく、作りだすもの。
まさしくその通りですね。