働くとは?

仕事をおもろくする

3連休、皆さんどのようにお過ごしでしたでしょうか?
10月の3連休ともあり、私の家の周囲では運動会をしているところが多く、
運動会の音楽が心地よく聞こえておりました。
また、この3連休は大阪万博最終日もあって、
(残念ながら私は行けてません…)
大阪中が盛り上がっていたように思います。

さて、3連休の最終日。
私は少し買う用事があったので、普段あまり行かない百貨店に行ってきました。
といっても家から車で10分位のところです。

ちょうど帰りの時間、駐車場から出る時、交通渋滞とも相まって
駐車場の入り口で警備員の方々が交通整備をしてくださっていました。
その1人のおっちゃんが素晴らしいんです。

まずですね。全身使って交通整備をしている。めっちゃきびきび!伸び伸び!!
しかもその動きがとってもコミカルでダンスチック!!
多くの人が窓を閉めて駐車場から出て行くのに、
「ちょっと待ってくださいね。」
「あと二台で行きますからね。」
といったように声を出して交通整理してくださっていました。

おっちゃんの交通整備が素晴らしいので
(といってもこのおっちゃん…多分65歳位でしょうか)
「ありがとう。めっちゃ素敵やわ!」と出るときに声をかけました。

「おっちゃん、おもろいやろう??」と満面の笑みで答えてくれたんです。
「気をつけて帰ってなー。もう暗くなってるからなぁ~!」
とバックミラーを見ても手を振ってくれています。
思わず私も娘も、窓を全開で手を出しながら「ありがとう!」と答えました。

交通整備の仕事、この姿勢は本当に素晴らしいですよね。
自ら自分の仕事を面白くしているんです。
もちろんちゃんと交通整備もされています。
コミカルにダンスしているからといって、交通整備がおろそかになっているわけではありません。
でも待っている間も、通行人の方にも楽しんでもらいたい、そんな心が見えた交通整備の仕方でした。

よく研修で、仕事の目的意識を伝えます。
その時によくお話をするのがレンガ職人の話です。
何のためにレンガを積み上げているか?
レンガを積み上げているという意識なのか。
教会を作っているという意識なのか。
地域の方々の安らぎの場所を作っているという意識なのか。

この意識の仕方で仕事の面白さも、それに取り組む姿勢も
そして得られるものも大きく変わります。
だから大事なのは目的意識を持とうねって話なんですが、
このおっちゃんを見ていて、卵が先か鶏が先か?
目的意識が先なのか、自分が仕事そのものを面白くしようという意識が先なのか?考えさせられました。

目的があれば仕事にやりがいが出て面白くなるとよく言いますが、
このおっちゃん、どっちが先だったんでしょう??
待っている方々を楽しくさせたい。
気持ちよく帰っていただきたい。
来てくださった人に思い出の最後に心地よさを提供したい。
が先だったのか??

それとも交通整備と言う、ある意味単純な仕事に思えるもの(実際にはそうではないと思いますが)
暑い寒い、雨の日、といった少し辛い日を少しでも面白くしたいということなのか?
どちらが先か分かりません。
どちらが先でもいいと思います。

大事な事は、自分で自分の仕事をおもろくすることです。
弊社のパーパスが「ワクワク!おもろく働く社会を創る」です。
この「おもろく」にはおっちゃんと同じように、「楽しむではなくて、おもろくする」想いが込めました。
ただ単に楽しいとか、自分が楽しむではなくて、
自分の仕事を自分でおもろく創っていく。
この違いはものすごく大きいと思います。

本来であれば10月1日が内定式ですが、私は10月、目一杯研修が入っておりまして、
10月でようやく研修のない日が今日しかありません。
ですので無理を言って今日を内定式にしてもらいました。
併せて下期のキックオフも本日やります。
自分たちで仕事をおもろくするには?
この概念と具体的計画をメンバーと共に創っていきたいと思います。

学びは原点

先週ある会社様でリーダー養成研修を実施していたのですが…
そこでのプログラムの1つに
「どんどん時代が進化している中で
今当たり前になっていることが、将来当たり前にならないことが
多々ありますよね。
様々な問題や様々な進化がある世の中で、
具体的に将来自社や自分の仕事にどんな影響を与えるのか?
を論理的に具体的に考えよう」
というものを行いました。

たとえば、私が新卒の時の約25年前と今とでは当たり前が違います。
①人口の多い団塊Jrで、超買い手市場でしたので、
辞めたら次の転職先なんて見つからないよーが当たり前でした。
なので、多少しんどくても、嫌なことがあっても、頑張る!が普通でした。
今は少子化で超売り手市場ですよね。

②ハラスメントもまだまだ一般的ではなかったし
多様性とかも認められない世の中でしたので…
こうあるべき、が主にあって、そんなものか、と思っていました。
これ、否定的ではなくそういうものなんだ、という感じです。

③私が新卒の時には、オンラインなんてものはなかったし
PCも営業はまだまだ主流ではなくて
とにかく足繁く通う、が主でした。
メールアドレスとかもまだまだ個人のものは持ってなくて
係で1つ、くらいの感覚で、FAXと電話、そして対面でした

④PCでの入力業務はほとんどなくて、
手書きでいかに早く見やすく書くか?が主だったので
字がきれいな人、ってやっぱスキルあるよねーと言われました

という風に違ってますよね。
当然この先もどんどん変わっていくんです。
ですからネット上で、今後なくなる職業ランキングとかありますね。

受講者の多くが30代前半くらいの方々でしたが…
発表してもらうと、自分の職種はきっと30年後にはこんな世の中になっているから
なくなっている可能性が高い、や
自分の職種はなくなりはしないけど、今のこのスキルはきっと必要なくなって
こんなスキルが必要になるんじゃないか?
といった意見が挙がってきました。

大事なことは、将来のことなので誰にも分かりません。
でもこうなるんかもしれない…と前向きな危機感を持つこと。
そこから、今出来得ることは「何があっても学び姿勢を貫くこと」しかない
に気付くことです。

ダメなのは…
私の仕事なくなっちゃう!!と変におびえたり
悲壮感を持って動けなくなること。

危機感を持つことは大事ですが、悲壮感になって動けなくなるのは本末転倒です。
危機感を持ちながら、だからどうしたら??を考えていくこと。
将来のことなので、不確かなことはみんな同じです。
でもいつの世も、どうなるんだろう?どうしたらいいんだろう?を
広い知見から、斬新なアイデアを出して、すごい推進力で進めてた人が
結果、次の時代が来ても生き残れます。
だから、日々学ぶことって本当に大事だと思います。

もう1点。
学ぶことって、「慣れ」だし「習慣」なんです。
学んでいない人が、必要になった時に学ぼう!にならないんです。
だって学んでなかったら、必要な時すら気付かないからです。
だから気付かないまま、今までと同じようにしていたら
目に見えて変化し終わった後にしか気付きません。
そこから学んでも遅いんです。
そして学ぼうと思っても、慣れてないのでしんどい…。
だから途中で諦めちゃう…
この繰り返しです。
改めて、自分で学び気付くことって、本当に原点だと感じた次第です。

ビジョンを自分の言葉で伝える

先週とある会社様で、有志の方々へのコーチング研修を実施してきました。
コーチングマインドやスキルなどを1日でぎゅーっと凝縮して学ぶ
プラスして知識として学ぶだけではなく
その都度その都度学んだスキルを体得していくワークやロープレも
ふんだんに盛り込み、1日終われば、参加者の方々も
ぐったり疲れたーという研修でした。

コーチングをする際に大事なことはいくつかありますが
その中でも、ビジョンを自分の言葉で伝えること!!が肝です。
特に企業内でのコーチング(上司の1on1面談など)では
このビジョン提示力がないと…

●●さんに聴いてもらってすっきりしました!
私のやりたいことが見つかりました!
でもこの会社では無理なので、転職します!
になってしまう可能性大です。

ですから特に上司からメンバーへのコーチングセッションでは
本人のやりたいことや夢を引き出し、
そのうえで、企業のビジョンと融合させていくことが肝になります。

と、ある方から質問を頂きました。

「夢」「目標」「ビジョン」「希望」といった視点が欠けているのか、
具体性をもってうまく自分につなげられません。
この視点は、訓練やスキル習得・習慣化によって身に着くものなのでしょうか。

確かに…普段の業務では、この視点はなかなか形成が難しいものです。
よく、目的と目標を混同しがち、と言いますが…同様に
夢=ビジョン≒希望で、目標は少し異なります。
まず夢=ビジョン≒希望から。

大人になるとなかなか夢やビジョンは描けない、と言われますが、
これは原因の1つとして、考える機会が少なくなったからです。
子供はどんな大人になりたいか?をよく考える機会がありますが、
大人になると、どんな人になりたいか?
を考えることもなくなってきます。
自分のなりたい像をイメージして、そのイメージを単語で表す。
これが一番身近な夢の具現化になります。

次にこれを仕事に結びつける方法ですが、
仕事をしていて、嬉しいな、楽しいな、成長したな、
と感じる瞬間があると思います。
その都度、その感情やどんな時にそう感じたのか?
を書き留めておきます。

この書き留めた言葉を繋ぎ合わせて
「●●のために働いている=頑張っている」
といったような文を作成していきます。
これがビジョンやパーパスです。

特別なスキルは特に必要ないのですが、
自分の想いや感情を言語化するのは、
やはり慣れが必要なので、都度都度、自分の感情や想いを言語化していく、
言語化しやすいように誰かに話してみる、が大切です。

最後に、目標ですが、これは夢やビジョンの実現のために、
「いつまでに」「何を」「どれくらい」を決めることです。
ですので、非常にリアルで、数字が入ります。
この目標設定にはある程度のロジカルシンキングスキルが必要になります。

順番は、
まず①自分の夢を描く、
次に②会社のビジョンと結びつける
③実現のための目標設定する
という順番です。

普段は業務に翻弄されてしまっている…
ついつい後回しにしてしまっている…
あと1か月で上期も終わります。
ぜひこの機に、想いを言語化してみてください。

好きになるとスキルが付いて得意になっていく

先日ある会社様が主催されるフォーラムセミナーでの
ライブ配信がございましたので、
お客様先に行きライブ配信を行ってきました。

皆様、事前に申し込まれていると言うこともあって、
実技応答時間が10分ほどあったんですが、
10分の間ではお答えできないほど多くの質問をいただきました。
ありがとうございます。

改めてこのような機会をいただけたこと、
また皆さん真剣にライブ配信を見ていただき、
Q&Aなどで質問をいただけること、
とてもうれしいなぁと思います。

そしてその際の空き時間などにご担当の方といろいろ話をしてたんですが、
どうして山口さんてそんなに楽しそうなんですか??と言う質問をいただきました。

私は仕事はとっても楽しくて、大好きなんですけれども
仕事を楽しむ姿勢がすごく大事だなぁと思っていて。。。
現実として、今の私の仕事では、嫌な仕事とかやりたくない仕事は1つもありません。
でもじゃあこれサラリーマン時代や新入社員の時どうだったかなぁ?
と振り返ると…そうではなかったと思うんですね。

中にはこの仕事苦手だなぁとか、この仕事やりたくないなぁも
あったと思います。
ただあんまりそれを私は考えたことがなくて、
どちらかと言うと、じゃあどうやったら面白くするか??を念頭に
仕事をしていたように思います。

このよく言うんですよね。
好きなことを仕事にする。

これができれば、もちろん良いに越した事はないと思います。
ただこの好きなことって、変わっていくんだなぁとつくづく思います。

私の甥が小学校1年生頃から本格的にテニスを始め、
3年生の時には全国大会に出るなど、テニスでの才能が出てきました。
ただ…じゃあそれはプロになれるほどか?というと、そうではありません。

どれだけ練習をしても勝てない試合が続いたり、
どれだけトレーニングをしてもうまくいかない時もたくさんありました。
ただ本人はやっぱりテニスは楽しいと言って、、ずっと続けていたんですね。
中学の時も高校の時も遊ぶ暇なく、ずっとテニスをしていました。
大学もテニスの推薦で行きました。

今大学4年生になりましたが、1年ほど前に「テニス楽しい??」って聞くと、
楽しくはないよ。と返答が返ってきました。
もう楽しくはないんだけど、日常生活の一部かな…
そんなふうに答えていたのを鮮明に覚えています。

テニスをしていない他の大学生が遊んでいたりアルバイトをしていたり
すごくうらやましい。
どれだけしんどくても自分は練習しなきゃいけない。
どれだけ遊びに行きたくてもテニスをしなきゃいけない。
もちろんそれは自分が好きで選んだ道なんだけど、
やっぱり他の人を羨ましいなぁって思ったり、
もうやめてしまおうか。。。
なんていうのは何百回も思ったと言っていました。

これ、好きで始めたのに、
しんどいなぁ、他の人羨ましいなぁ、他のこと何かできるんじゃないかな?
って思ってしまう、良い例だと思います。
だからこそ、例え好きなことを仕事にしていたと仮にしても
それを楽しみ続ける努力ってやっぱり必要だと思うんですね。

実は私…。この楽しむ才能と言うのは昔からあったように思います(笑)。
高校生の時に物理の授業がありましたよね。
物理…私は…日本語と思えないほど理解ができなかったんです。

というのも先生はずっとぶつぶつぶつぶつ黒板に向かって何か書いてる。
彼にとってはこの物理っていうのは当たり前にわかること。
なので、すらすらすらすら物理の色んなことをしゃべってるんですけど、
苦手な私には、同じ日本語とは思えないほど全く理解ができませんでした。

当然授業はつまんないし、すぐ眠たくなります。
この先生、もう名前も忘れましたが…口癖があったんです。
モゴモゴしゃべっていて、「キューテンパー!」と大きく言いながら振り返る。
「キューテンパー!はい、山口さん!」みたいな感じで生徒を当てる。
この「キューテンパー!」9.8なので、
おそらく重力か何かの数字だったような気がすると思うんですが、
まぁそれすらも当時もあんまりよくわかってません。

ただこの「キューテンパー」の言い方が数パターンあって、
それを分析して、どんな時にどのパターンを使うのか、
1回の授業の中で何回それをどのぐらいの割合で使うのかを、
ずっと私は数えてたんです。

授業は全然面白くなくて、物理も全然わからなかったんですけど、
実は眠気は吹っ飛んでいったんですね。
そしてそれを分析したり数えたりすることが結構楽しくなって
物理の授業は好きになりました。点数は悪かったんですけど(笑)。

こんなふうに、自分の苦手なこと自分が嫌いなことも
どうやったら楽しくできるか?
少なくともプラマイゼロに持っていくにはどうしたらいいか?
そんなことをするのに、私は昔から長けていたように思います。

これ仕事でも全く一緒です。
若いときにはクレーム対応が最初は苦手だなと思ったんですけど、
おお、今度はそう来たか!!??
そんな言い方普通する???
次はどんな言い方が来るか?
じゃあどう言ったら納得してくれるか?
そんな感じで楽しみ出していくと、全然嫌じゃなくなったし、
むしろ楽しくなりました。

数年経つと、もうクレーム対応の天才と言われるようになって
実はちょっとややこしいお客様は全部私のところに担当になる…
みたいなことにもなりました。
難しいなぁと思ってたことも好きになる努力をやってみると、
当然そこにスキルがついてきます。
そして最終的にはそれが得意なことになっていく。

苦手かな?難しいなぁ…嫌いだな…
と思う事でも好きになる努力をしてみてください。
これは決して難しいことではなくて、
どうやったら楽しくなるか?どうやったら面白くなるか?
ここに集中する、ことだと思います。
ぜひ仕事を楽しんでいただけたらと思います。

夢やビジョンを描く

管理職研修を様々な企業様で実施させて頂いており
その中で、昨今必ず入れてほしいとご要望もあるプログラムが
ビジョンの浸透です。

これはスキルとは少し異なりますが
管理職にはマストな要素、ですよね。
ビジョンの浸透が出来ていなければ
当然モチベーションも維持しにくくなります。
大きな壁にぶち当たった時に、障壁が大きくなればなるほど
それを乗り越えるためのメンタルも必要になります。 
どの企業も「このビジョン共感できないわぁ」なんてものは1つもないんです。
どの企業のビジョンも、多くの人が共感できる内容です。
ビジョン=みんなで叶える大きな夢ですから、
「うちの会社だけ良ければいいよね」なんて内容は
絶対入ってないんです。
そもそもビジョンは社会的意義、ですから。

では、このビジョンを浸透させるには??ですが、一言で
個人のビジョンを組織のビジョンと融合させていくことなんです。
それはそうなんですけど、実際には…
いつも研修をしていて…個人のビジョンがない!!が一番よく出てくる悩みです。

先日の研修でも目標は分かるんですけど
夢とかビジョンとかなかなか分からなくて…
というご相談がありました。

大人になると…なかなか夢やビジョンは描けない、と言われますが、
これは原因の1つとして、考える機会が少なくなったからです。
子供はどんな大人になりたいか?をよく考える機会がありますが、
大人になると、どんな人になりたいか?を考えることもなくなってきます。

ミッションステイトメント、とも言いますが、
どんな人になりたいのか?を考えて、言語化してみることです。
例えば、自分のなりたい像をイメージして、
そのイメージを単語で表す、でも構いません。
1年に1回くらい、この考えて、言語化する時間を設けることが大事です。
これが一番身近な夢の具現化になります。

次に、これを組織=仕事に結びつける方法ですが、
仕事をしていて、嬉しいな、楽しいな、成長したな、
と感じる瞬間があると思います。

その都度、その感情やどんな時にそう感じたのか?を書き留めておきます。
この書き留めた言葉を繋ぎ合わせて「●●のために働いている=頑張っている」
といったような文を作成していきます。
これがビジョンやパーパスです。

特別なスキルは特に必要ないのですが、自分の想いや感情を言語化するのは、
やはり慣れが必要なので、都度都度、自分の感情や想いを言語化していく、
言語化しやすいように誰かに話してみる、が大切です。
まず…
①自分の夢を描く
②会社のビジョンと結びつける 
③実現のための目標設定する という順番です。
是非ご自身の、部下メンバーの想いを言語化してみてください。

無敵のスキル

先日ある会社様での管理職研修で
新入社員が抱える悩み、不安ってどんなことがあるでしょうか?
というワークを実施しました。

上司や先輩社員とうまくいかない…
仕事についていけない…
残業が嫌だ…
怒られるんじゃないかな?と不安…
といったような内容がピックアップされました。

勿論上記のような悩みもあると思います。
しかし、それ以外にも…
実際に新入社員の方々にリアルに話を聞くと
こんな話が結構出てきます。

満員電車に慣れない、辛い。毎日同じ時間に同じ場所に行くことに刑務所に入れられた気になる(=閉塞感)
最寄駅から会社に向かっている時に、みんな同じ方向に歩いて行く(自分も同じ方向)中で軍隊に入ったような気がしてしまって逃げたくなった…。

実際に入社して1か月以内の超早期離職の理由に
上記理由が挙げられるようです。

社会人生活が長くなると
そんなん当たり前やん!!と言いたくなる内容ですが
特にコロナ禍において、テレワークや時差登校をしてきた学生にとっては
これらの経験は、どうもかなり辛いようです。

しかし一方で自分自身を振り返ると…
私も満員電車が最初はすごく嫌でした。
新入社員の時には実家から会社に通っていましたが
結構田舎に実家があるので、通勤時間は1時間半ほど。
そのうち1時間15分は立ちっぱなしの満員電車でした。
帰りは残業でくたくたになっているのに、座れなくて
立ちながら寝るというスキルが付くようになりました(笑)。

どうしても朝の満員電車が嫌で…
1時間ほど早く出勤し、満員電車を避け、座っていける(=寝れる!)を
ずっとしていましたし、
入社して1年経ったときには、会社の近くにワンルーム借りて
平日はそっちに帰る、週末は実家に帰る、みたいな生活をしていました。

おそらく満員電車に慣れない、同じ時間に同じ場所に行くことに慣れない
というのは今も昔も一緒だと思います。
特に大卒者の場合は、4年生になると、毎日学校に行かないし
行っても昼から、といったように授業数が少なくなるので
毎日朝から、は今も昔も慣れていないと思います。

ただ、一方で昔と異なるのが
「壁を乗り越えられるか」という視点かな、と思います。
昔は壁は乗り越えろ!根性で乗り切れ!やり切れ!みたいな言葉が
たくさんあって、無意識のうちに、大なり小なり
壁は誰にも必ずあって、それを乗り換えるしかない!
という危機感に近いものがあったと思います。

ところが今は、乗り越えるという概念よりも「避ける、よける」ほうが強い気がしています。
これはインターネットが出来たこともあるし
世の中の価値観や概念が多様化したことも影響していると思いますが
乗り換えるんじゃなくて、避けて通ってもいいよね。
だって他にもいろいろあるし。
という感じがすごくします。

実際に新入社員や面接などで…
「友達とのけんか」「嫌いな人との付き合い方」「人生での挫折」みたいなことを
聞いてみると、圧倒的多数が
「ない」なんです。

友達とも喧嘩もしないし、嫌いな人もいないし、挫折も味わっていない
という人たちが多いです。
ただ、これは無気力とかやっていないとかではなくて
お友達もいるし、色んな人とも付き合っているし、アルバイトもしているし
クラブやサークルなど色んな経験もしています。

ではなぜ摩擦がないのか?
これもダイバーシティだと思うんですが
「相手の価値観や想い」を否定せずにそのまま受け入れることが出来て
例え意見が食い違っても、上手に折衷案が出せてお互い納得してたり
お互いに得意分野を発揮して相乗効果でみんなハッピー!みたいな感じです。

この摩擦がないことやシナジーを生み出していることはすごく素晴らしい
スキルだし我々昭和世代も彼らを見習うべきところだな、といつも思います。
ただプラスして、乗り越える、ということも出来れば無敵なのにな…
と思うわけです。

満員電車が嫌なら、会社を辞める以外にも
乗り越える方法はたくさんあるはず。
人生には、乗り越えることと、避けることの
両方必要で両方とも出来れば無敵なんじゃないか??と最近つくづく思う山口です。

選択の仕方

長いGW明け、という会社様も多いのではないでしょうか?

GWが過ぎれば夏、と言ってもいいほど暑くなりましたね。
皆様はリフレッシュできたGWでしたか?
私はこのGW、さっそく今年初の潜りに石垣島へ!
青い海と深い海に癒されて帰ってきました。
潜れば潜るほど、海の魅力に引き込まれ、とうとうダイビング用のカメラも帰りの飛行機待ちの間にポチってしまった山口です。

さて、GW前のメルマガでお話していた弊社の営業研修。
百貨店で4時間並んだ人と、相手に圧倒的差を付けて利益を出した人。
総合評価は4時間並んだ方が圧倒的に高かったんです。
さて、その理由は大きく2つあって…
1つは前回のメルマガでお話した「相手に合わせた商品か否か?」になります。

そしてもう1つは…
1つ目の理由以上に大きな差をつけた理由。
どこまで新しい分野で、よりチャレンジをして挑んだのか?なんです。 

百貨店で4時間並ぶことについては、
もともとの彼のパーソナリティーから考えても得意分野ではありません。
むしろ一番苦手といってもいいかもしれません。
自分のよく知っている領域(興味のある領域)でもないんです。
ただ自分の知らない領域でチャレンジをしてみる。
そして4時間1人で並び切るという、ある意味「1番しんどい方法」を選んでるんですね。

 一方利益額が大きく出したけど、最も自分の得意とする領域で
よく知っている領域でそこから出ようとせず、
そしてこの相手よりも利益を大きく出すという目標に目をとらわれてしまって、
新しいことにチャレンジをする=汗を流して努力をする方向性が少しずれてしまった。
彼の方が評価は実は低いんです。 

彼らに伝えたのは…
2人ともとっても頑張ってる事はよく分かっているし伝わっています。
決して手抜きをした、とかなまけた、なんてことは2人ともありません。
2人とも、とっても「努力」をしたんです。

ただこの「努力」の方向性について…。
努力は報われる、私は間違いだと思います。
正しい努力は報われますが、間違った方向性の努力は報われないんです。

 人生いろんな岐路に立った時、いくつも選択肢があります。
その中でついつい人間は、1番楽な方法を選びがちです。
防衛本能の1つと言っても良いかもしれません。
でも常に1番楽な方法を選んでいったら、どうなるでしょうか?? 

新しい知識も経験も増えないし、
居心地が良くて安全領域の中にいるので、そこからなかなか抜け出したくありません。
恐ろしいことに、これは無意識で選択してしまいます。
意識的に「楽な方を選ぼう」とは多くの人は最初は思わないんです。
無意識だからこそ、怖い「陥りやすい穴」だと私は思います。 

では一方で、1番しんどいだろうなぁという道を選んだら、どうでしょうか??
当然自分の知らないフィールド、自分の知らない世界、
そしてそこで勝負するには知識が必要になります。
そしてそれを耐え抜く根性もいるでしょう。
でもこれを続けていくと、どうでしょうか?? 

実はこれが大きな差になります。
研修でよく、「20代で必ず身に付けておきたいこと」の考え方をお伝えしますが、20代でついた差は一生埋まりません。
なぜなら20代でつけるべき事は、知識やスキル以上に大事なことで、これは考え方や取り込み方なんです。

 20代で1番楽な方法を選んでしまったら、
その後30代40代となると当たり前ですが、もっと楽な方法を探すようになります。
これ営業で言うと典型なんです。

 既存顧客にばかり営業してしまう。
新規顧客の営業が苦手だ。
なぜか?? 

既存顧客の方が絶対楽なんです。
信頼関係は築けているし、その企業様においても実績がある。
だから提案も通りやすいし、ヒアリングもしやすいんです。

 一方新規営業では、とにかくまずアポを取るところからがしんどい。。。
アポを取っても相手の人となりもわからないので、
ヒアリングも難易度が高くなる。
そこから信頼関係を積み重ねるには時間もかかる。 

当然新規営業になると、よほどのことがない限り、競合他社とのコンペになります。
競合に勝ち抜くだけの提案が必要になってきます。
でもこれを続けていくと、どうでしょうか?? 

新規営業ができるスキルがあるんだったら
当然既存顧客の拡販もできるんです。
これが大きな差になるんです。

 彼らにも少しでも伝わってくれたらいいなぁと思います。
これを1つの良い経験として、
常に自分の前に現れるたくさんの選択肢の中で、
「1番しんどい道を選ぶ」
そんなふうに進んでいってくれたら…と期待してなりません。
一緒に頑張ろう!若者たち!!!!

営業の本質

先日、弊社の新入社員研修の1つとして
営業実践研修を1日かけて行いました。
これは、まだ営業の研修を受けていない彼らなんですが、
営業スキルやテクニックを学ぶ前に
営業の本質を学んでほしいというのが目的です。

前日の終業前にルールや概要説明をしました。
まず、当日(明日)1時間のヒアリング時間も設けます。
その後必ず仕入れに出かけてください。
何を仕入れてもらっても構いませんが
 1人5000円の予算です。
午後4時までには会社に戻ってきてください。
4時までなので何時に帰ってきてもらっても構いません。
4時から1時間営業時間を設けます。
社内のメンバー誰に対して何を営業してもらっても構いません。
ただしメンバーは会社のお金=経費ではなく、
自分のお金で買う基準で、買うか買わないかを判断をします。

何を仕入れて、いくらで売る。
どのように売る。
全て自分で考えてもらいます。
ただし必ず利益を出さなければいけない。
もちろんその仕入れ調達に向かう交通費も経費に含みます、が概要ルールになります。
そしてこれは個人戦です。
ですので、相手よりも多くの利益を出すということが目標になります。

弊社には新入社員が2人いるんですが、
2人ともとっても頑張って真剣に取り組んでくれました。
1人は。。。おそらく前日からいろいろリサーチをして
いくつか候補があったと思われます。
当日の朝、メンバーにヒアリングをして、
おそらく。。。その候補の中から絞りました。
そしてなんと!!!
4時間も並んで!!その日までの限定商品(グミ 大阪発売なし)を百貨店で購入してきました。

もう1人は。。。ご実家がお肉屋さんを営んでおられ、
そこで、安く良い肉を仕入れ、営業しました。
ただ単純に売るのではなく、自分で近くのスーパーに行って、
このぐらいのクオリティーのお肉であればいくらぐらいなのか?
もリサーチした上で、
スーパーよりも良いお肉を安価で!と値段設定し
営業トークに盛り込んでいました。
さらに!牛すじ肉を自ら切り込みを入れて下茹でしてくれるという手間もかけていました。

ですので、2人ともとっても頑張って取り組んでくれたんです。
そしてその努力が、いわゆるキラートークとなり、
その商品に対する思いがたくさん詰まった
良いプレゼンだったと思います。

百貨店で4時間並んだメンバーは利益が100円程度、
実家のお肉屋さんで仕入れて営業したメンバーは、利益が1500円程度と、
結果には大きな差が生まれました。

2人は利益を出せた!!!
と思っていたんですが。。。
大きな見落としが!!!!

人件費が入っていません!!!
自分が1日動くと幾らの経費が発生するのか?
がすこーんと抜けているんです。

この抜け落ち、キャリアを積んでいる人にも
結構多く見られます。
私が動くだけなんで、いいですよ!!と。
一見フットワーク軽めに見えるんですが
そこに経費が掛かってることを忘れてます。
2人とも、あっ!!!と良い気付きになったようです。

そしてフィードバックです。
個人戦なので優劣がつきます。
実は。。。フィードバックで高得点をつけたのは
百貨店で並んだ方なんです。
スキルや営業テクニックは2人とも同じ。
真剣に、一生懸命に取り組んだのも、2人も同じ。

でも評価に差が出た理由は2つ。
なぜか???
営業の本質の1つ目。
相手の望むもの(もしくは必要なもの)を提供しなければいけません。

ヒアリングをして、調べてきた候補の中から絞った方が
より相手に合わせて営業したと言えます。
一方、お肉を売ると言うことを既に決めていた方は、
自分の売りたい物を売ったので、
この観点で百貨店で4時間並んだ方が高得点なんです。

次に2つ目の差が出た理由。
こっちの方が雲泥の差となりました。
これについては次回のメルマガで!!

感動とは?

普段は全くテレビを見ない私ですが、先週金曜日久しぶりにテレビを見ました。
というのも、娘から「高校のダンス部がテレビに出るらしいから見たい」とあり、一緒に見ました。
見た方もいるかもしれませんが、「それSnow manにやらせてください」という番組です。
3時間の特別番組でした。
9人ダンスのチャンピオンを決める番組なんですね。

もうこの10年以上テレビを見ていないので、この番組自体も初めて見るし、
すみません…。正直Snow manが誰かもわかりません。
ただ3時間ほぼ号泣しっぱなしでした。

実は私…
中学高校6年一貫の学校に通っていましたが、6年間ダンス部だったんです。
ですので番組を見ていて、あか懐かしいなぁという気持ちにもなりました。
娘は中学1年生になりましたが、6年一貫教育の学校で
その高校生が今年2年連続、高校ダンス大会で日本一になったようです。

私が中学高校と同じような大会があったので、その難しさも大変さも分かります。
(私の時よりも参加高校数が遥かに多いので、もっと難しいと思います)
その日本一に日本2年連続なったんだ!!!!すごすぎる!!!!
と思いながら見ていました。

もちろん番組に出ている人たちは、プロのダンサーもいるし、エンターテイナーだし、アイドルだし
高校生と言っても日本一です。
一人ひとりの技術が高いこと、向き合う姿勢が真剣だということを加味しても、
人ってここまで真剣に一生懸命になれるんだ。
だからこうやって感動が与えられるんだ
と改めて感じました。

高校生のダンスグループが踊り終わった後のコメントで
しきりに感謝を伝えていました。
このような機会をいただいたこと、全力を出し切れるほど周りがサポートしてくれたこと、
その全てに感謝しかない、と。
すごいですよね。高校生ですよ。

仕事ではよく、
感動を与える人になろう。
感動するような仕事をしよう
と言いますが…
ここまで私たちは真剣になっているだろうか?を改めて考える時間になりました。

番組内でも誰かが言っていましたが、
技術やスキルが素晴らしく、作品が素晴らしいことが感動を与えるわけではない。
そこは当たり前で、プラスしてそこにどれだけ真剣に向き合って
1分1秒を惜しんで努力したか??
その結果が全て作品に出るんだ!と。
そしてその真剣に向き合う姿勢と努力が、人に感動を与えるんだ、と。

いい言葉だなぁと改めて思います。
子供や高校生にできることが大人にできないわけがない。
出来ない大人は彼ら彼女たちに対して恥ずかしいです。
もっともっと真剣にならないといけない。
そんなふうに改めて感じた3時間でした。

理不尽の定義

先日ある会社様で新入社員研修を実施いたしました。
新入社員研修といっても、いわゆるマナーや敬語、電話応対などの基本的マナーではなく、
キャリア形成が主な内容でした。

このメルマガでも何度もお伝えをしていますが、若手には質問責任があります。
質問をすることで、より知識が深まるし、より理解をしようとするし、
そして何より納得感が醸成されます。
ですから必ず質問をしましょうね、とメルマガでも研修でも
何度もお伝えしていると思います。

研修中で「必ず質問をしてください」と、ランダムで数人に質問してもらいました。
ある方からこんな質問を頂いた頂いたんですね。

(コーチアビリティーをその前にお教えしていました。素直に受け止める力です。)
質問は…
コーチアビリティ=素直に受け止めるスキルとあるんですが、
中には理不尽なことを言われることもあると思います。
この理不尽なことを言われたときに、どうやって素直に受け止めたらいいんですか??
という質問です。

なかなかいい質問ですね。
研修中に私はこんなふうに返答しました。

もしかしたら理不尽だな…と思うことであったとしても、
すぐに理不尽だ!って思ってしまうと、なかなか素直に聞けません。
だから理不尽だなぁってまず思うのではなく、その中で学べる事は何なんだろうか?
その中でも自分が取り入れたら良い事は何だろうかと?考えることが大事だよ
とお伝えをしました。

研修中の質問で限られた時間なのでこのような返答に留めたのですが、
これにはもう少し深い背景があります。

新入社員の多くは、もしかしたらいろんな場面で理不尽だと思うことがあるかもしれません。
でも実際にはその9割以上が理不尽ではないんです。
これは彼らが育ってきた、学生時代からの常識や経験からすると理不尽だと思うかもしれません。
でも、社会人にとってみれば、極めて当たり前のことで、全然理不尽ではないことが
実は多いんです。

例えば…
仕事が忙しくて、お昼休憩を取れなかった。。。
でも上司や先輩からは…
●●までにこの仕事を終えないといけないから、ランチよりも先にこの仕事をやってください、と言われます。
(極めて当たり前ですよね…)
しかしその後も、仕事が立て込んでしまって…
その結果、ランチ休憩が取れなかった…これは理不尽だ!!!
と感じるかもしれませんが、、、
これ、毎日毎日この状態だと理不尽で組織として改善が必要ですが、
たまにこうゆう日がある、締め切りや月末など納期が迫ったときにはこうなる、
というのは極めて当たりまえのことで、全然理不尽ではありません。

何を意味して「理不尽」と定義づけるのか??
ここが一番理解してほしいところです。

今まで学生時代では、1時間いくら、の時給で働いていました。
でも正社員になると、月給や年俸で働きます。
この時給と月給・年俸の違いは何なんでしょうか?

時給というのは、「1時間あたり」の仕事をするというのが時給の考え方です。
月給や年俸になるとこれが月間や年年間で「どれぐらいの業務」をするかによって
対価が支払われます。

この、「時給いくらの考え方」が抜けずにいると…
お昼休憩が取れなかった。だから損をした。これは理不尽だとなりがちですが、
1日の中でその業務をすることが彼らの責任ですから、
その時間の中でできなければ自分の責任になり、お昼休憩や休憩時間を削ってでも、
その仕事を完遂するのは極めて一般的で当たり前の考え方なんです。

だからといって…サービス残業しろとか
だからといって…必要ではないのにもかかわらず、お昼休憩を削れ
と言っているわけではありません。

その時間の中で、業務が出来ている人が他にいるのであれば、出来て当然なんです。
できないのは自分のスキルのなさ、自分の力のなさなんです。
もしそれがまだ出来ていないのであれば、汗をかいて補うというのは
当たり前のことなんです。

もしかしたら新入社員の方がこれは理不尽だ!と思うことがあったとしても、
「理不尽じゃないことが実際には多い」ことも覚えておいて頂けたらなぁと思います。
最初から理不尽だ!おかしい!と捉えてしまうと、
そこから何も学べないし何も気づけないんです。
そこから学ぶ事はなんだろうか?そこから自分が何を学べばいいんだろうか?と
考えることが大事だと思います。
まだまだ新入社員研修が続きます。
彼らが自分で考え、1つでも多くのことに気づき、
そして自分の成長に取り入れてくれることを期待しています。