今回のお勧めの1冊は「大学を出て仕事もせずにダメだった僕を生かしたリクルートの組織風土」(長崎哲也さん著・カナリアコミュニケーションズ)です。
リクルートさんの組織風土や教育体制の本はいくつか出ていますが、さらっと読めて、分かりやすい1冊ですね。
私もこれまでの仕事柄、リクルートさんやリクルートさんのトップパートナーさんとお仕事させて頂くことも多くありましたし、
何より、前職でリクルート媒体をたくさん売らせて頂いたので、 それなりにリクルートさんの組織風土やリクルート社員の方々を知っていますが、 よく分かる1冊だと思います。
確かに、リクルート社員の方々は「自ら仕事を創り出し、楽しむ」ことに非常に長けていると思います。
色んなことにチャレンジし、そして顧客志向も強い方々が多いように感じます。
仕事柄、色んな採用媒体の方々と直接お仕事させて頂くことも多いですが、やはり他の媒体社さんと比べても、「主体的に『やりたい』という意欲」が非常に濃いように感じます。
それがリクルートさんの強みであり、また日本の採用市場において50年近くも牽引してきた企業であることの裏付けになっていると感じます。
この本で最も共感し、そして見習わないといけないと改めて痛感したところが、「あなたは何がしたいの?」と常に問いかけるマネジメントを徹底しているところ。
そして、「やりたい」と手を挙げた人に全権を任せ、応援サポートする風土。
私も研修でも「耳にタコ」になるほどお伝えしていますし、もちろん弊社でも実践したつもりだったこと。
それは管理職の役割として「指示命令管理」するのではなく、「聴き、認め、そして任せること。良い失敗(チャレンジ)をたくさん経験させ、小さな成功体験を積ませること」です。
ただ、読みながら、「あぁ、でも出来てなかったよな。」や「あれは、任せるではなく丸投げになってたよな。」ということがポンポンと頭に浮かんできました。
リクルート流育成の方法から、それが組織風土として根付くまでが分かりやすく書いてある1冊です。
もちろん中には、「それはリクルートという大企業だから出来ることだよ。」といったこともありますが…
でも大半は中小零細企業でも真似できることやヒントになることが多くあると思います。