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先日、ある企業でリーダー養成研修を実施させていただきました。
今回のプログラムはロジカルシンキングとコミュニケーションです。
コミュニケーションも、論理的に相手にわかりやすく伝えましょう
と言うコミュニケーションを実施させていただきました。
ロジカルシンキングのワークで、
今、何が自部署もしくは会社にとって課題なのか?
を挙げてみようというワークを実施したんです。
リーダー養成研修なので、管理職候補の方々なんですが、
まず出てこないんですね。
今まで自分自身の課題については考える機会はたくさんあったんですが、
全体を俯瞰的に見て考えるということを
ほとんどしてきませんでした。
ですので、自部署や会社の課題って言われても…
なかなかみんな出てこないです。
しばらく色んなディスカッションをして
上がってきたのが以下3つの課題。
時間がない
人が足りない
お金がない
この3つです。
この3つについて、じゃあ時間ってどうやって増えるんだろうね?とか
人が足りないから、じゃあどうやって新しく新規採用者(新入社員)を増やそうか?
といった対策にいきがちだったので、、、。
「ちょっと待ってね」と、皆さんのワークを止めて…
時間がない
お金がない
人が足りない。
この3つは課題ではないですよ、という話をさせていただきました。
この3つは、、、一言で言うと言いやすい言い訳です。
じゃあ時間を作ればいいじゃない。
じゃあ人を入れればいいじゃない。
じゃあ投資すればいいじゃないと。
という課題解決策しか出てきません。
なので時間がないよね。
人が足りないよね。
お金が足りないよねって言ってしまうと、そこで詰まってしまうんです。
まずここに皆さん、????がたくさんついてキョトン状態でした。
だって、時間がない⇒残業するしかない
だって、人が足りない⇒人を入れてくれ!
だって、お金がない⇒資本投下してくれ!(新しい施設やシステム、制度の導入)
以外の解決策がないでしょ???
それって課題じゃですよ。とお話させて頂きました。
そして次に、そもそもほんとに人って足りないの?という話をさせていただきました。
実は午前中に自社の良いところをあげてみようというロジカルワークをやったんですが、
その時にすべてのグループから上がってきたのは
同業他社に比べて、自社は残業が少ない、だったんです。
同業他社が平均20時間程度の残業に対して、
自社は月9時間の残業で、非常に良いよね、って言ってたんです。
残業時間が9時間の会社が本当に人って足りないの??
と話をすると、、、
みんなそこで初めて「本当だ!!」と気づきます。
物事を俯瞰的に見て、それを感情論抜きに事実として確認をするって事は
実はものすごく大事なんだってことを皆さん体感いただきました。
ではなぜすぐ人がいないという課題に行き着くのか??
これは普段の会話の中で、特に忙しい時に「あぁ人が足りないなぁ」
という話が出ているからなんです。
人が足りないことが本当かどうかを検証する前に(考える前に)
脳に「人が足りないよね」が事実(のように見える)として
インプットされてしまってます。
これ、前述したように全然事実じゃないですよね。
本当によく考える癖っていうのは非常に大事なんだよ
というのをロジカルワークで実践をしてもらいました。
特に人間は感情の生き物です。
声の大きな人、役職者から
忙しい時に「人が足りないよね」を、さも事実のように言われると、
それが本当に事実かどうかを考えることもなく、
人が足りないんだ、と脳には事実としてインプットされます。
普段から、「本当にそれが事実として正しいのか?その事実の根拠はどこにあるのか?」と
考える癖が必要ですね。
論理的に考える。
いろんな仕事で非常に重要なスキルです。
ぜひ皆さん、普段から本当にそうなのか、そのエビデンスはどこにあるのか?
そしてどうしたらいいのか?を考える癖をつけていただけたらと思います。