「どこ視点?」を持とう。

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3年前に今のマンションに引っ越しました。

低層住宅なので10軒くらいしかありませんので、
必然的にマンション理事を3年ごとに行います。

今年は若輩者ですが理事長をさせて頂きました。

もう築30年超というマンションなので
色んなところを直していかないといけません。

いわゆる経年劣化です。

大きなものでエレベーター。
これが高い!!

エレベーター改修については、
私が入居前の約5年前くらいから議論検討してたそうですが
これが全然決まらない。。。

この3年、私が引っ越してきてからも
ずっと議論してきましたが本当に決まらない…。

というのも、建った時からの住民は今のエレベータに思い入れがあったり
そんなに今すぐに必要なのか?というところに納得感を得ることが出来ず
議論は決着を得ないままなんです。

先月、住民集会で皆さんの意見を聞きながら議論をしていました。

すると、ほぼ大多数の方が「もうそろそろ替えたい」という意見でした。

替えなくていいという意見は、実は1軒のみ。

ただこの1軒の方が、建った当初から
住まれていた重鎮さんなのです。

でも、大多数が替えたい、ということなので、
これは替える方向に進んだ!

と私は思いましたし、他の住民の方からも
「やっと1歩進んだ!」と思ったようでした。

しかし、先日の理事会でまた振り出しに戻ってしまったんです。。。

やはり納得されておらず、
他の議題そっちのけで、
このエレベータ問題について2時間。

どれだけ他の住民から「替えたい」という
意見があっても替えなくていい理由や
替えずにいた事例などをお話しされるんですね。

気持ちは分からなくはないのです。

もちろん新しく入居した私よりも、
もっともっと思い入れもあるでしょうし、

その方は不動産会社を経営されているので、
専門的な知識もお持ちですし
替えなくていい、という意見になる、
その心情は分かります。

でも大多数は「替えよう、替えたい」という意見。

どうしたものか???

多数決や住民投票を行って可決することは簡単なのですが
重鎮さんですし、ご近所付き合いも大事です。

もともとこの方とは私自身も
仲良くさせて頂き、いろいろ助けて頂いている。

そこで、いくつかステップを踏みました。

まずは事実の確認。

大多数の方がこういう理由で替えたい
という意見をお持ちだと思っていることを
繰り返し丁寧に訴求しました。

次にそれぞれのメリット、デメリットを
箇条書きにしていき各自の家庭環境を踏まえた
ご意見なども書き出していきます。

最後に
「マンションとしてどうすべきか?」
という流れに持っていきました。

皆が住んでいるところですので、
みんながhappyになることが大事です。

一部の人だけがhappyではダメなんです。

そして、常に弱者視点に立つことが
やっぱり大事だと思うんです。

ここで言う弱者は、子どもとお年寄り。

エレベーターは日常使うものです。

特に子どもとお年寄りには必需品なんです。

その視点で一度考えてもらいたいと
全員に再度お願いをしました。

するとようやく全員の合意が取れたんです。

今回の気付き。

まず、納得感を持たないことには
何事も進められないということ。

仕事でも納得感のないまましていくと
(仕事なのである程度納得感なくてもしなくてはいけませんから、
納得せずにしている方も多いと思います。)、

当然モチベーションは下がるし
やる気スイッチは入らない、結果成果も出ない。

だからこそ、納得感を持って
仕事をしてもらうことって本当に大事なんです。

次に、意見はみんな色々ある、
でもどの視点に立つか?によって
決断は異なるということです。

私は嫌だけど、お年寄りの方の立場に立つと、
やっぱり安全性を高めないとね。

というのがまさにその例。

これ、社内でもよくあります。

仕事を振られたとき、
「なんでこの仕事私がしないといけないの?」
と自分視点では思っても、

でも会社全体で考えると、
これはやらなきゃいけないよね、
今出来るのは私だけだよね、
と納得できるんです。

コンセンサスを得る。
簡単なようでなかなか難しいものです。

キャリアの違う、考え方、価値観の違う人との間で
コンセンサスを得るのは難しいものです。

だからこそ、この「どこの視点?」という観点が
必要なのではないかと思います。

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